4364.消費税増税と政局は



政局の話はあまり好きではないが、日本の将来を見るときには、政
治闘争を避けて通れない。このため、また政局の話をする。

民主党が政権をとった理由は自民党政治の否定であり、日本の変革
を志向した国民の期待感で実現した。この期待感の基本線がある。

基本線である変革の希望は、1つに小泉改革の継続としての政治家
の汚職根絶と、2つに日本の針路を惰性的な保守から経済成長でき
る日本への仕組みの変革であったはずである。

しかし、民主党は日本の変革に失敗した。新しい成長できる日本の
姿を政権をとってから2年の間に明確に国民に提示できていない。
それと、民主党幹部としての小沢さんが政治家としての実力は別に
して、政治家として汚職まみれであることが明確化した。

このため、小沢さんが消費税増税より先にやることがあるという宣
言をしても国民は反応しない。国民の変革希望が政治家の汚職根絶
であり、もう1つが新しい日本の仕組みの明示であるが、それも小
沢さんは明示できないでいる。小沢さんは、消費税増税反対だけで
新しい日本の姿を述べていない。

それどころか、新しい成長できる日本の姿を誰も提示できていない。

もちろん、このサイトではすでに日本の成長戦略を提示している。
しかし、反論等の議論が起きないのは、政治家の皆さんがまだ真剣
に考えていないことでそうなっている。

と言うより、世界でも成長できる経済の姿が分からなくなっている。
欧米の有識者でも、どう成長できるかの明示はできないでいる。こ
のため、今後、世界が混乱するように感じる。

このような状況で、民主党は当面の危機を回避する政策を優先した。
国民は、当面の危機回避では増税になり、利点がないので国民の支
持は得ることが出来ない。しかし、国債暴落等で異常な金利上昇な
どの国難になるまでの余裕時間がないので、国難になる前に適切な
対応が必要になっている。

この状況認識は自民党も同様であり、民主党の現執行部と同じ意見
になっている。日銀の白川総裁も金融緩和だけでは現状の危機は回
避できないので、財政再建も進める必要があると述べている。白川
総裁の意見も正しい。まともな評論家の意見も同様である。

このため、小沢さんとそのグループだけが国難までの時間がまだあ
ると言っているが、それは現状認識を間違えている。私の若い会社
生活をしている友達たちも、消費税はしょうがないと言っている。
小沢さんとそのグループの政治家より、日本人一般の方が能力が高
いようだ。このため、能力が高い人は小沢さんを支持しない。

このため、ネットのニートたちだけが小沢さんをサポートいている
し、反体制派の評論家だけが、小沢さんを支持している。

この状況で小沢さんと野田首相が会談したが、結果は物別れであり
再度、会談するが、小沢さんがドタ降りするしか方法が無くなる。

もし、そこでも反対をすると、自民党と民主党が連立して、消費税
増税に進み、党議拘束で小沢さんのグループは大量に離党となるよ
うであるが、それも怪しくなっている。

その仕掛けをしたのが、橋下さんで「民主党政権を倒す」としてい
た自らの発言を撤回する考えを明らかにしたことである。この意味
は、小沢さんとは組まないと宣言したようなものである。小沢Gの
願望を打ち砕いている。

また、石原伸晃幹事長は、法案への協力と引き換えの解散の確約に
ついて「首相は絶対に言わない。あうんの呼吸しかない」と執着し
ない考えを表明した。この意味は、解散を先送りにしてもよいとい
うことである。自民党との連携で解散が早まると言う小沢Gの心配
を軽減させている。

どちらにしても、自民党、維新の会など与党を目指す政界全体と民
主党の野田首相が、小沢さんとともに離党する議員数を、少なくす
る活動をしているようにしか見えない。

また、現状、消費増税法案をめぐっては、民主党幹部が採決先送り
を模索し、法案への協力と引き換えの「話し合い解散」に持ち込も
うと自民党が審議促進を要求する分かりにくい展開となっている。

輿石幹事長は3日の会議で小沢さんが反対したら、野田首相と言う
とおりするか、辞任するかの選択が必要になる。とうとう、小沢さ
ん対政界全体との最終戦争で、決着するときがきたようだ。

さあ、どうなりますか?


