4502.日中紛争の仲介は?



アジア安保担当のジャパン・ハンドであるリチャード・アーミテー
ジ元米国務副長官、スティーブン・ハドレー元米大統領補佐官らが
、日本と中国の仲介に動いている。

まず、22日午前、玄葉光一郎外相と外務省で会い、野田首相と官
邸で会談した。事態の沈静化のため日本が冷静に対応するよう要請
したと記事にはあるが、日中紛争解決の落しどころを協議したはず
だ。そうしないと仲介にならない。予測を記事にしないと、日本国
民はアーミテージの訪問の意味がわからない。

続いて、23日、北京で李克強筆頭副首相と会談した。中国の要望
を聞いている。この際、米国に日米安保条約第5条を尖閣諸島に適
用しないよう、暗に求めたようだ。李克強は「中国の厳正なる立場
」を伝えたようだ。

「環球時報」は23日付で、日本外務省の河相周夫(ちかお)事務
次官が21日に上海を訪れ、沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)
を巡る問題について中国側と協議したと伝えた。日本側が、中国の
要望を聞いて、どう対応するかをアーミテージ訪問前に中国を調査
したことがわかる。

このアーミテージ訪問と同時期に、英王立防衛研究所のマイケル・
クラーク所長が23日、都内で記者会見し、「日本が大人として振
る舞うべきだ」と中国側の挑発に乗らないよう求めた。

中国の軍事演習など、ハードパワーでの挑発に、日本の海上自衛隊
が即応反撃すると戦争になるためである。

クラーク氏は「管理不能な危機をもたらす可能性があり、潜在的に
非常に危険な状況だ」と指摘した。

世界が戦争の危険を感知して、日中間に冷静な対応を求めているの
に、日本人の危機感のなさはどうしたことなのでしょうね。

戦争が間近に迫っているのに、政治家たちは政局に明け暮れ、国民
のノンビリした態度はあまりにも、この事態とはかけ離れた態度の
ような気がする。

救いは、日米安保の対象地域であり、中国が米国との戦争になると
見ているために、最終的な決断ができないことである。

さあ、どうなりますか?
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尖閣への日米安保不適用、暗に要求?中国副首相
 
 【北京=大木聖馬】新華社通信によると、中国を訪問しているリ
チャード・アーミテージ元米国務副長官、スティーブン・ハドレー
元米大統領補佐官らは23日、北京で李克強リークォーチャン筆頭
副首相と会談した。

 李氏は次期首相の最有力候補。同通信によると、李氏は尖閣諸島
についての「中国の厳正なる立場」を伝え、「国際社会は第2次世
界大戦後の勝利の成果と国際秩序を共通で守らなければならない」
と述べた。
 
 米国の対日防衛義務を定めた日米安保条約第5条を尖閣諸島に適
用しないよう、暗に求めたとみられる。
 
 元副長官らは、尖閣諸島を巡り悪化する日中関係などについて意
見交換するため、両国を歴訪している。
 
(2012年10月23日22時58分  読売新聞)
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尖閣問題:外務次官、21日に訪中し協議か
毎日新聞 2012年10月23日 20時13分

 中国の国際情報紙「環球時報」は23日付で、日本外務省の河相
周夫(ちかお)事務次官が21日に上海を訪れ、沖縄県・尖閣諸島
(中国名・釣魚島)を巡る問題について中国側と協議したと伝えた。
中国外務省の洪磊(こう・らい)副報道局長は23日の定例会見で
の関連質問に対し明言を避けた。日本外務省も事実関係についてコ
メントを控えている。【北京】
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日本が大人の振る舞いを 尖閣問題で英王立防衛研究所長
2012.10.23 19:20 sankei

 来日中の英王立防衛研究所のマイケル・クラーク所長が23日、
都内で記者会見し、沖縄県・尖閣諸島をめぐる日中両国の対立につ
いて、日本には長期にわたり外交で対処する能力があると強調し「
日本が大人として振る舞うべきだ」と中国側の挑発に乗らないよう
求めた。

 現状に関し、クラーク氏は「管理不能な危機をもたらす可能性が
あり、潜在的に非常に危険な状況だ」と指摘。中国が20世紀後半
にインドとの国境紛争やカンボジアに侵攻したベトナムとの中越戦
争に踏み切った事実を挙げ「中国は懲罰のために戦争を始めること
がある」と警鐘を鳴らした。

 同氏は、問題は長期化する可能性があるが「日本は軍事対決に至
らずに(中国に)打ち勝てる世界的な地位にある」とする一方、譲
れない一線を示すためには軍事力の使用を排除すべきではないとも
語った。(共同)
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中国外務省、日本側に謝意示さず 海保の中国人救助で
2012.10.23 08:19 

 海上保安庁が沖縄本島沖で火災を起こした大型貨物船の中国人乗
組員64人全員を救助したことについて、中国外務省の洪磊副報道
局長は22日の定例記者会見で「日本側と調整し、船員の救助に向
けた有効な措置を取った」と強調した。日本側に謝意は示さなかっ
た。(共同)
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尖閣で冷静対応要請か 米元高官、首相らと会談
2012.10.22 15:15 sankei

 野田佳彦首相は22日午前、知日派のアーミテージ元米国務副長
官らと官邸で会談した。これに先立ち、アーミテージ氏らは玄葉光
一郎外相と外務省で会い、沖縄県・尖閣諸島をめぐり対立が続く日
中関係に関し意見交換した。事態の沈静化のため日本が冷静に対応
するよう要請したとみられる。

 一連の会談にはナイ元国防次官補やスタインバーグ前国務副長官
らが同席した。一行は日本訪問後、中国も訪れる予定。


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