4425.NPOのビジネス・モデル



昨日(29日)は、東北で活躍している日置輪王寺住職と宮脇先生
と懇親会を開き、我々の活動を聞いてもらった。今後の活動をどう
もっていくのかなども検討した。我々もNPOを作り、「森の堤防
」をサポートしようとしている。

先生に、政府を動かすことも必要であるが、日本人1億人をボラン
ティア活動に引き入れることも重要だとお話した。そのためには、
メディアなどを使い、宮脇先生と日置さんを有名するしかないと。

その後、YSさんと2人で今後の進め方を話して、ホテルに帰り、
寝たのが12時となってしまった。

そして、朝は9時に輪王寺に行き、苗木の研修会の前にいろいろな
人たちとお話をした。朝日新聞の石さんが最初に宮脇先生を見出し
、環境問題の中心に持ってきたことを知った。石さんの本で宮脇先
生を最初に取り上げたという。

また、炎天下の研修会で途中から来た千歳の苗木のおばさんと現時
点での苗木作成で困っていることや失敗談を聞いた。

ボランティア活動支援もしているので、どう活動しているかも聞い
た。種拾い、種付け、植樹の3フェーズをボランティアで行い、そ
の間をバックアップしていくのをロータリークラブのおじさんたち
に頼み、それは楽なのでできているという。
育てるのには育成ハウスをつくり、鳥などに食べられないようにす
ることが必要だという。種付けから2年〜3年しないと植樹できな
い。

育成ハウス構築のお金はロータリークラブに頼み、その維持もお願
いしているという。しかし、実際はロータリークラブにいる大農家
の人が1人で見ていると。

輪王寺の育成ハウスも見たが、1ハウスで1万本しか置けない。今
後、東北だけで9000万本の苗木が必要になるので、多くの人た
ちの協力が必要になるはずで、津波の心配な東海、関西、四国など
の「森の堤防」も考えると、2億本の苗木が必要になるはずで20
年がかりで行うしかないが、それでも年間1000万本も必要にな
る。

また研修中、苗木の先生におばさんが質問しているのを聞き、問題
点を知った。一番の問題が母木を探すことであるという。全国から
木を集めた明治神宮の森で種を集めても、それは土地本来の木では
なく、東京の気候に馴染まない可能性があるという。土地本来の木
からの種を集める必要があるというのだ。各地の鎮守の森から種を
集めるしかない。

同じシイやカシでも気候条件が違うと、種の温度耐性が違い、他の
土地の種は根付かないようだ。各地で分散してその土地の森から種
を拾い、苗木を作るしかないということになる。

このため、全国から人を集めて、苗木の研修会を開いていると日置
さんはいう。全国規模での活動にするしかないのである。我々は、
東京直下型地震で、山手線外周部での火事を抑える防火林が必要で
あると思っている。この苗木を作るために、この研修に参加した。

そして、苗木を作る部分が終わった時点で、ボランティア活動とそ
のバックアップ活動を組み合わせるビジネス・モデルをどうすれば
よいかを検討したいので、2人で研修会後の食事会前に抜け出した。

YSさんと昼食を食べ、分かれて1人で山形行きの快速電車に乗っ
て、ビジネス・モデルの思索しようとしたら、いつの間にか寝てし
まい、気がついたら山形駅に着いていた。寝不足で疲れていたよう
である。

NPOもビジネス・モデルをシッカリしないと、持続しない。現時
点で生き残るNPOは少ないし、生き残っているNPOは、政府や
自治体の下請け機関化して、各種補助金で運営されているもののが
多い。

NPOの運営でも日本の現実に即したビジネス・モデルが必要なの
である。そのモデルを早急に作り、新しい日本の国作りの基礎を立
てないと、日本自体が危ないと思える。

研修会写真

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