前回に続いて、北朝鮮のロケット問題から見える今後の北朝鮮を見
ていこう。正恩氏の党総書記への就任も間近であるというが、北朝
鮮は安定するのだろうか？ 津田より
０．ミサイル発射と迎撃体制
前回では、金正恩氏の敵対勢力を粛清して、権力継承が順調に進ん
でいることを述べた。元金正男支持派や張成沢氏の宿敵が全て排除
されたようである。その過程で親中派も粛清されて、北朝鮮は経済
開放政策路線にはいかないことも分かっている。
そして、衛星を打ち上げると言う光明星3号は、発射取りやめが難し
い段階に突入し、現在は平安北道鉄山郡東倉里の発射場組立棟内に
あるロケットの発射台取り付けが迫っているという。
北朝鮮は、東倉里発射場の大型発射台付近にある地下燃料タンクに
液体燃料をためる作業を済ませ、発射台でロケットの1・2・3段目を
組み立てるための準備も終えたという。
燃料注入は発射の３〜４日前から行われるのが通常で、「ミサイル
の液体燃料は毒性が強く、注入が完了した翌日に発射しなければな
らない」と関係者は指摘した。
そして、北朝鮮が中国の旅行社に対し、４月７〜２０日の間、北朝
鮮への旅行客の受け入れを停止すると通知した。米国と非公式会談
を行った北朝鮮外務省の李根（リ・グン）米州局長は２日、長距離
弾道ミサイル発射計画について、ベルリンの空港で「衛星打ち上げ
に変化はないか」と記者団に問われ、「そう理解してもらえばいい
」と答えた。北朝鮮は、止める気はない。
韓国政府筋は、「最近、米国の偵察衛星などが平壌市サンウム洞の
ミサイル工場で、全長約32メートルのテポドン2号より大きい40メー
トルの大型ミサイルを発見した」と述べた。このため、今回打ち上
げるのは、テポドン2号より大型の大陸間弾道ミサイルである可能性
も指摘されている。また、北朝鮮には約1万人のミサイル専門人材が
いる。
韓国軍当局の推算によると、光明星3号だけで8億5000万ドル（約700
億円）がつぎ込まれて、「今回のテポドン・ミサイル発射費用は、
北朝鮮住民1900万人1年分の食糧費」だという
この長距離弾道ミサイル試射について、北朝鮮外務省が５月初旬の
予告を後継指導者、金正恩氏に提案していたが、正恩氏は金日成主
席の生誕１００年に当たる４月１５日前後の打ち上げを主張する軍
部強硬派の意見を聞き入れたようだ。このことで、正恩氏は軍部を
完全には抑えていないことが明らかである。
この長距離弾道ミサイルへの迎撃体制を日米韓は急いでいる。CNN放
送は30日「米国が最先端の移動式レーダーSBX1を、ハワイの真珠湾
基地から出港させた」と報じた。
海上の構造物に設置され、海の上を動くSBX1レーダーは、最大で、
2000キロ離れた場所から目標の捜索や追跡ができる。韓半島（朝鮮
半島）近海まで接近しなくても、太平洋上から北朝鮮のミサイルの
動きを監視できるのだ。
海上自衛隊の輸送艦「くにさき」に積まれたＰＡＣ３は５日朝、石
垣港に到着し、地対空誘導弾パトリオット（ＰＡＣ３）を沖縄県・
石垣島（石垣市）に展開した。陸自は、３００人態勢でＰＡＣ３の
警備をしている。というように着々と準備ができている。
しかし、北朝鮮は、長距離弾道ミサイルの迎撃準備を日韓などが進
めていることについて、「平和的衛星を迎撃することは戦争行為だ
。恐ろしい破滅的な悪影響を招く」とした。また、ミサイルの迎撃
だけでなく、落下した残骸を海中などから回収することについても
「即時に無慈悲な攻撃で断固懲罰する」と威嚇している。
１．北朝鮮の攻撃に対応して
北朝鮮のいう平和的衛星の迎撃は戦争行為であり、無慈悲な攻撃で
断固懲罰するという。そして、北朝鮮の「サンオ（サメ）級」（
３７０トン級）と推定される小型潜水艦３〜４隻が最近、同国東部
の日本海側にある軍基地を出港した後、韓国軍の監視網から姿を消
したと。迎撃体制を破壊するための工作部隊を乗せている可能性が
