4378.主婦たちの大飯原発再稼動世論



東京近郊のある市で、サラリーマンや退職者家庭の20才台から70才
台までの主婦30名を集めた講座に呼ばれて、災害にどう行動する
かというテーマで講演したが、この中で大飯原発の再稼動をどう思
うかという質問を投げかけてみた。

もちろん、その前にストレステストの結果や問題点は説明した。そ
の後、採決すると8割程度の人が再稼動反対に手を挙げて、2割が
電力不足になり、死人を出すことになるので再稼動は仕方がないと
言う意味で賛成となった。

反対の人の意見では、日本人はもう少し電気を我慢して使わないよ
うにするべきだという。再生エネルギーについても、42円で全量
買取になり、その代わり電力使用料金に上乗せされると話したが、
原発を止めるのであるなら、仕方がないと。

一歩上の意見も出た。再生エネルギーでの値上げであれば、家庭の
主婦は電気を考えて使うようになるので、原発をそれで廃止できる
のなら、やるべきという。
先ほどの再稼動を賛成した人たちも同意見であり、原発廃止に向け
た世論は、大きいことが確認された。ここの30人は全て再生エネ
ルギー全量買取に賛成となった。

自民党は原発推進を公約にすると、全年齢の主婦たちから反対の意
思のために、得票が他党に流れることになる。原発の縮小は国民世
論であると言える。原子力の推進は、国民世論的に無理がある。

政策を決めるのは国民であり、それも主婦の意見を大切にしないと
いくら永田町では自民党の意見が通ろうが、それでは次回選挙には
勝てない。

民主党の小沢さんは、その世論の動向を押さえて原発再稼動反対と
しているが、再稼動賛成と言う2割の人の意見を聞いて、再稼動反
対としていた人も電力不足の時期だけ動かすのは、仕方がないと言
う意見に変わった。これは正確な情報を主婦も知れば、条件付の賛
成になることを意味して、小沢Gの即時廃止とも違うようである。

この対応は、大阪市長の橋下さんと同様で、意外と橋下さんは原発
再稼動を認めたことに、彼の支持層である主婦層の支持には響かな
かった可能性がある。東大阪市の工場主たちは、橋下さんから離れ
たが、主婦層はまだ支持層に留まっている事が、確認できた。

私がいろいろな質問をさせていただき、主婦層の世論の動向が見え
て面白い講座であった。60歳オーバの男性の意見や勤めている人
たちの意見はよく聞くが、主婦の意見はなかなか聞く機会がない。

定期的に、主婦たちの意見を聞く機会を作る必要がありそうだ。若
い主婦たちはブログやツイッターを見てるので、よく知っている。


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