森喜朗元首相は、北方領土問題について、択捉島を放棄し、国後、 歯舞、色丹の「3島返還」で解決を図るべきだとの見解を明らかに した。森氏は安倍晋三首相の特使として2月にロシアを訪問し、プ ーチン大統領と会談する予定であり、その時にこの案を説明するこ とになりそうである。 安倍晋三首相は、北方領土問題の進展を見据えた自らのロシア訪問 について4〜5月を軸とする方向で調整に入った。ということは、 下打ち合わせを2月に森氏が行い、4月に安倍首相が言って調印し 、今年中にも日露平和条約ができる可能性がある。 しかし、日露の親密化は、中国にとっては良いことではない。この ため、中国外務省は7日、ロシアのプーチン大統領側近のパトルシ ェフ安全保障会議書記が8〜9日に中国を訪れ、戴秉国国務委員( 副首相級)と戦略対話を持つと発表した。 ロシアも中国との関係は石油や天然ガスなどの輸出相手国であり、 重要視しているが、中国もシェールガスがあり、将来的には日本、 ベトナム、インドなどの中国敵対国に加担したほうがロシア経済に とっては良いことと見ているはず。 ここで、日露平和条約を結んで、中国包囲網を確実化するしか、中 国との戦争に勝利できないので、中国孤立化のために、ロシアに譲 歩するしかない。 国粋主義者の四島返還の絶対正義では、中国との戦争に勝利できな く、日本滅亡になる可能性もある。ここはロシアに譲歩することだ。 ============================== 北方領土4島帰属確認なら柔軟対応 「3島返還」めぐり菅官房長官 2013.1.10 12:54産経 菅義偉官房長官は10日の記者会見で、事実上の安倍晋三首相特 使としてロシア訪問予定の森喜朗元首相が、北方領土問題に関し「 3島返還」で決着を図ることも選択肢との認識を示したことに関し 「4島の帰属が確認されれば、実際の返還の時期は柔軟に対応して いくのが政府の従来方針だ」と強調した。 同時に「森氏は『決めるのは首相だから』と言っており、政府が 最終的に交渉することは踏まえているのではないか」とも述べた。 ============================== 森元首相、3島返還で決着を=北方領土「現実的に対応」 森喜朗元首相は9日夜のBSフジ番組で、北方領土問題について 、択捉島を放棄し、国後、歯舞、色丹の「3島返還」で解決を図る べきだとの見解を明らかにした。森氏は番組で示された地図上で「 単純に線を引けばこう引くのが一番いい」と述べながら択捉島と国 後島の間に国境線を引き、「3島か」との質問に「そうだ」と答え た。 北方領土に関し、日本政府は四島の返還を求め、日本の主権が確 認されれば、実際の返還時期や方法には柔軟に対応するとの立場。 森氏は安倍晋三首相の特使として2月にロシアを訪問し、プーチン 大統領と会談する予定で、「四島返還」にこだわらないとした発言 は波紋を広げそうだ。 森氏は番組で、従来の四島返還論について「(ロシアが)そんな に簡単に返すとは思えない。現実的にやれることをやる方がいい」 と指摘。プーチン大統領が「引き分け」との表現で日本側に譲歩を 求めていることを踏まえ、「日本の首相は積極的に応える必要があ る」と強調した。 また、一部で取り沙汰された、択捉島に国境線を引き四島を面積 で2等分する「3・5島」返還構想を念頭に、いずれかの島に国境 を設ける案については、日ロ両国が地続きで接することになるとし て「そんなことはしない方がいい」と語った。(2013/01/09-23:59) ============================== 中ロ戦略対話へ 【北京時事】中国外務省は7日、ロシアのプーチン大統領側近の パトルシェフ安全保障会議書記が8〜9日に中国を訪れ、戴秉国国 務委員(副首相級)と戦略対話を持つと発表した。 戴氏は10〜11日にはインド・ニューデリーを訪れ、新興5カ 国(BRICS)の国家安全に関する高級事務レベル対話に参加す る。(2013/01/07-19:33) ============================== 首相訪ロ、4〜5月軸に 政権交代で仕切り直し 安倍晋三首相は6日、北方領土問題の進展を見据えた自らのロシ ア訪問について4〜5月を軸とする方向で調整に入った。民主党の 野田佳彦前首相は今月下旬の訪ロを計画していたが、政権交代を機 に仕切り直す。ロシアのプーチン大統領が領土問題の解決に前向き な姿勢を示していることから、訪ロ実現で領土交渉本格化への道筋 を付けたい考えだ。 首相は年初の1〜2月は米国や韓国への外遊を優先させる方針。 一方で2月にはプーチン氏と親しい森喜朗元首相を、首相親書を携 えた事実上の政府特使としてロシアに派遣。プーチン氏側の出方を 見極めた上で日程調整を本格化させる構え。 2013/01/06 17:58 【共同通信】