ある。
あらゆる攻撃に対応して、韓国軍は、ソウルや首都圏で北朝鮮の攻
撃による被害が出た場合、即座に平壌を報復攻撃する計画を立てて
いるという。
また、在韓米軍の北朝鮮情報収集部隊が電波探知や衛星写真で捉え
た朝鮮人民軍の動向に関する情報を逐一、韓国軍に伝えているとい
う。
そして、米韓両国は２〜３月に実施した合同軍事演習「キー・リゾ
ルブ」で、北朝鮮軍部内の対立で内戦が起きた場合を想定し、１０
万人以上の韓国兵を北朝鮮に投入し、事態の収拾を図る訓練を初め
て実施した。
北朝鮮が日本の迎撃体制を破壊する可能性もあり、防衛省は沖縄県
・石垣島（石垣市）に展開した地対空誘導弾パトリオット（ＰＡＣ
３）の警備で、陸上自衛隊員に実弾を装填した小銃や拳銃を携行さ
せることにした。
０９年のミサイル発射当時、金正恩が金正日とミサイル発射の場面
を参観し、「迎撃すれば本当に戦争しよう」と。それだけ北朝鮮指
導部は米国や日本の迎撃を懸念していたので、用心はするべきであ
る。
２．北朝鮮内部の状況
北朝鮮労働党機関紙・労働新聞（電子版）は５日、党代表者会に関
する社説で、「金正恩同志を党の首位に頂いて、わが党を組織的、
思想的に強化するのは、主体、先軍革命偉業の勝利のための決定的
保証となる」と言及した。１１日の党代表者会で正恩氏が党総書記
に就任することを示唆した可能性がある。
また、故金日成主席の生誕１００年となる１５日に首都平壌で大規
模な軍事パレードを計画している。複数の外交筋が明らかにした。
長距離弾道ミサイル発射実験とみられる「衛星」打ち上げと近接し
た日に実施される。
このように一連の動きを見ると、北朝鮮の体制を固めることを優先
している。しかし、北朝鮮内部では、気になる動きもある。
北朝鮮国民の不満はかつてないほど高まっているようだ。北朝鮮で
保安署（警察）幹部が殺害される事件が相次いで「住民の恨みが統
制できないほど大きくなっている」という。
北朝鮮事情に詳しい消息筋の話として、今年初め、平壌市の東大院
区域の保安署監察課長が、自宅で老母と夫人、子どもとともに殺害
されたと報じた。上級階層が居住して治安が最も良い平壌中心部で
、金正日総書記の哀悼期間中に起きた事件だけに衝撃が大きい。
また、政府筋の話として、北朝鮮の金正恩氏が現実を考慮しないむ
ちゃな指示を出すなど、問題が頻発していると伝えた。幹部らは、
統治経験がない正恩氏のコンプレックスを逆なでしてはいけないと
気を使い、うかつに反対意見を出せない。
正恩氏は１月、北朝鮮住民の外貨使用を禁じる措置を取った。北朝
鮮は２００９年１１月のデノミ失敗で経済の混乱を招いており、正
恩氏の措置に関し「デノミ以後の市場の状況を全く分かっていない
」との不満の声が上がった。さらに２月、電力と食料が不足してい
るとの報告を受けた正恩氏は、現実を考慮しないまま「無条件で供
給を正常化しろ」と怒り出したという。
うかつに反対意見を言うと、粛清されるか政治犯収容所に入れられ
る。「北朝鮮の政治犯収容所では毎年1万人以上が死亡している。こ
のうち20−25％は過酷な強制労働が原因」だという。脱北者の証言
から、北朝鮮には政治犯収容所が現在6カ所あり、15万−20万人が収
監されていることや、強制労働・拷問・公開処刑などの反人道的待
遇を受けていることも明らかになった。
３、今後の北朝鮮はどうなるのか？
このような現状から、ロシアの世界経済・国際関係研究所（IMEMO）
アジア太平洋センターのアレクサンドル・ペデロフスキー・センタ
ー長は、「金正恩（キム・ジョンウン）氏が故・金正日（キム・ジ
ョンイル）総書記と同じ方法で北朝鮮を統治した場合、北朝鮮に未
来はない」し、「北朝鮮が長距離ミサイル発射を強行すれば、ロシ
アをはじめとする国際社会からの追加制裁は避けられないだろう」
という。これは中国もロシアも追加制裁を行うと言うことのようで
