4370.大飯原発再稼動へ



野田佳彦首相は8日、首相官邸で記者会見し、関西電力大飯原子力
発電所3、4号機(福井県おおい町)について「国民の生活を守る
ために再起動すべきというのが私の判断」と述べ、国論を二分した
この問題に関する政治判断を示した。

福井県の西川知事は同日夜、「首相の思いを国民に向けてしっかり
語っていただいたものと重く受け止めている。県原子力安全専門委
員会、おおい町、県議会の意見を聴き、私自身も現地の確認と事業
者への要望を提示して、福井県としての判断をさせていただく」な
どとする談話を発表した。

西川知事も再稼動との判断を下すと言う。

しかし、本格的な運転再開には一定の時間がかかることから、政府
は、来月中は当面、関西電力管内での15%以上の節電など、今の
節電対策を続け、その後、数値目標などを見直すとした。

首相は「大飯以外の再稼働も丁寧に個別に判断していく」として停
止中のほかの原発も順次、再稼働させる意向も示した。年内は伊方
(愛媛県)、泊(北海道)の2原発の再稼働が焦点となる。
ただ、首相は中長期では「原発依存度を減らす」との方針は譲らず
、立地自治体が反発する可能性は残っている。

大阪市の橋下徹市長は8日の記者会見で、関西電力大飯原発3、4
号機(福井県)の再稼働反対から容認に転じた理由について、重病
患者が生命の危機にさらされるなどの計画停電による被害想定を目
の当たりにしたのが要因だったと明らかにした。「停電のリスクを
一覧表で見たら、正直おじけづいてしまった」と述べた。これは、
為政者としての当然の感覚である。

そして、この発言は、正直で好感が持てる。報道の仕方なども含め
て、橋下市長は凄いことがわかる。もう1つ、橋下市長はホピュリ
ズムではないことがよく分かる。

それに比べると、大飯原発の再稼働問題で、政府に慎重な判断を求
める民主党有志議員が、橋下さんが容認したにもかかわらず、国会
議員百十七人分の署名を首相官邸で斎藤勁官房副長官に手渡し、か
つ、その中の小沢Gの川内議員は、首相の記者会見を原発再稼動に
反対した我々を無視して、判断したとコメントしている。

国民の生命・財産を守るべき与党議員がこうでは、どうしようもな
い。早期に小沢Gは、離党して野党になるべきだと思う。橋下さん
は、このような小沢Gとは一緒にしてほしくないはずで、大阪都を
認めるなら、国政選挙には出ない可能性も示唆した。

さあ、どうなりますか?

==============================
大飯原発再開も節電は当面継続へ
6月9日 4時2分NHK

関西電力大飯原子力発電所について、野田総理大臣が8日夜、速や
かに運転を再開したいという考えを示し、福井県の西川知事も県と
して同意する方針で、大飯原発は国論が二分されるなかで、運転が
再開される見通しとなりました。
ただ、本格的な運転再開には一定の時間がかかることから、政府は
、来月中は当面、関西電力管内での15%以上の節電など、今の節
電対策を続け、その後、数値目標などを見直すことにしています。
==============================
首相「大飯以外は個別に判断」 年内は伊方・泊が焦点:日経
2012/6/9 1:21
 野田佳彦首相が関西電力大飯原子力発電所3、4号機を再稼働す
る方針を表明した。首相は停止中のほかの原発も順次、再稼働させ
る意向も示した。年内は伊方(愛媛県)、泊(北海道)の2原発の
再稼働が焦点となる。ただ、首相は中長期では「原発依存度を減ら
す」との方針は譲らず、立地自治体が反発する可能性は残っている。

 「大飯以外の再稼働も丁寧に個別に判断していく」。首相は8日
の記者会見で、大飯以外の原発も再稼働をめざす方針に言及した。
電力需給の問題というだけでなく、原発が止まったままでは燃料費
が膨らみ、いずれ電気料金が大幅に上がってしまうからだ。首相は
「計画停電や電気料金の高騰という日常生活への悪影響をできるだ
け避ける」と語った。
==============================
野田首相が大飯原発再稼働判断、「国民生活守るため必要」
2012年 06月 8日 21:16 JST 

[東京 8日 ロイター] 野田佳彦首相は8日、首相官邸で記者
会見し、関西電力大飯原子力発電所3、4号機(福井県おおい町)
について「国民の生活を守るために再起動すべきというのが私の判
断」と述べ、国論を二分したこの問題に関する政治判断を示した。

首相は、政府の最終決定に向け「立地自治体のご理解を改めてお願
いしたい」と福井県に呼びかけた。

<来週にも再稼働正式決定へ>

今回の会見は、福井県の西川一誠知事が今月4日、細野豪志原発担
当相らの訪問を受けた際に、「再稼働の必要性について首相は国民
に訴えていただきたい」と要望したことに応えた格好だ。野田首相
はこの日の会見で「立地自治体のご理解を頂いたところで再起動の
プロセスを進めていきたい」と語った。