4345.政治の空転が続く日本
http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/240512.htm
4332.小沢無罪で政局はどうなるか?
http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/240427.htm
4314.政局の混迷が止まらない
http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/240406.htm
==============================
会期内採決を通告へ 野田首相、強硬姿勢にシフト
毎日新聞 2012年06月02日 東京朝刊

 ◇消費増税法案の想定される審議日程
6月1日     審議時間が63時間に
  4日     地方公聴会(福島市、神戸市)
  5日までに  ※中央公聴会の日程提示
  5ー8日   連日審議を実施
  11ー13日 審議時間の目安である100時間に到達
  15日    ※衆院本会議採決
  18、19日 G20首脳会議(メキシコ)
  21日    通常国会会期末
 ※は野党の要求
==============================
橋下市長、倒閣発言を撤回「今後は慎重に使う」

 大阪維新の会代表の橋下徹大阪市長は1日、関西電力大飯原子力
発電所(福井県おおい町)3、4号機の再稼働を巡り、「民主党政
権を倒す」としていた自らの発言を撤回する考えを明らかにした。


 大阪市役所で記者団に語った。細野原発相が5月30日の関西広
域連合の会合で、橋下氏が主張する「再稼働を判断した安全基準は
暫定的なもの」との見解を受け入れたためで、橋下氏は「(倒そう
とする)前提事実がなくなった」と述べた。

 橋下氏は「『倒閣』は人生で1回使うかどうかのフレーズ。今後
は慎重に使う」とも語った。ただ、引き続き夏場限定の稼働論を主
張しており、野田政権の対応次第では再び対決姿勢を鮮明にすると
みられる。橋下氏は「大飯原発がずるずる動き続ければ、国民は民
主党政権がおかしいと思ってくれる。どう政権を監視してもらうか
を考えるのが僕の重要な役割だ」とした。

(2012年6月1日21時37分  読売新聞)
==============================
ハードル下げ首相支援=消費増税法案の採決狙う−自民
 消費増税関連法案の対応について、自民党は1日、ハードルを下
げた。前田武志国土交通相ら問責2閣僚の交代を修正協議入りの条
件としないばかりか、石原伸晃幹事長は衆院解散時期の確約にこだ
わらない意向も示した。

今国会の採決に政治生命を懸ける野田佳彦首相を後方支援するのが
狙いだが、民主党の輿石東幹事長は、小沢一郎元代表に配慮し法案
の採決先送りを探っているとされる。消費税政局は「首相・自民党
VS輿石・小沢氏」の様相を呈してきた。

 自民党は1日、民主党からの修正協議の提案を受け、幹部で対応
を協議。この後、石原氏は記者団に対し、協議入りの条件として衆
院での採決日程明示と輿石氏による再提案を挙げる一方、問責2閣
僚の処遇について「協議とは別の話」と明言した。

 さらに石原氏はTBS番組で、法案への協力と引き換えの解散の
確約について「首相は絶対に言わない。あうんの呼吸しかない」と
執着しない考えを表明。岸田文雄国対委員長も記者会見で「解散は
結果だ」と述べ、石原氏と歩調をそろえた。

 谷垣禎一総裁はこれまで「野党に協力を求めるなら首相の腹が見
えなければいけない」と発言、解散の確約を再三求めてきたのと比
べると、大きく軌道修正を図った格好だ。幹部の一人は「われわれ
はかなり折れた。これすらのめないならどうしようもない」と述べ
、輿石氏の譲歩に期待を示す。

 ただ、民主党からは「修正協議で合意して採決するのが基本」(
樽床伸二幹事長代行)と、事前の採決日程の明示に否定的な意見が
出ており、自民党の思惑通りに運ぶかどうかなお不透明だ。

 国会での与野党攻防は本来、与党が政府提出法案の成立へ向けて
審議を促進し、野党がこれを阻止する構図になる。ところが、消費
増税法案をめぐっては、民主党幹部が採決先送りを模索し、法案へ
の協力と引き換えの「話し合い解散」に持ち込もうと自民党が審議
促進を要求する分かりにくい展開となっている。
(2012/06/01-22:32)
==============================
民主党:一体改革法案成立 自民案「丸のみ」も…仙谷氏
毎日新聞 2012年06月01日 22時30分

