4574.マリ情勢と日本人拉致



今、世界の脅威は2つある。1つが中国の膨張志向と、もう1つが
イスラム教セム族の膨張である。イスラム教社会では、民主化とい
う方法で、独裁者からイスラム教が権力を奪い返し、対外世界には
アルカイダ系組織が武装勢力として、アフリカの原住民から土地を
奪っている。ダルフールが良い例である。

このような膨張勢力に対して、欧米諸国は現状維持のために介入す
ることになる。特に、マリはフランスに多くの権益があり、これを
失うことはできない。

このため、フランスは介入した。現時点でマリの2/3がアルカイダの
手にある。そして、アルカイダが支配すると、そこを訓練拠点に世
界に闘争をすることが、アフガニスタンで分かっている。このため
、米国もドイツもフランスを支援することになる。

日本は欧米と同一の歩調を取っている。現状維持を日本も志向して
いるのでしょうがない。

このため、隣の国のアルジェリアのBP施設がアルカイダに狙われた。
その建設は日本の日揮が行なっていたために、日本人技術者も拉致
されてしまった。

アルカイダはイスラム世界だけではなく、世界を視野にしているの
で地図上の遠近は関係がない。そこを日本人は考慮できないようで
ある。我々の感覚と違うので、リスク管理には、くれぐれも距離を
問題にせすに、警備のための雇用兵を入れるなど厳重な対応策を練
る必要があるということである。特に中東は恐ろしいことを知って
いるが、それがアフリカにも転移しているということである。

さあ、どうなりますか?

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仏人75%が賛成 マリ軍事介入
2013.1.16 21:24
 16日付のフランス紙パリジャンが掲載した世論調査によると、
フランスが11日に西アフリカ・マリで始めた軍事介入について75
%のフランス人が賛成していることが明らかになった。

 同紙によると、2011年3月にリビアに介入した際の66%、
01年10月にアフガニスタンでの軍事行動への参加を決めた際の
55%を大きく上回った。

 調査は14、15日、18歳以上の1252人を対象に行われた。
(共同)
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仏軍、マリ地上作戦に着手 中部で交戦
2013.1.16 22:57sankei
 【ベルリン=宮下日出男】アフリカ西部マリに軍事介入したフラ
ンス軍は16日、イスラム過激派武装勢力掃討のため、地上作戦を
始めた。フランス通信(AFP)は、中部ディアバリで仏軍地上部
隊が武装勢力と交戦に入ったと伝えた。従来、空爆によるマリ国軍
支援中心だったが、武装勢力の反攻を受け、地上からの攻撃に踏み
切った。

 仏メディアによると、15日、仏軍武装車両約30台が出発した。
地上作戦の目的は、武装勢力が14日に占拠したディアバリの奪回
のほか、中部の要衝コナに残存する武装勢力の掃討などにあるとみ
られる。ルドリアン仏国防相は16日、地上作戦は「困難を伴うだ
ろう」と語った。

 武装勢力掃討の中心となる周辺国部隊の早期準備のため、ドイツ
は16日、輸送機2機を提供することを決定。イタリアも支援する
考えを示した。オランド仏大統領は16日の記者会見で「フランス
は孤立しない」と述べた。

 一方、国連教育科学文化機関(ユネスコ)は14日、マリの世界
遺産を保護するよう各勢力に求める声明を出した。北部トンブクト
ゥでは過激派が歴史的なイスラム教の聖廟を破壊しており、懸念が
出ている。
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マリ軍事介入、長期化の可能性…仏大統領が示唆
 【アブダビ=貞広貴志】アラブ首長国連邦(UAE)を訪問中の
オランド仏大統領は15日、ドバイで記者会見し、マリ軍事介入の
先行きについて、「撤退する際には、マリが安全になり、正統な政
権と選挙プロセスができ、テロリストがいなくなっている必要があ
る」と述べた。

 マリ情勢の安定化まで、軍展開が長期化する可能性を示唆したも
のだ。

 大統領によると、マリには現時点で仏軍750人が展開しており
、計2500人まで増派する計画だ。
(2013年1月16日11時46分  読売新聞)
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日揮関係者「盲点突かれた」=マリ情勢警戒に抜かり−邦人拘束
 【カイロ時事】「イスラム武装勢力はわれわれの動きを細かく見
ている」。アルジェリアで起きた日本人拉致事件で日揮関係者は
16日、イスラム武装勢力が北部を支配する隣国マリの情勢がフラ
ンスの軍事介入で急転する中、マリから遠く離れた地での事件につ
いて「盲点だった」と、驚きを隠さなかった。また、「解放交渉は
長期化する」と懸念を示した。時事通信の電話取材に対して語った。
 現場は、リビア国境に近いアルジェリア南東部イナメナスの砂漠
地帯。南部のよりマリ国境に近い場所にも外国企業の石油関連施設
があり、日揮などは十分な警戒態勢を取っていなかったという。
 襲撃は早朝で、始業を狙い澄ました犯行だった。関係者は「現場
に日本人がいることをよく観察していた。イスラム武装勢力はあな
どれない」と、事件は予想外だったとの認識を示した。人質につい
ては「家族は安否が心配だ。本人も大変で、(解放交渉は)すぐに
はうまくいかない」と述べた。(2013/01/16-22:31)
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仏に軍事行動停止を要求=アルカイダ系組織、邦人ら拘束し籠城−
アルジェリア
 【カイロ時事】北アフリカ・アルジェリアの南東部イナメナスで
起きた邦人拘束事件で、国際テロ組織アルカイダとつながるイスラ
ム武装組織は16日、モーリタニアのANI通信に声明を送り、外
国人ら約40人を人質に取ったことを認めた。その上で、アフリカ
西部マリに軍事介入したフランス政府に対し、人質の解放と引き換
えに軍事行動を停止するよう要求した。
 この組織は、2012年まで北西アフリカのアルカイダ系組織「
イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」の指導者を務
めたモフタール・ベルモフタール氏率いる武装集団。AFP通信に
よると、犯行集団は施設に立てこもり、アルジェリアで収監中のイ
スラム武装勢力の釈放も要求している。
 国営アルジェリア通信(APS)によると、カビリア内相は「ア
ルジェリア当局はテロリストの要求に応じず、交渉しない」と述べ
、犯行集団との取引を拒否。人質にはプラント建設大手、日揮の日
本人数人のほか、ノルウェー人、フランス人、米国人、英国人が含
まれ、一部のアルジェリア人は解放されたという。テロに強硬姿勢
を取る米英両政府の意向もあり、交渉が難航する可能性がある。
(2013/01/17-06:48)
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アルカイダ系組織、アルジェリア石油施設で41人拘束=報道機関
2013年 01月 17日 01:25 JST 
[ヌアクショット(モーリタニア) 16日 ロイター] アルカ
イダ系のイスラム組織はアルジェリア南部の石油施設で米国人7人
を含む41人の人質を拘束したと主張している。モーリタニアの報
道機関が16日、伝えた。