首相の意向表明を受けて、福井県は来週にも原子力安全専門委員会
の結論など所定の手続きを経て、再稼働に関する政府要請に同意す
る見通し。最終的には首相ら関係4大臣が再稼働を正式決定する。
政府決定を受けて関電は速やかに再稼働の準備作業に入る。

福井県の西川知事は同日夜、「首相の思いを国民に向けてしっかり
語っていただいたものと重く受け止めている。県原子力安全専門委
員会、おおい町、県議会の意見を聴き、私自身も現地の確認と事業
者への要望を提示して、福井県としての判断をさせていただく」な
どとする談話を発表した。
==============================
橋下市長、人命リスクに「おじけづいた」
日刊スポーツ

 大阪市の橋下徹市長は8日の記者会見で、関西電力大飯原発3、
4号機(福井県)の再稼働反対から容認に転じた理由について、重
病患者が生命の危機にさらされるなどの計画停電による被害想定を
目の当たりにしたのが要因だったと明らかにした。「停電のリスク
を一覧表で見たら、正直おじけづいてしまった」と述べた。

 市長の指示で作成されたリストは、計画停電を実行した場合、「
生命・身体・健康への配慮が特に必要な施設で重大な影響を及ぼす
恐れがある」と明記。5月中旬ごろに市長が内容を確認していた。

 市長は、関西の府県民に節電の負担を求めるのと、停電時のトラ
ブルまで耐えてもらうのは別の問題だと強調。「ぎりぎりの判断で
、ずっと悩んできた。停電のリスクはとれなかった」と心境を明か
した。(共同)

 [2012年6月8日19時39分]
==============================
原子力法案、来週の衆院通過を=民主
 民主党の城島光力国対委員長は8日の記者会見で、原子力安全行
政を所管する新組織を設置する法案について「できれば12日、遅
くとも14日に衆院を通過させたい」と述べ、民主、自民、公明3
党の実務者協議を踏まえ、来週中に衆院本会議で可決し、参院に送
付したいとの考えを示した。
==============================
原発比率0〜25%で検討 8月に新エネ戦略決定
2012年6月8日 東京新聞夕刊

 政府は八日、関係閣僚が出席するエネルギー・環境会議を開き、
エネルギー政策の中間整理案をまとめた。この中で、二〇三〇年時
点の原発依存度は「0%」「15%」「20〜25%」の三つの選
択肢から検討する方針を示した。
 藤村修官房長官は会議の冒頭、原発依存度、核燃料サイクル、地
球温暖化対策の見直しを含めた新エネルギー政策に関し「六月中に
選択肢を絞り込み、国民の議論を経た上で八月に決めたい」と述べ
た。
 原発依存度の選択肢は、総合資源エネルギー調査会(経済産業相
の諮問機関)の基本問題委員会が報告した内容に基づいた。報告に
は、事前に数字を決めずに市場に委ねる選択肢も含まれていたが、
エネルギー・環境会議は数値で示す三つの選択肢に絞った。
 同会議は、核燃料サイクルの政策は原発依存度の選択肢と釣り合
いが取れるように今後考えていくことも確認した。これまでに、使
用済み燃料をすべて地中に埋める「全量直接処分」、すべて再利用
する「全量再処理」、再処理と直接処分の併存の三案を内閣府原子
力委員会が示している。
 さらに、二〇三〇年時点で再生可能エネルギーの比率を25〜35
%の間にするよう検討することも確認した。
 議長の古川元久国家戦略相は記者会見で「国民の皆さんに多面的
に問題を考えていただきたい」と述べた。
==============================
民主「慎重」117人分提出 再稼働問題 小沢元代表らの名も
    
2012年6月6日 東京新聞朝刊
 関西電力大飯(おおい)原発3、4号機(福井県おおい町)の再
稼働問題で、政府に慎重な判断を求める民主党有志議員の呼び掛け
人代表の荒井聡元国家戦略担当相らが五日、国会議員百十七人分の
署名を首相官邸で斎藤勁官房副長官に手渡した。
 最終的に精査した結果、署名数は衆院八十一人、参院三十六人で
、うち呼び掛け人は六十五人。福島県選出の渡部恒三最高顧問や小
沢一郎元代表、羽田孜と鳩山由紀夫両元首相も署名した。現職の政
務三役や党役員には署名を求めなかった。
 荒井氏は署名提出後、記者団に「信頼を失った経済産業省原子力
安全・保安院が安全性を主張しても国民の理解は得られない」と強
調。「署名は多くの党議員が再稼働に慎重な証拠だ」と述べた。
 これに先立ち、民主党は関連する部門会議や作業チームの合同会
議で再稼働問題を議論し、出席者から「強引に手続きをとっている
」と政府への批判が続出。再稼働を最終決定する首相と三閣僚の四
者会合に同席している仙谷由人政調会長代行は「安全をないがしろ
にしていない。強引にもやっていない」と反論したが、議論を続け
ることになった。


コラム目次に戻る
トップページに戻る