 民主党の仙谷由人政調会長代行は1日のBS朝日の番組収録で、
税と社会保障の一体改革関連法案に関し「中身をどう実現するか道
筋がつけば『丸のみ』と言われようと、持続可能な社会保障のため
の財政規律を確立する点で(自民党と)同じ立場に立てる可能性は
少なくない」と述べ、妥協をためらわずに法案成立を図るべきだと
の認識を示した。また、消費増税と原子力政策に関し「次の衆院選
の争点にならないよう、今の段階で決めておこう、という空気があ
る。その決め方は連立が一番素直だ」と、自民党との連立に言及し
た。 
==============================
首相と小沢氏、3日再会談=政権内の駆け引き活発化―修正協議に
らみ・消費増税
時事通信 6月1日(金)21時57分配信
 野田佳彦首相は3日、消費増税関連法案に反対している民主党の小
沢一郎元代表と再会談する。首相は法案への協力を改めて求める考
えだが、折り合うのは困難な情勢だ。決裂した場合、首相は法案成
立に向け自民党との修正協議の具体化を急ぐとみられ、消費増税を
めぐる政権内の攻防が一気に激化する見通し。一方、首相は1日、民
主党の輿石東幹事長と首相官邸で会い、国会会期末を21日に控えて
法案の扱いを協議した。
 首相と小沢氏は、5月30日に輿石氏を交えて会談。首相は今国会で
の採決に向けて協力を要請したが、小沢氏は「賛成というわけには
いかない」と拒否した。小沢氏はその後も反対姿勢を変えておらず
、再会談でも主張を貫くとみられる。
 首相と輿石氏の1日の会談では、3日の再会談を確認。輿石氏も再
び同席する。また、自民党が法案の採決日程を明示するよう求めて
いることを踏まえ、首相は輿石氏に対して同党との調整を進めるよ
う指示したとみられる。ただ、民主党内の融和を優先する輿石氏は
、採決に慎重とされる。会談後、輿石氏は記者団に「コメントしな
い」とだけ語り、内容の説明を避けた。
==============================
小沢G、修正協議に危機感…街頭で増税反対訴え

 民主党の小沢一郎元代表が会長を務める「新しい政策研究会」は
31日、国会内で会合を開き、消費税率引き上げ関連法案を巡る野
田首相と小沢氏の30日の会談が平行線に終わったことを受け、グ
ループ議員が法案への反対を有権者に街頭などで直接訴える活動に
今週末から取り組むことを決めた。

 民主党執行部が自民党などに修正協議を呼びかけたことで、グル
ープ内には「自民党が賛成に回れば、衆院での否決は困難になる」
などと「造反カード」の効果が失われることに危機感が広がってお
り、グループの引き締めを図る狙いがあるとみられる。

 会合には104人の国会議員が出席。事務総長の東祥三衆院議員
が「有権者の前で徹底的に私たちの主張を展開していく時が来た」
と要請した。小沢氏もあいさつで「国民の理解と支持は我々にある
」と述べた。

(2012年5月31日23時00分 読売新聞)
==============================
一体改革:消費増税は各論調整がカギ
毎日新聞 2012年05月31日 23時54分

 社会保障とは対照的に、消費増税をめぐっては、自民党も「当面
10%」への税率引き上げを容認しており、法案の根幹部分で方向
性は一致している。増税時期についても「事業者の準備期間を考慮
すれば、前倒しは難しい」(自民党税調幹部)などと政府が提出し
た現行の消費増税法案の受け入れもやむを得ないとの声が自民党内
にある。このため、社会保障改革で与野党が妥協点を見いだせれば
、消費増税法案は今国会成立に向けて大きく動き出す可能性がある。

 増税をめぐる修正協議では、税率引き上げに伴う負担感が相対的
に重くなる低所得者対策や、景気悪化時に一時的に増税実施を凍結
できる「景気条項」などの扱いが焦点となる見通し。低所得者対策
で政府は、税率8%への引き上げ時は現金を給付する「簡素な給付
措置」、10%への引き上げ後は現金給付と税額控除を組み合わせ
た「給付付き税額控除」を行う方針だが、自民、公明両党には食料
品や書籍など生活必需品の税率を低く抑える軽減税率の導入を求め
る声が多い。  
==============================
小沢氏「国民の理解と支持はわれわれにある」 消費税増税に反対
2012.5.31 13:24 サンケイ
 民主党の小沢一郎元代表は31日、国会内で開かれたグループ会
合で「国民の理解と支持は、われわれにあると確信している」と述
べ、改めて消費税増税関連法案に反対する姿勢を明確にした。

 小沢氏は30日に党本部で行われた野田佳彦首相との会談につい
て「当初1時間の予定だったが、首相が『もう少し時間は大丈夫か
』と言うので、私は『暇なので結構です』ということで1時間半に
なった」と明かした。

