退役した米海兵隊の元大佐のトーマス・ハメスさんのオフシェア・ コントロールという新戦略が出てきた。この詳しい説明は、奥山さ んのサイトの解説を見てください。 まとめると、「オフショア・コントロール」という戦略で行われる のは、中国の海上貿易を阻止し、アメリカ側につく味方の国々の領 土を守るということ。 よってこの戦争の終結は、物理的な破壊ではなく、経済消耗戦とい う形から完成する。このため、中国の領空内への侵入は行わない。 ということで、 @協力してくれる同盟国の軍備の強化 A距離が離れた位置での海上封鎖の確立 B「第一列島線」の内側での海洋排他圏の確立 C「第一列島線」の外側で圧倒し、中国に対する海上封鎖を強める ということだ。 現在の「エアシーバトル」は「戦略」でなく、「戦術」であり、「 オフシェア・バランシング」は米国は引くという大戦略であり、こ の2つの間をつなぐのが、「オフショア・コントロール」と奥山さ んは解説している。 この戦略では、オーストラリア以外の同盟国の基地を必要としない ことで、コストも削減できる。 この戦略の前に、米国は中東からも撤退して、中国近傍からも撤退 することがオフシェア・バランシングで述べられている。この戦略 で、世界の大きく勢力分布が変更することになる。 一番大きな変更が、韓国が離米入中になることであり、日本は親中 には成れないために、韓国がいなくなると中国の前面になる。また 、米国はシェールガスが出て、中東に依存する必要がなくなるが、 日本は中東への依存率は高いまま。 このため、米国の撤退に伴い、中東とのシーレーン防衛が、日本自 体で行う必要になる。このため、一国での負担が大きいので、米国 が抜ける穴をインドなどとの共同防衛で埋めるしかない。 というように、今後、日本は対中国との戦争準備で、自国防衛体制 を築くために、中国包囲網を中心的に構築することが必要になって いる。日本は、世界第6位の軍事力で、米国は世界第1位の軍事力 となっている。この2者が協力して、世界第2位の中国軍事力をど う抑えるかを考えることになる。 さあ、どうなりますか? 参考資料: 「オフショア・コントロール」という新しい戦略 http://geopoli.exblog.jp/ 奥山さんのサイト