4419.中国共産党大会に向けて人事が



10月以降に開かれる中国共産党、党大会で国家主席、首相や常務
委員が決定するが、その人事攻防が激しくなってきた。しかし、ど
うも、薄き来氏が追放されて、上海閥、太子党の勢いが薄れている
印象を受ける。団派が断然優勢で、太子党優位の軍人事でも胡錦濤
国家主席に近い軍人が上位になってきている。

このため、太子党軍幹部の不満をかわす為に、南シナ海や東シナ海
で強引な外交を行っているとの見方もあるぐらいだ。

そして、その流れを受けて、次期最高指導者に内定している太子党
の習近平国家副主席が団派の栗戦書・前貴州省党委書記を次期政権
の“大番頭”といわれる党中央弁公庁主任にするという。

また、女性の劉延東氏が政治局常務委員会入りするとの見方が党内
で浮上している。彼女は、太子党でも団派でもあるという両方を持
ち、その分、太子党枠がなくなるということのようである。

また、次期政治局常務委員は現行の9人から7人に減らされる可能性
が高いと米NYTは報じた。

そして、人事などの重要案件を討議する北戴河会議が7月後半から
8月初めまで開催される。毎年1回、この時期に渤海湾沿いの避暑
地・北戴河で行われるこの会議は、毛沢東時代の1958年から始まり
、政治局員以上の共産党幹部や重鎮、地方政府の党書記などが出席
して国の懸案などについて話し合う。

このため、この北戴河会議に先立ち、胡錦濤党総書記(国家主席)
は23日、主要な指導幹部を集めた会議で重要講話を発表し、「党
全体が緊張感と責任感を高め、党の思想建設を全面的に強化し、腐
敗一掃を進めなければならない」と述べ、党中央の下に団結するよ
う強く呼び掛けた。

また、国家の方向性について「わが国の未来の発展も断固として改
革・開放をよりどころとしなければならず、改革・開放があってこ
そ中国を発展させられる」と強調。政治体制改革に関しては「党の
指導を堅持する必要がある」と述べ、大胆な改革に慎重な姿勢を示
した。

さあ、どうなりますか?

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中国指導者の登竜門・次期政権の“大番頭”ポスト 栗戦書氏浮上
 習近平氏、派閥超え直接指名
2012.7.25 00:17 sankei
 【北京=矢板明夫】5年に1度の共産党大会を秋に控える中国で
、次期指導部人事の調整が水面下で進められている。複数の共産党
筋によれば、次期政権の“大番頭”といわれる党中央弁公庁主任に
、栗戦書・前貴州省党委書記(62)が浮上した。共産党の下部組
織、共産主義青年団(共青団)の出身で、胡錦濤国家主席に近いと
もいわれる栗氏を、次期最高指導者に内定している習近平国家副主
席が派閥を超えて直接指名したとされ、党内から驚きの声も上がっ
ている。

 中国共産党中央組織部は7月18日、栗氏の貴州省党委書記の職
を解く人事を発表したが、次のポストについて触れなかった。北京
の共産党筋によれば、栗氏はその直後に貴州省を離れて北京入りし
、中南海にある党中央弁公庁で、同庁の令計画・主任と一緒に党大
会の準備を担当しているという。

 令主任は胡錦濤国家主席の腹心として知られる。秋の党大会で政
治局員に昇格し、“幹事長”に当たる党組織部長に就任することが
ささやかれている。栗氏は令氏の後任として同庁の主任に就任する
見通しだという。

 中央弁公庁主任は総書記が最も信頼する人物が就くポストで、指
導者への登竜門ともいわれる。温家宝首相や曽慶紅前国家副主席な
どがこのポストを経験してきた。

 習氏は栗氏と1980年代前半、河北省内で隣接する正定県と無
極県でそれぞれ書記を担当した時期があり、親交を深めたとされる。
習氏は当時の上司との関係がうまくいかず、栗氏がいろいろと相談
にのったとの情報もある。しかし、その後、2人の接点はほとんど
なく、派閥も違うことから、2人の関係を知る人は少ない。

 習氏の派閥である元高級幹部子弟で構成する太子党は、主要メン
バーの薄煕来前重慶市党委書記が家族が関わったとされる汚職など
の問題で失脚したことでイメージが悪化した。同時に、胡主席が率
いる共青団派が政局の主導権を掌握している。こうした状況を受け
て、習氏は政敵からの攻撃を避けるため、あえて共青団の中から
“親友”を登用した可能性もある。
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党大会前に引き締め強化=胡総書記が団結訴え−中国