ある。
中国は、現に警告を北朝鮮に出している。北京の韓国総領事館に逃
げ込んだ母子３人を含む５人の北朝鮮脱出住民（脱北者）が、今月
１日に韓国に入国したと報じた。さらに７人が近く韓国入りすると
の情報もある。
中国政府が５人を第三国に追放する形で韓国行きを容認したもよう
だ。脱北者の韓国行きに反対する北朝鮮の意向を無視した形。長距
離弾道ミサイル試射に対する警告の意味があると見える。
というようにことから、大統領府の玄仁沢・統一政策特別補佐官は
、「金正恩体制の最初のボタンを掛け違うような行為で、最終的に
北朝鮮にとっては自分自身を追い込む結果になるだろう」として、
「発射の決定は、2・29合意のはるか以前から決まっていたはずだ。
北朝鮮はミサイルと核を一つにまとめて考えている。2009年もそう
だった」との見方を示した。
この意味は、ロケット打ち上げ後、すぐに核実験があるということ
のようである。
４．結論として
金正恩体制の北朝鮮は、国際社会からの追加制裁を受ける。中国が
経済援助停止を行う。これは、投資した資本の引き上げや、投資計
画の撤回といった経済制裁が実効性のある手段になり、北朝鮮経済
は今よりもきつくなる。
もう１つが、金正恩氏が現実を考慮しないむちゃな指示を出すなど
して、現実無視をしていると、いつかは周りにいる幹部たちも容認
できなくなる可能性がある。クーデターなどが起こることが考えら
れる。
このような状況を想定して、米韓両国は２〜３月に実施した合同軍
事演習「キー・リゾルブ」で、北朝鮮軍部内の対立で内戦が起きた
場合を想定し、１０万人以上の韓国兵を北朝鮮に投入し、事態の収
拾を図る訓練を初めて実施した。
さあ、どうなりますか？
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北朝鮮３回目の核実験を示唆、朝鮮半島に火薬の匂い（２）＝中国
2012/04/06(金) 17:26サーチナ
北朝鮮は4日、4月12日〜16日に予定されている衛星の発射に関
して、米国などが国連などの力を利用して北朝鮮に何らかの制裁措
置を行なった場合、北朝鮮は3回目の核実験を行う可能性を示唆した
。中国網日本語版（チャイナネット）が報じた。
報道によると、金正恩氏は視察時に「日本）の関門である麗島
を断固として守り、敵が社会主義の祖国の領土に踏み入れることを
決して許してはならない。敵が攻撃を開始したら、すべて海に沈め
てしまえ」と指示した。
また、軍事筋の情報によると、北朝鮮の潜水艦3、4隻が近日、
東海岸の基地を離れた後に姿を消した事が明らかになっており、軍
部の注目を集めている。
軍部情報員は4日、東海岸の潜水艦基地から出発した北朝鮮の潜
水艦3、4隻は港を出た後、韓国軍の監視網を突破したことを明かし
た。潜水艦は「サンオ（サメ）級（370トン級）」であると思われ、
今現時点で明確な位置は把握されていない。また、「気候が暖かく
なるにつれ、北朝鮮の潜水艦の潜水演習も活発化している。演習を
装って綿密に軍の動向を観察している可能性も高い」と軍事筋が明
かした。
北朝鮮は4月12日から16日にかけて衛星の発射を行うことを予告
したと同時に、韓国の挑発に対する威嚇も強めている。現在、北朝
鮮の7、80隻の潜水艦のうち80％が日本海側に配置されている。韓国
・米軍当局は偵察衛星などによって北朝鮮の潜水艦基地の動向を偵
察しているが、潜水艦はいったん出港して潜水すると監視を続ける
のが難しいという。（つづく 編集担当：米原裕子）
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北朝鮮への軍事介入訓練＝内戦を想定、初実施−米韓
【ソウル時事】６日付の韓国紙・朝鮮日報によると、米韓両国は
２〜３月に実施した合同軍事演習「キー・リゾルブ」で、北朝鮮軍