同組織と接触したとしているANI通信とサハラ・メディアによる
と、同組織は、アルジェリアの石油施設に対する攻撃は、マリに軍
事介入を行っているフランスに対しアルジェリアが自国空域の使用
を認めたことに対する報復としている。
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岸田外相、アルジェリア外相に協力要請 日本人人質事件
2013年1月17日0時34分
 岸田文雄外相は16日夜、アルジェリアのメデルチ外相と電話で
協議し、「日本政府として極めて事態を憂慮している。こうした行
為は断じて許すことはできない。日本人を含む人質の人命を最優先
して対応してほしい」と述べ、アルジェリア政府の協力を要請した。
メデルチ外相は「日本の人質の無事救出に向けて最大限配慮する」
と応じた。

 外務省は同日午後5時に岸田氏をトップとする対策本部を設置。
現状を把握するため、城内実外務政務官をアルジェリアの首都アル
ジェへ派遣することも決めた。
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マリの仏軍は2500人まで増強 国防相側近が明かす
 【パリ共同】フランス公共ラジオによると、同国国防相の側近は
15日、現在西アフリカのマリに派遣されているフランス軍は750
人規模で、近く2500人まで増強されると明らかにした。

 一方、オランド大統領は15日、訪問先のアラブ首長国連邦で記
者会見し、軍事介入が長期化するとの懸念に対し「マリに正統な政
権ができ、安全が確保されれば、フランス軍は去る」と述べた。
2013/01/16 01:02   【共同通信】
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米・EU、マリ介入へ 仏軍支援、アルカイダ系組織懸念
2013年1月15日14時56分
 【ワシントン=望月洋嗣、ブリュッセル=野島淳】米国と欧州連
合(EU)が、西アフリカ・マリで軍事行動を始めたフランスに続
く形で、介入に動き出した。仏軍やマリ政府軍の後方支援を急ぐ見
通しだ。背景には、急速に勢力を拡大するアルカイダ系組織が、将
来的に欧米の脅威になるとの懸念がある。

 パネッタ米国防長官は14日、ポルトガルに向かう専用機中で、
仏軍を情報収集面などで支援する考えを記者団に示した。その理由
として、マリを拠点とする国際テロ組織アルカイダ系の「イスラム
・マグレブ諸国のアルカイダ」(AQIM)が、将来的に欧米諸国
でテロを計画するおそれを挙げた。

 AQIMは昨年9月、リビア東部ベンガジで米大使らが殺害され
たテロに関与したとされる。米CNNによると、米軍はすでに軍事
衛星や通信傍受で集めた情報を仏軍に提供し始め、給油機の派遣も
検討している。ただ、地上部隊の派遣などで戦闘に加わることには
、極めて慎重だ。

 一方、EUのアシュトン外交安全保障上級代表は14日、週内に
臨時の外相理事会を開き、マリへの支援を協議することを決めた。
まず、政府軍の訓練と助言に目的を絞った部隊を、早急に派遣する
見通し。アフリカ諸国が派遣する部隊にも、資金や輸送面での支援
を検討する。
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マリ介入「全国際社会が支持」=武装勢力は拠点放棄−仏外相
 【パリ時事】フランスのファビウス外相は14日の記者会見で、
アフリカ西部マリの政府軍を支援する仏軍介入が「国際社会のほぼ
全てから支持されている」と正当性を強調した。今回の作戦に対す
る「フランスの単独介入」のイメージを打ち消すのが狙いとみられ
る。
 ファビウス外相は会見で、これまでに輸送機派遣を含む後方支援
を表明した米英両国などに加え、イタリアとデンマークからも協力
の約束を取り付けたと表明。アフリカ諸国では、新たにチャドが「
かなりの規模の部隊」の派遣に同意したと語った。
 現地からの報道によると、仏軍機は14日、中部のドゥエンツァ
を空爆した。AFP通信は地元住人の話として、武装勢力がドゥエ
ンツァのほか北部の主要都市ガオ、世界遺産都市トンブクトゥなど
の拠点を放棄したと伝えたが、武装勢力側は「戦術的撤退」と主張
しているという。(2013/01/15-07:02)


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