 さらに「また話し合いをするかどうかわからないが、首相から来
いといわれればいつでも行く」と語り、再会談に応じる準備がある
ことを強調した。

 この日のグループ会合には約100人が出席した。  
==============================
首相、問責2閣僚交代視野…内閣改造で自民対策

 野田首相は、民主党の小沢一郎元代表との30日の会談が平行線
をたどったことを受け、自民党に消費税率引き上げ関連法案成立へ
の協力要請を本格的に行う考えだ。

 参院で問責決議が可決された前田国土交通相、田中防衛相の交代
を含む内閣改造を視野に、自民党の協力が得られる形での環境整備
を進める。

 自民党は法案協力の大前提として、前田、田中両氏の交代を強く
要求している。民主党内では、輿石幹事長らが問責決議を理由とし
た閣僚交代に否定的だったが、「自民党から協力を得るには2閣僚
の交代はやむを得ない。内閣改造の形を取ればよい」(首相周辺)
との声が強まった。衆院での法案採決に先立ち、来週にも内閣改造
を行う可能性がある。

 内閣改造の場合、中国大使館書記官が農林水産省の事業に関与し
ていた疑惑で野党の追及が予想される鹿野農相についても、交代を
検討すべきだとの声が出ている。

(2012年5月31日03時05分 読売新聞)
==============================
野田・小沢会談:物別れ 野党は「覚悟」見極める方針
毎日新聞 2012年05月30日 14時18分

 野田佳彦首相と小沢一郎民主党元代表が行った30日の会談は、
小沢元代表が消費増税法案の今国会成立に反対する考えを伝え物別
れに終わった。双方の関係者からは「譲歩する余地はない」との声
が出ており、再会談が行われても歩み寄りはみられないとの観測が
強まっている。一方、自民、公明両党など野党は、消費増税法案や
衆院解散・総選挙への首相の「覚悟」を引き続き見極める方針だ。
==============================
小沢元代表:首相との会談承諾 輿石氏が仲介
毎日新聞 2012年05月22日 12時27分

 民主党の小沢一郎元代表は22日午前、国会内で輿石東幹事長と
会談した。輿石氏が野田佳彦首相との会談を要請し、元代表は応じ
る考えを伝えた。会談時期は今後調整する。消費増税法案をめぐっ
て、反対姿勢を貫く元代表との直接会談を行い、局面の打開を図る
。会談後、輿石氏は「(元代表は)承諾した。3人で話をしたい」
と語った。
==============================
谷垣氏、不信任案提出に言及 消費増税法案先送りの場合
2012年5月18日1時49分

 自民党の谷垣禎一総裁は17日の記者会見で、内閣不信任案や首
相問責決議案について「念頭というかポケットの中にある。首相が
政治生命をかけると言明したことができないなら、考えなければい
けない」と述べ、野田佳彦首相が消費増税法案の採決を先送りした
場合の提出に言及した。

 公明党の山口那津男代表も17日の党中央幹事会で「首相が問責
閣僚について責任を果たさないなら、任命責任を問う可能性を視野
に置く」と語った。谷垣、山口両氏は16日夜、東京都内で会談し
、問責閣僚が交代しなければ、内閣不信任案などの提出を検討する
考えで一致していた。  
==============================
政治:谷垣氏に再会談打診…首相側「連休中に」自民は拒否
毎日新聞 2012年05月16日 02時33分

 野田佳彦首相(民主党代表)側が自民党の谷垣禎一総裁側に対し
、大型連休中の「再会談」を打診していたことが15日、分かった
。複数の両党関係者によると、藤村修官房長官が自民党の大島理森
副総裁に「首相が訪米から戻る連休後半に党首会談をお願いしたい
」と5月3ー5日の日程を提示したが、谷垣氏ら自民党幹部が協議
し「環境が整っていない」として断った。
 首相と谷垣氏は2月25日に東京都内のホテルで極秘に会談した
ことが明らかになっている。このときは自民党側から申し入れたが
、首相が消費増税法案の今国会成立への協力を要請したのに対し、
谷垣氏が協力と引き換えに衆院解散・総選挙を行う「話し合い解散
」を求め、折り合いが付かなかったとされる。
 再会談の打診は、消費増税法案に反対する小沢一郎民主党元代表
に対し、政治資金規正法違反事件の無罪判決(4月26日・東京地
裁)が出た時期に当たる。元代表が復権の動きを強める中、首相は
谷垣氏に改めて法案成立への協力を求めたい考えだったとみられる。
==============================
小沢氏、消費増税法案に改めて反対示す 野田政権と一線
2012年5月12日19時25分

 民主党の小沢一郎元代表は12日、熊本市での同党衆院議員のパ
ーティーで「税制の議論を否定しているわけではないが、何の用意
もなしに国民に大きく負担を強いることは選挙の時に言ったことと
違う」と述べ、消費増税法案に反対する姿勢を改めて示した。裁判
で控訴された後、公の場で発言するのは初めて。