部内の対立で内戦が起きた場合を想定し、１０万人以上の韓国兵を
北朝鮮に投入し、事態の収拾を図る訓練を初めて実施した。
訓練は、北朝鮮軍部の強硬派と穏健派の対立が内戦に発展し、韓
国との戦争が起きる脅威が高まった場合を想定、韓国兵を平壌より
南の地域に投入し、強硬派を鎮圧、情勢の安定化を図るシナリオで
進められたという。韓国政府筋は「昨年の演習では北朝鮮の事態急
変に備えた訓練を実施したが、兵力の北朝鮮投入を想定して行われ
たのは初めて」と述べた。（2012/04/06-10:58）
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ミサイル：「一両日中にも発射台に取り付け」
2012/04/06 09:24
韓国政府「引き返し難い段階」
北朝鮮は、光明星3号の発射取りやめが難しい段階に突入し、現在
は平安北道鉄山郡東倉里の発射場組立棟内にあるロケットの発射台
取り付けが迫っているという。
韓国政府の消息筋は5日「北朝鮮はこれまで公言してきた通り、光
明星3号を発射するための具体的な手順に入った。ロケットの発射台
取り付けも、今月6日か7日ごろ行われるものとみられる」と語った。
北朝鮮は、東倉里発射場の大型発射台付近にある地下燃料タンク
に液体燃料をためる作業を済ませ、発射台でロケットの1・2・3段目
を組み立てるための準備も終えたという。北朝鮮は発射台で1−2日
かけてロケットを組み立てた後、発射の1−2日前にロケットに液体
燃料を注入し、今月12日から16日までの間に、好天の日を選んで光
明星3号を発射する、と韓国政府当局は予想している。
ユ・ヨンウォン記者
朝鮮日報／朝鮮日報日本語版
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ＰＡＣ３警備に銃携行 石垣島の陸自部隊、実弾装填で国内初
2012/4/6中国新聞
事実上の長距離弾道ミサイル発射とみられる北朝鮮の「衛星」打
ち上げに備え、防衛省が沖縄県・石垣島（石垣市）に展開した地対
空誘導弾パトリオット（ＰＡＣ３）の警備で、陸上自衛隊員に実弾
を装填した小銃や拳銃を携行させることが５日分かった。複数の同
省幹部が明らかにした。
石垣島のＰＡＣ３は国有の埋め立て地に配備。国内で駐屯地や基
地、演習場などの自衛隊施設以外で、自衛隊員が実弾を装填した武
器を携行して警備するのは初めて。
関係者によると、小銃の携行は、自衛隊法95条の「武器等防護の
ための武器使用」規定を適用する。埋め立て地で四方が海に面して
いることや、自衛隊施設と比べて警備態勢が十分ではないことなど
が理由という。２００９年の北朝鮮のミサイル発射の際にも検討し
たが、実施しなかったという。
ＰＡＣ３が配備された「新港地区」と呼ばれる埋め立て地は、石
垣島の南側に位置し、面積は約70ヘクタール。内閣府沖縄総合事務
局石垣港湾事務所によると、このうち自衛隊は約50ヘクタールを使
用する。新港地区は市街地と１本の橋で結ばれ、５日現在、橋のた
もとから先は関係者以外、立ち入れなくなっている。
海上自衛隊の輸送艦「くにさき」に積まれたＰＡＣ３は５日朝、
石垣港に到着し、陸路で新港地区に運ばれた。陸自は３００人態勢
でＰＡＣ３の警備のほか、ヘリコプターや化学防護車などで万一に
落下した場合の救援活動に当たる。隊員は３日から順次現地入りし
ており、北朝鮮の発射への対応を終えるまで新港地区に展開する予
定。
防衛省は石垣島のほか、沖縄本島の２カ所（那覇市、南城市）と
宮古島（宮古島市）、東京・市谷の防衛省など計７カ所にＰＡＣ３
を配備。石垣島を除いてはいずれも自衛隊施設に展開する。
防衛省はまた同じ95条に基づき、東シナ海と日本海に展開する海
上自衛隊のイージス艦を航空自衛隊のＦ15戦闘機で護衛することも
検討している。
警察当局は石垣、宮古の２島に機動隊を派遣する。
