4546.いわきの街と磐越東線、水郡線



12月10日から冬季18きっぷの期間になり、待ち焦がれていた
シーズンになった。今回は、常磐線、磐越東線、水郡線を乗りに出
かけた。

上野発、6時4分の水戸行に乗る。上野では空いているのに、柏か
ら混み始めて満席状態になり、水戸近く友部からは混雑が激しくな
った。朝の通勤列車で水戸や学園都市に行く人が乗っているようで
ある。8時に水戸に着く。15両編成の電車。

ここで8時18分の水戸発いわき行に乗り換える。これも5両の電
車で、いわきまで複線。勝田で多くの高校生が降りたが、まだ満席
状態。大甕で多数の通勤客が降りた。大きな工場があるのであろう
か?日立を越えると人が急激に少なくなった。1両に数人程度であ
る。

そして、9時52分いわきに着く。磐越東線の列車は、13時13
分であり、3時間以上もある。そのため、観光案内所に駆け込む。

震災被害が見える場所を教えてと聞いたら、久之浜駅から近い海岸
の街が津波に襲われて、今も杭が残っているというが、時刻表を見
ると、現地に30分もいられずに戻り、かつ時間がギリギリのため
に断念した。

観光として、おすすめの場所と聞いたら、白水阿弥陀堂を勧められ
た。バスで20分程度で行けるが、いわきの街をみたいとの思いが
勝ち、行かなかった。

このため、市役所までのいわきの街を歩いた。駅から伸びるメイン
道路の店舗はシャッターが降りている店が多い。市役所のある当た
りがメイン繁華街かもしれないと歩いたが、だんだん店が少なくな
り、市役所の辺は閑散としている。駅周辺が一番の繁華街というこ
とがわかった。

いわき市は震災と原発事故で人口が急減したというが、今は老人が
戻り、街の活気は少し戻り始めているようだ。しかし、今でも映画
館の入口に、今日の放射線量が掲示されている。非常に低い値では
あるが。

今、いわきに必要なのは、雇用の創造のようである。ラトヴという
駅前ビルがあり、1Fから3Fまでは小売店が入り、その上2フロ
アは図書館、市民窓口、6Fには産業創造館、いわき商工会議所と
なっている。

この産業創造館の人にお会いしたが、苦戦しているという。原発事
故後、この地域の産業をどうするのかと考えているという。これは
、日本全体にも言えることである。次の日本の雇用はどうあるべき
かを考えないと、日本も衰退する。

昔は、いわき市は常磐炭田の街として栄え、またその炭鉱用品や機
械を製造する街となり、東北でも最も工業製造品出荷額が多い(約
1兆900億円)工業都市となっていた。震災とその後の原発事故で、
多くの工場が市から出て行ったという。日本も海外流出が止まらな
いのに、似ている。

また、いわき市は、多彩な観光資源を持っており、観光客数は県内
第1位の年間約1102万人であり、東北地方では仙台市に次いで第2位
であった。近年では、「フラガール」の舞台としても有名である。

しかし、これも放射能問題で、観光客が寄り付かないことになって
しまった。これも、中国との紛争で中国人観光客がより付かない日
本に似ている。

人口の増加としては、福島第一原子力発電所・福島第二原子力発電
所・広野火力発電所の東京電力3施設の作業員の居住地にもなって
おり、このため、一定の繁華街が駅周辺にできているようである。

このように、原発事故の復旧だけがこの地域の産業では、将来がな
い。このため、新しい産業誘致や地元企業は新しい産業を作る必要
があるという。

などと街歩きとドドールコーヒで時間を潰していたら、13時にな
った。駅に向かおうとしたら、雪が降っている。非常に寒い。

13時13分、磐越東線いわき発郡山行のディーゼル車に乗るが、
この線では郡山行は1日6本しかない。8時台の次が13時である。
2両のディーゼル車でワンマンカーである。単線で電化されていな
いローカル線だ。

山に入った途中から雪が積もっている。山越えルートであるが、郡
山に向かうほど雪が深くなっていく。14時48分に郡山に着く。
15時53分水戸行まで1時間あるために、郡山の街に出た。雪が
積もって雪景色である。海岸線のいわきと違い、いわきより寒い。

駅で待っていると、会津若松行の快速電車が来たが特急車両である。
あれに乗りたいなーと思い、明日は会津若松に行こうかと思った。
快速には18きっぷで乗れる。

水郡線のホームは3番であるが、ホームは2番線と4番線である。
3番線はホームの端にある。80m以上も歩くことが必要である。
15時50分、そこに2両のディーゼル車が滑り込んできた。55
分に発車。

郡山の駅は貨物列車が多い。貨物ターミナルがあるためで、ここで
コンテナを積み替えるのであろう。貨物ヤードにコンテナが大量に
積まれている。電化されている磐越西線は貨物がOKなのであろう
か?会津若松への石油を積むのか、タンク貨車も多い。

磐城石川駅で高校生が多数乗ってきた。降りる人も多い。この列車
は高校生の通学に合わせて運行していることがわかる。水郡線も1
日6本しか水戸には行かない。この6本の時間帯が、磐越東線と同
様な時間である。6時、8時、13時、15時、16時、18時で
ある。

磐越東線も途中高校生が乗り降りしていたが、水郡線は時間帯が良
いので、磐越東線より高校生の乗客が多い。16時30分には外が
見えないほど、暗くなってきた。水戸16時06分着。19時40
分の上野行に乗る。

家には22時40分に着いた。1日乗り放題で2350円は安い。


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