4538.人からコンクリートか?



自民党の200兆円の公共事業ということは、民主党が進めた医療
制度改善を逆戻りにさせることになるというのが、民主党の主張の
ようである。

民主党は「コンクリートから人」にシフトさせたが、自民党は「人
からコンクリート」に逆戻りさせて、医療を崩壊させることになる
というのだ。

野田首相の言いたいことは、全体予算の制限があり、福祉か公共事
業かの選択が必要であり、どちらを選択するのか国民が選ぶことに
なる。3年前は医療福祉を選択したが、今後は公共事業になるのか
?という。

健康医療の確保か最低労働拡大かの選択が自民党と民主党の選択で
決まるというのだそうだ。

3年以上前の自民党政権時代は、救急医療の崩壊や小児科・産婦人科
の医師不足など、医療崩壊が起きていた。この医療崩壊を民主党政
権になり、公共事業を削減して医療分野を充実させた。

先進国と比較して低い医療費水準が長年続いたため、救急、産科、
小児医療など医療現場の医療従事者の疲弊は著しく、国民の命を守
るためにも良い医療を提供することが必要で、救急医療、小児科・
産婦人科の診療報酬の点数を上げて、その負担を増やし、救急車の
たらい回しを止めた。救急医療に病院の経営をシフトさせたという。

この財源は公共事業費12兆円を6兆円にした予算削減分を当てた
ので、税金を増やしていないと民主党はいう。

このため、自民党のように200兆円の公共事業を行うと医療予算
が削減されて、また医療崩壊になる。このため、各地の医師会は民
主党支持を明確化している。これは、この理由による。

東京の選挙区を見ても、6区小宮山洋子、7区長妻昭など厚生労働
系の民主党議員は、当選の可能性が高くなっている。

自民党は、公共事業費の捻出をどうするのかという疑問に答えない
と、このままでは医療を取るか公共事業を取るかという民主党の問
に、負けてしまうことになる。

民主党候補者は、この厚生福祉予算の推移を勉強する必要がありそ
うだ。

21区の公開討論でも、この福祉関係では共産党と民主党の意見が
あまり違わないことで、自民党候補者が苦戦していた。


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