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ミサイル「迎撃は戦争」と北、断固懲罰と威嚇
【ソウル＝中川孝之】朝鮮中央通信によると、北朝鮮の対韓国窓
口機関・祖国平和統一委員会の報道官は５日、北朝鮮が人工衛星打
ち上げだとして発射を予告した長距離弾道ミサイルの迎撃準備を日
韓などが進めていることについて、「平和的衛星を迎撃することは
戦争行為だ。恐ろしい破滅的な悪影響を招く」との談話を発表した。
報道官談話は、ミサイルの迎撃だけでなく、落下した残骸を海中
などから回収することについても「即時に無慈悲な攻撃で断固懲罰
する」と威嚇している。
（2012年4月5日22時23分 読売新聞）
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「正恩氏を党の首位に」＝総書記就任示唆か−北朝鮮機関紙
【ソウル時事】朝鮮通信（東京）によると、北朝鮮労働党機関紙
・労働新聞（電子版）は５日、党代表者会に関する社説で、「金正
恩同志を党の首位に頂いて、わが党を組織的、思想的に強化するの
は、主体、先軍革命偉業の勝利のための決定的保証となる」と言及
した。
労働党規約では「総書記は党の首班」と規定されており、１１日
の党代表者会で正恩氏が党総書記に就任することを示唆した可能性
がある。（2012/04/05-11:35）
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北朝鮮潜水艦が姿消す 韓国、奇襲攻撃を警戒
2012.4.5 11:13サンケイ
５日付の韓国紙、東亜日報は、北朝鮮の「サンオ（サメ）級」（
３７０トン級）と推定される小型潜水艦３〜４隻が最近、同国東部
の日本海側にある軍基地を出港した後、韓国軍の監視網から姿を消
したと報じた。韓国の軍事筋などの話として伝えた。
同紙によると、韓国軍当局は、北朝鮮が１２〜１６日に長距離弾
道ミサイル発射実験とみられる「衛星」打ち上げを予告する一方で
韓国非難を強めているため、韓国軍の艦艇や基地への奇襲攻撃が行
われる恐れもあるとみて警戒している。
北朝鮮は最近、潜水艦を韓国側に侵入させる訓練を活発に実施し
ているもようで、姿を消した小型潜水艦は日本海側にある２カ所の
基地から出港した。北朝鮮の潜水艦の約８０％は日本海側に配置さ
れているという。（共同）
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「金正日式の統治では正恩氏の北朝鮮に未来はない」
2012/04/05 07:50
ロシア研究機関所属の研究者、高麗大学で開催のセミナーに出席
「金正恩（キム・ジョンウン）氏が故・金正日（キム・ジョンイ
ル）総書記と同じ方法で北朝鮮を統治した場合、北朝鮮に未来はな
い」
ロシアの世界経済・国際関係研究所（IMEMO）アジア太平洋センタ
ーのアレクサンドル・ペデロフスキー・センター長は3日、本紙との
インタビューで「北朝鮮が長距離ミサイル発射を強行すれば、ロシ
アをはじめとする国際社会からの追加制裁は避けられないだろう」
として、上記のように語った。
高麗大学一民国際関係研究院（院長＝玄仁沢〈ヒョン・インテク
〉元統一部長官）主催の学術会議に出席するため来韓したペデロフ
スキー氏は「（ミサイルが発射されれば）中国などが投資した資本
の引き上げや、投資計画の撤回といった経済制裁が実効性のある手
段になる。ロシアも北朝鮮とはしばらく距離を置かざるを得ない」
と述べた。
かつて統一部（省に相当）長官を務めた大統領府の玄仁沢・統一
政策特別補佐官はこの学術会議で、北朝鮮による長距離ミサイル発
射について「金正恩体制の最初のボタンを掛け違うような行為で、
最終的に北朝鮮にとっては自分自身を追い込む結果になるだろう」
