4380.ギリシャ、緊縮派連立政権発足



EU首脳や諸国は、ギリシャの再選挙で緊縮派が勝利して、ほっと
していることでしょうね。世界市場も日経平均も上昇している。

もし、反緊縮派が勝っていたら、ギリシャの統一通貨ユーロからの
離脱観測が現実味を増し、世界的な株安やユーロ暴落など市場の混
乱が予想された。

このため、日米欧の主要中央銀行は、17日のギリシャ議会再選挙
後に金融市場が大きく動揺した場合、協調して市場に大量の資金供
給を行う方針としていた。これが必要なくなった。

しかし、ギリシャの右派中道政党、新民主主義党(ND)のサマラス
党首は、再選挙で勝利すれば厳しい緊縮財政策の目標達成期限を2
年遅らせるとの公約を打ち出しいた。この交渉をEU各国をすること
になる。

問題はドイツの国民で、またギリシャが食い逃げするということに
なると反発が起こることになる。メルケル首相は、ドイツ国民の不
満をなだめる政策をするしかない。

その上に、スペイン経済は、非常に高率の失業率など「前例のない
景気後退の渦中にある」ので、先行きについては「極めて困難」と
IMFは警告している。同国政府が打ち出している金融強化策や財政、
経済構造改革を断行し、金融市場の信認を取り戻す必要があると強
調したが、ここでもEUは支援をすることになっている。この出し手
もドイツである。

日本国内でも同様なことが起きて、東京や大阪、名古屋は地方に多
大な交付金を与えて、円圏を維持している。これと同じような仕組
みを作らないと、ユーロ圏は維持できない。

この第一歩として、金融機関の監督や破綻(はたん)処理などの制
度を統合する「銀行同盟」を欧州連合(EU)で推進すべきである
とガイトナー米財務長官は言うが、その通りである。

現状では、金融機関が破綻したり危機に陥ったりすると、その金融
機関がある国が損失を埋めることになるため、金融危機が各国政府
の財政危機に直結する。「銀行同盟」は、EU内で破綻処理の制度
などを統合し、EU加盟国で負担を分かちあうことで、特定の国の
財政不安に直結させないようにすることだ。

このような制度のサポートがないと、ユーロ圏は維持できないと見
るが、さあ、どうなりますか?

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ギリシャ、緊縮派連立政権発足へ ユーロ圏離脱の危機回避

 【アテネ共同】17日実施されたギリシャ国会(300議席)の
再選挙は即日開票され、内務省の中間集計などによると、緊縮推進
派で旧与党の新民主主義党(ND)が、強硬な反緊縮派の急進左派
連合(SYRIZA)を抑えて第1党となった。NDは単独過半数
には届かなかったが、他の緊縮派政党と連立政権を発足できる見通
し。ギリシャのユーロ圏離脱の危機は当面遠のくことになった。

 深刻な財政危機にあるギリシャは、欧州連合(EU)などから緊
縮策を条件に金融支援を受けている。SYRIZAが勝利した場合
、支援が停止され、ギリシャがユーロ圏離脱に追い込まれるとの観
測が出ていた。
2012/06/18 08:20 【共同通信】
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主要中央銀:ギリシャ混乱に準備
毎日新聞 2012年06月15日 21時36分(最終更新 06月15日 23時59分)

 日米欧の主要中央銀行は、17日のギリシャ議会再選挙後に金融
市場が大きく動揺した場合、協調して市場に大量の資金供給を行う
方針だ。再選挙で緊縮財政に反対する勢力が勝利すれば、ギリシャ
の統一通貨ユーロからの離脱観測が現実味を増し、世界的な株安や
ユーロ暴落など市場の混乱が予想される。また、欧州系銀行の資金
繰りが困難になる事態も想定され、日米欧の中銀は協調行動で金融
安定化に万全を期す。

