4532.自民党安倍首相で良いのか?



外交安全保障政策で、自民党の安倍総裁は、ネットの右翼派から喝
采される尖閣諸島に公務員を常駐させ実効支配を強める「強硬策」
を盛り込んだ。

尖閣諸島の領有権問題は、静かな統治を実施して、中国を刺激して
はいけないというのが民主党野田政権の実施してきたことである。
しかし、それでは生温いということのようで、石原さんと同じよう
な感覚で、尖閣諸島の実効支配を強化するという。

憲法改正で国軍にするという所までは許容範囲であるが、この尖閣
諸島実効支配の強化は、いただけない。これでは野田政権が苦労し
て、中国との紛争を収めようとしていることをぶち壊すことになる。

経団連の米倉さんも中国との関係を正常化させようとしているが、
安倍首相ではぶち壊しである。これでも経団連は自民党を応援する
のであろうか?

昨日、ある候補の決起集会に行ったが、その候補の応援に来た森本
防衛大臣が、自分は基本的に自民党であるが、自民党の首相候補の
ナショナリズムを煽り立てる言動に違和感を持つという。

安全保障は、静かに、しかし、確実に実行していくことが重要で国
民を煽り立てる問題にしていけない。民主党は嫌いであるが、野田
さんは着実に実行しているので、防衛大臣を引き受けたという。

どうも、安倍首相の日本は、危ないと見ていることがわかる。私も
ネットウヨの政策を実行しようとする今の自民党安倍さんに違和感
を覚える。

私も保守党寄りで、昔の民主党のような左翼政党は好きではないが、
今の極右化した自民党はもっと嫌いである。自民党の谷垣総裁時代
の公約集を見ると、今の民主党のような公約になっている。民主党
が谷垣自民党の公約を奪っているように見える。

今の自民党は少し前の自民党とは大きく違うことになり、これでは
有識者、正常人はついて行けない。

谷垣自民党なら、自民党に投票したが、今の自民党には投票できな
い気分である。

このように感じているのは私だけと見ていたが、森本さんも同じよ
うに感じていたことを知り、自民党は大変なことになってきたと見
える。このように見えるということは、自民党は200議席はいか
ないはず。

石破さんはリアリストであるから、安倍さんのような安全保障を煽
り立てることは嫌いなはずである。これは自民党が2分することに
なりそうな気がする。

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外交安保・原発で違い鮮明=民主・自民の公約比較【公約比較】
 民主、自民両党の衆院選公約が27日に出そろった。外交・安全
保障政策や原発政策では明確な違いが出る一方、環太平洋連携協定
(TPP)をめぐっては双方とも曖昧な内容にとどまった。

 外交・安保政策に関し、民主党は尖閣諸島をめぐる中国との対立
がエスカレートしないよう「冷静かつ現実的な外交防衛」を掲げた
。「専守防衛の原則の下、動的防衛力の強化、南西重視」を進める
と表明。現行制度の枠内での体制強化に重心を置き、「海上保安庁
を中心に警戒監視や警備体制の拡充、強化に万全を期す」とした。

 これに対し、自民党は憲法改正で自衛隊を「国防軍」と位置付け
るとするなど、「タカ派」的な色彩が濃い。集団的自衛権行使を可
能にすると提唱。公約に具体的な記述はないが、改憲により自衛隊
が「国防軍」に衣替えすれば、部隊の武器使用基準などを定めた「
交戦規定」も整備する考えだ。公約集には、尖閣諸島に公務員を常
駐させ実効支配を強める「強硬策」も盛り込んだ。

 原発政策も主張の差は鮮明だ。民主党は「2030年代に原発稼
働ゼロを可能とする」と明記。自民党や共産党などの主張を念頭に
、「結論先送りのなし崩し的な原発維持も、実現可能性を無視した
即時原発ゼロも無責任だ」と断じた。ただ、設定した年限までに目
標を達成するための工程には触れていない。

 自民党は「原子力に依存しなくて良い経済・社会構造の確立を目
指す」としながらも、原発の存廃については「10年以内に持続可
能な電源構成のベストミックスを確立する」と表記するにとどめた。
党内の原発推進派と脱原発派の意見対立が背景にあるとみられる。