 小沢氏は民主党の「原点」として地域主権と統治機構の改変を挙
げ、「大阪市の橋下徹市長の専売特許のようだが、私は声高に主張
している。私は多くの官僚の憎悪の的になっている」と分析。「ど
んなに抵抗が強くても、党として、一議員として困難を乗り越えて
実現しないといけない」と訴えた。「民主党政権にご不満、ご批判
があろうが、民主党の中でも初心を忘れず皆さんとの約束を果たそ
うとしている者も多数いる」とも強調し、野田政権と一線を画した。

 自らの裁判には触れなかった。大型連休中から続く風邪の影響で
、声は終始かすれ気味だった。  
==============================
首相、増税法案修正に柔軟 幹事長「ダブル選望ましい」
2012年5月12日1時54分

 野田佳彦首相は11日の内閣記者会のインタビューで、この日審
議入りした消費増税法案について「あくまで全力で通す」と強調し
、法案修正にも柔軟に応じる考えも示した。一方、民主党の輿石東
幹事長は衆院解散の時期について「ダブルが望ましい」と述べ、来
年夏の参院選との同日選挙を実施すべきだとの考えを明らかにした。

 輿石氏は民主党所属国会議員の会合で「ダブル選挙」を持ち出し
た。今国会での「話し合い解散」を模索する自民党と、ダブル選挙
を嫌う公明党を牽制(けんせい)する一方で、消費増税法案への反
対姿勢を鮮明にする小沢一郎民主党元代表との融和を優先して採決
の先送りを図る狙いだ。

 この発言に対し、首相は「大事なテーマをあれこれ言わない」と
言及を避けた。藤村修官房長官は11日の会見で「解散権は首相に
ある。時期を(輿石氏と)共有するような案件ではない」と不快感
を示した。
==============================
小沢氏の党員資格停止処分解除変えず 控訴受け民主党
2012年5月9日20時41分

 民主党は9日、小沢一郎元代表に対する党員資格停止処分につい
て、控訴にかかわらず10日付で解除することを確認した。党内に
は判決確定前の処分解除に慎重論もあったが、輿石東幹事長は9日
、記者団に「なぜ(処分解除を)変えないといけないのか」と否定
した。

 野田佳彦首相も9日の政府・民主三役会議で、樽床伸二幹事長代
行から処分解除について報告を受け、「分かりました」と了承した
。藤村修官房長官は9日の記者会見で「党の規約に基づいて必要な
手続きを取って行われた」と述べ、処分解除を見直す考えのないこ
とを強調した。

 小沢氏は1年3カ月ぶりに党員資格を回復し、代表選に立候補す
ることも可能になる。だが、刑事被告人の立場が続くことで事実上
、立候補は困難になるとの見方が広がっている。側近も「出馬は難
しくなった」と述べた。 
==============================
小沢氏の党員資格停止解除を正式決定 民主党常任幹事会
2012年5月8日20時52分

 民主党は8日の常任幹事会で、無罪判決を受けた小沢一郎元代表
の党員資格停止処分を10日付で解除することを正式決定した。小
沢氏は消費増税法案への反対姿勢を強める構えで、野田佳彦首相は
党内に大きな火種を抱えたままの政権運営を強いられる。

 輿石東幹事長は即日解除する方針だったが、常任幹事会で生方幸
夫衆院議員が「裁判は確定しておらず、待ってから結論を出すべき
だ」と主張したため、指定弁護士による控訴期限の10日付とした
。ただ、控訴された場合でも同日付で処分を解除する。

 小沢氏に増税法案賛成の確約を求める意見もあったが、結局は条
件をつけなかった。輿石氏は終了後、「合意形成できるよう汗をか
いていきたい」と記者団に強調したが、小沢グループが反対姿勢を
強めるのは確実で、法案の成否は見通せない。
==============================
無罪判決、政権運営に影響 小沢グループの攻勢必至
2012年4月26日12時4分

 民主党の輿石東幹事長は26日午前、小沢一郎元代表の無罪判決
について「当然でしょう。その一言に尽きる」と語った。そのうえ
で、党員資格停止処分の解除に向けて手続きに入る考えを表明。大
型連休明けの党常任幹事会にはかり、正式決定する考えだ。 

 処分は「判決確定まで」となっており、小沢氏の元秘書3人は有
罪判決を受けていることから、党内には処分解除には慎重論もある
が、最終的には輿石氏が押し切る可能性が高い。 

 野田政権と距離を置く小沢グループは、党代表選や衆院解散前後
の政界再編を見据えて攻勢に出るのは確実。野田佳彦首相が政治生
命をかけるとしている消費増税についても、小沢氏は反対を明言し
ており、今後の法案審議にも影響を与えるのは必至だ。 



コラム目次に戻る
トップページに戻る