 日銀は15日の金融政策決定会合で追加緩和を見送ったが、白川
方明総裁は会合後の記者会見で「各国の中銀と密接に意見交換して
いる。万が一にも金融システムの安定が脅かされないように万全を
期す」と明言。ギリシャ政局混乱拡大をきっかけに世界的な金融不
安が生じれば、米連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行(
ECB)などと連携し、週明け市場で大量の資金供給を行う用意が
あることを示唆した。
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スペインは改革断行を=経済見通し「極めて困難」−IMF
 【ワシントン時事】国際通貨基金(IMF)は15日、信用不安
が続いているスペインに対する年次4条協議(経済審査)の終了に
伴う調査団の声明を発表した。スペイン経済は、非常に高率の失業
率など「前例のない景気後退の渦中にある」とした上で、先行きに
ついては「極めて困難」と警告。同国政府が打ち出している金融強
化策や財政、経済構造改革を断行し、金融市場の信認を取り戻す必
要があると強調した。
 声明では、スペインの失業率が24%に上っているほか、家計所
得の落ち込みや企業の投資縮小が続いているが、景気に悪影響を与
える財政緊縮策も避けられないとし、同国を取り巻く厳しい状況を
指摘した。一方で、スペイン政府が打ち出している金融機関の強化
策や財政、構造改革については高く評価、改革の断行が重要とした。
(2012/06/16-00:51)
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ギリシャ、支援条件は破棄するがユーロ圏にとどまる
                     =急進左派連合党首
2012年 06月 15日 04:58 JST 
 [アテネ 14日 ロイター] ギリシャ急進左派連合(SYR
IZA)のツィプラス党首は14日、ギリシャがこれまでに受けた
国際支援の条件は破棄するとしながらも、ユーロ圏にはとどまると
の意向を示した。

 同党首は、17日の再選挙前で最後となるアテネでの演説の原稿
のなかで「(選挙明けの)18日には、破たんに向けた覚書は過去
のものとなる」と述べた。

 ただ、ギリシャが欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)か
ら受けた支援の条件を破棄してもユーロ圏からの離脱を余儀なくさ
れると恐れることはないとし、「投機筋」はギリシャの離脱に賭け
るべきではないとした。

 そのうえで、スペインが銀行の資本増強に向け総額1000億ユ
ーロの支援を受けることに言及し、「われわれは17日、スペイン
を念頭に置きながら投票を行う。スペインは交渉の結果、貸し手の
脅迫にもかかわらず支援を勝ち得た。同国は新たな緊縮財政を実施
することなく、依然としてユーロ圏にとどまっている」と述べた。
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ギリシャ新民主主義党、緊縮計画の目標達成を2年引き延ばすと公約
2012年 6月 14日 14:20 JST
WSJ
 【アテネ】ギリシャの右派中道政党、新民主主義党(ND)のアン
トニス・サマラス党首は13日、17日の再選挙で勝利すれば厳しい緊
縮財政策の目標達成期限を2年遅らせるとの公約を打ち出した。この
選挙公約は債権者である諸外国から強い反感を買いそうだ。

 NDはあらゆる手を尽くして政権を樹立させると、サマラス党首は
述べた。ただ連立政権の場合の条件は、連立を組む政党がギリシャ
のユーロ圏残留を支持し、1300億ユーロ(約13兆円)の第2次支援を
受けるための条件を再交渉する手助けをしてくれることだとした。

 サマラス党首は「橋をかけられないものがあるとは、思いたくな
い」としたうえで、「また選挙をやるわけにはいかない」と述べた。
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欧州の銀行監督制度、米財務長官が統合訴え
2012年6月14日12時17分

 ガイトナー米財務長官は13日、ワシントンでの講演で欧州の経
済危機に関連し、金融機関の監督や破綻(はたん)処理などの制度
を統合する「銀行同盟」を欧州連合(EU)で推進すべきだと訴え
た。18〜19日にメキシコで開かれる主要20カ国・地域(G2
0)首脳会議で主要議題の一つになる可能性がある。

 現状では、金融機関が破綻したり危機に陥ったりすると、その金
融機関がある国が損失を埋めることになるため、金融危機が各国政
府の財政危機に直結する。「銀行同盟」は、EU内で破綻処理の制
度などを統合し、EU加盟国で負担を分かちあうことで、特定の国
の財政不安に直結させないようにするためのアイデアだ。EUで議
論が始まっているが、反対する加盟国もある。

 ガイトナー氏は、10日に固まったスペインの金融危機に対する
ユーロ圏諸国の支援策が「具体的な象徴になる」と指摘し、さらに
「銀行同盟」へと進展させるべきだとの考えを示した。経済成長路
線への転換や、財政運営も一体化する「財政統合」への歩みも重要
だと指摘。「遅れれば遅れるほどコストはかかる」と欧州各国に迅
速な対応を求めた。(ワシントン=山川一基)

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