 ◇TPPはともに曖昧
 TPPに関しては、民主党は交渉参加を明記せず、是非は「政府
が判断する」と記した。自民党は「聖域なき関税撤廃を前提にする
限り、交渉参加に反対する」と唱えただけだ。いずれも党内の意見
集約が難航している現状を踏まえ、方向性を明確に打ち出せていな
い。
 一方、民主党が強調するのが「身を切る改革」だ。次期通常国会
で衆院議員定数75、参院議員定数40程度をそれぞれ削減すると
うたった。自民党は削減案を示してない。
 逆に自民党は、教育改革で独自色を発揮。教科書検定基準や教育
委員会制度の見直しを前面に打ち出した。これに対し、民主党も教
委制度の改正に触れてはいるが、具体的な教育内容には踏み込んで
いない。(2012/11/27-20:43
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民主と自民「党首力」の戦い 金融政策・安保で舌戦 
2012/11/28 2:00 情報元 日本経済新聞 電子版
 与党第1党の民主党と野党第1党の自民党の衆院選政権公約(マ
ニフェスト)が出そろった。野田佳彦首相(民主党代表)は安倍晋
三総裁のタカ派色がにじむ自民党との対決姿勢を鮮明にした。安倍
氏は大胆な金融緩和を求める持論を繰り返し民主党政権の経済運営
を批判。両党首は衆院選は次の首相を決める戦いと位置づけ、「党
首力」を競う展開になっている。

 「まだ道半ばの改革をさらに前に進めていくのか、時計の針を戻
して後退さ…
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衆院選:民主公約、TPP交渉参加盛らず 「30年代原発ゼロ」
明記
毎日新聞 2012年11月28日 東京朝刊
 民主党は27日、衆院選(12月4日公示、同16日投開票)の
マニフェスト(政権公約)を発表した。焦点の環太平洋パートナー
シップ協定(TPP)は党内の反対意見に配慮して交渉参加は明示
せず、「政府が判断する」との表現にとどめた。エネルギー政策で
は「原発ゼロ社会」の実現をうたい、政府が9月にまとめたエネル
ギー・環境戦略に沿って「2030年代の原発稼働ゼロ」を明記し
ている。

 野田佳彦首相(民主党代表)は27日、党本部で記者会見し、09
年衆院選の公約実現の遅れについて陳謝した上で、「改革を前へ進
めていくのか、時計の針を戻すのかが問われる戦いだ」と述べ、衆
院選に向け自民党との対決姿勢を強調した。公約では国会議員の世
襲禁止を盛り込んだほか、専守防衛の原則を強調し、「国防軍」創
設を掲げる自民党との違いを打ち出している。

 マニフェストは全23ページ。東日本大震災からの復興を最重点
に掲げ、社会保障▽経済▽エネルギー▽外交・安全保障▽政治改革
??の五つの柱で重点政策と各論を提示した。主要政策の工程表や財
源を盛り込んだ09年公約に比べると、数値目標は少なく、首相は
会見で「実現性が高くなっている」と釈明した。

 具体的な公約ではTPPについて日中韓自由貿易協定(FTA)
などと同時並行的に進めるとしながらも、明確な方向性は打ち出さ
なかった。消費増税は「消費税率引き上げによる増収分は、すべて
社会保障の財源に充てる」と明記し、低所得者対策も盛り込んでい
る。

 外交・安全保障分野では、憲法9条を改正し自衛隊を「国防軍」
にするとした自民党に対し、「強い言葉だけが躍る強硬姿勢や排外
主義は、国民と国を危うい道に迷いこませる」と批判。沖縄県の尖
閣諸島を「我が国固有の領土」と明記し、「領土・領海などの守り
に万全を期す」と記した。

 このほか、環境・エネルギーや医療・介護などを成長分野と位置
づけ、20年までに400万人以上の新規雇用を生み出すと強調。
14年度のデフレ脱却や20年度までの平均で名目3%程度、実質
2%程度の経済成長実現??などを訴えた。エネルギー政策で「核燃
料サイクル事業のあり方を見直す」とし、政治改革では次期通常国
会で衆院議員定数を75減らし、参院議員定数を40程度削減する
と明記している。【笈田直樹】


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