 【北京時事】24日付の中国共産党機関紙・人民日報によると、
胡錦濤党総書記(国家主席)は23日、主要な指導幹部を集めた会
議で重要講話を発表し、「党全体が緊張感と責任感を高め、党の思
想建設を全面的に強化し、腐敗一掃を進めなければならない」と述
べ、党中央の下に団結するよう強く呼び掛けた。5年に1度の党大
会を秋に控え、薄熙来前重慶市党委書記の解任で党内が動揺する中
、引き締めを図った形だ。
 胡氏は講話で国家の方向性について「わが国の未来の発展も断固
として改革・開放をよりどころとしなければならず、改革・開放が
あってこそ中国を発展させられる」と強調。政治体制改革に関して
は「党の指導を堅持する必要がある」と述べ、大胆な改革に慎重な
姿勢を示した。
 政治局常務委員や政治局員が一堂に会して行われたこの日の講話
は、党大会で胡氏が読み上げる政治報告の基調となる見通し。
(2012/07/24-16:00)
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レコードチャイナ:中国の最高指導陣・政治局常務委員の定数削減
案浮上=胡錦濤総書記が支持―米紙
2012年7月24日 12時54分
2012年7月22日、米紙ニューヨーク・タイムズは今秋選出される中国
共産党中央政治局常務委員は現行の9人から7人に減らされる可能性
が高いと報じた。

今秋の中国共産党第18回全国人民代表大会で中国共産党の最高指導
陣である中央政治局常務委員が一新される。2002年から9人となった
が、今回、7人に減らされる見通しだという。中央精神文明建設指導
委員会主任、中央政法委員会常務委員が常務委員から外される見通
しだ。

中国共産党第18回全人代での人事についてはさまざまな憶測がとび
かっているが、常務委員の削減案については胡錦濤(フー・ジンタ
オ)総書記がすでに同意していると内部関係者が明かしている。
(翻訳・編集/KT)
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来週の北戴河会議で中国の次期リーダー決定か
2012/07/18 08:46
常務委員の数が決まる見通し
中国の事情に詳しい研究者「7人に減らすことも、11人に増やすこと
もできる」
政治局員や中央委員などの人事も輪郭が明らかに
   
 中国では今秋にリーダーの交替が予定されているが、その分水嶺
となる北戴河会議が来週中に開催される。毎年1回、この時期に渤海
湾沿いの避暑地・北戴河で行われるこの会議は、毛沢東時代の1958
年から始まり、政治局員以上の共産党幹部や重鎮、地方政府の党書
記などが出席して国の懸案などについて話し合う。

 中国の政界に詳しい消息筋は17日「北戴河会議を前に、中国政府
による最後の準備が行われている。来週中には会議が始まるだろう
」「中国政府は会議の準備のため、副部長(次官)クラス以上の党
や政府の高官に対し、22日まで北京から離れないよう指示した」と
語った。これら一連の動きから見て、今回の会議は早ければ23日に
始まり、来月初めごろまで続くものとみられる。

 中国は公式には今年10月に開催される第18回共産党大会と、その
直後に行われる第18期党中央委員会第1回全体会議(第18期1中全会
)で、次期指導部(共産党政治局常務委員会)を選出することにな
っているが、専門家は「実際の人事は今回の会議でその輪郭が明ら
かになる」と予想している。江沢民前主席と胡錦濤主席、曽慶紅前
副主席など党の重鎮や実力者たちは、最後の交渉と妥協によって大
方の人選を終わらせるということだ。

 次の最高指導部を構成する政治局常務委員については、習近平国
家副主席と李克強副首相の2人はすでに確定しているが、それ以外で
は王岐山副首相、兪正声上海市書記、汪洋広東省書記など7人から8
人が競争を繰り広げているようだ。また今回の北戴河会議では次の
常務委員の数を現在の9人のまま維持するのか、あるいは7人に減ら
すのかも決まる。中国の政治に詳しい研究者は「常務委員の人数は
7人に減らすことも、11人に増やすこともできる。これは北戴河会議
での最後の話し合いで決まるだろう」と述べた。

 最高指導部以外にも25人前後の政治局員や200人ほどの中央委員な
ど、党と政府の次の幹部に対する人事についても、ほとんどが今回
の会議で決まりそうだ。

北京= 崔有植(チェ・ユシク)特派員 
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 
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女性初の政治局常務委入り浮上=劉延東氏、存在感高める−中国
 【北京時事】中国共産党の女性政治局員・劉延東国務委員(66
)が、秋の党大会で最高指導部・政治局常務委員会入りするとの見
方が党内で浮上している。複数の共産党筋が17日までに明らかに
した。実現すれば初の女性政治局常務委員。政治局員や長老らは来
週から8月中旬にかけ、河北省の避暑地・北戴河に集まり、党大会
の日程や指導部人事などを本格的に調整するが、劉氏の去就も焦点
となりそうだ。
 劉氏は6月16日、初の女性飛行士が搭乗した宇宙船「神舟9号
」打ち上げの際、外遊中の胡錦濤国家主席の祝電を読み上げたほか
、7月1日の香港返還15周年では胡氏と共に現地入り。文化、教
育、科学技術を統括し、「ソフトパワー」を国際社会に誇示したい
共産党の中で存在感を高めている。
 北京の共産党筋は「劉氏が常務委入りすれば『女性の時代』をア
ピールできる。また、胡氏率いる共産主義青年団(共青団)と(高
級幹部子弟グループの)太子党に属しており、双方から理解を得ら
れやすい強みを持つ」と語る。劉氏は1980年代前半に共青団第
1書記だった胡氏を最側近として支えたほか、父親は革命第1世代
の古参幹部だ。(2012/07/17-15:59)


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