と予想した。また、北朝鮮がわずか2週間ほどで米国との2・29合意
を破ったことについては「発射の決定は、2・29合意のはるか以前か
ら決まっていたはずだ。北朝鮮はミサイルと核を一つにまとめて考
えている。2009年もそうだった」との見方を示した。
李竜洙（イ・ヨンス）記者
朝鮮日報／朝鮮日報日本語版
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脱北者５人の韓国行き容認 中国、北朝鮮の反対無視 北ミサイル
への警告？
2012.4.4 14:27サンケイ
韓国メディアは４日、外交筋の話として、北京の韓国総領事館に
約３年前に逃げ込んだ母子３人を含む５人の北朝鮮脱出住民（脱北
者）が、今月１日に韓国に入国したと報じた。さらに７人が近く韓
国入りするとの情報もある。
中国政府が５人を第三国に追放する形で韓国行きを容認したもよ
うだ。脱北者の韓国行きに反対する北朝鮮の意向を無視した形。長
距離弾道ミサイル試射とみられる北朝鮮の「衛星」を打ち上げに対
する警告の意味があるとの見方も出ている。
李明博政権になって以来、中国が脱北者の韓国行きを容認したこ
とが明らかになったのは初めて。３月２６日のソウルでの中韓首脳
会談で中国の胡錦濤国家主席が脱北者の北朝鮮送還に反対する韓国
の立場に理解を示していた。
韓国入りした母子は、朝鮮戦争で捕虜になった韓国兵の娘と孫。
（共同）
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正恩氏、現実無視の指示乱発＝幹部は戦々恐々−北朝鮮
【ソウル時事】４日付の韓国紙・東亜日報は、政府筋の話として
、北朝鮮の金正恩氏が現実を考慮しないむちゃな指示を出すなど、
問題が頻発していると伝えた。幹部らは、統治経験がないという正
恩氏のコンプレックスを逆なでしてはいけないと気を使い、うかつ
に反対意見を出せないという。
同筋によると、正恩氏は１月、北朝鮮住民の外貨使用を禁じる措
置を取った。北朝鮮は２００９年１１月のデノミ（貨幣呼称単位の
変更）失敗で経済の混乱を招いており、正恩氏の措置に関し「デノ
ミ以後の市場の状況を全く分かっていない」との不満の声が上がっ
た。さらに２月、電力と食料が不足しているとの報告を受けた正恩
氏は、現実を考慮しないまま「無条件で供給を正常化しろ」と怒り
出したという。（2012/04/04-14:19）
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５月打ち上げ予告を提案か 正恩氏に、北朝鮮外務省 軍部強硬派
は４月主張
2012.4.4 14:12
韓国紙、東亜日報は４日、長距離弾道ミサイル試射とみられる北
朝鮮の「衛星」打ち上げ計画について、北朝鮮外務省が５月初旬の
予告を後継指導者、金正恩氏に提案していたと報じた。正恩氏は、
４月打ち上げを主張する軍部強硬派の意見を聞き入れたという。消
息筋の話として伝えた。
同紙によると、北朝鮮外務省が提案を行ったのは、ウラン濃縮活
動の一時停止などで米国との合意を発表した２月２９日の前後。５
月ごろなら国際原子力機関（ＩＡＥＡ）の要員受け入れなど合意条
項の履行が難航する可能性があり、これを口実に打ち上げを行えば
いいとし、同月初旬に予告をすることを建議した。
これに対し朝鮮労働党で軍事部門を担当する朴道春書記らが、故
金日成主席の生誕１００年に当たる４月１５日前後の打ち上げを主
張したという。（共同）
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「北朝鮮の政治犯収容所で年1万人以上死亡」
2012/04/04 09:47
人権団体ICNK「20−25％は強制労働で死亡」
北朝鮮反人道犯罪撤廃国際連帯（ICNK）は3日「北朝鮮の政治犯収容
所では毎年1万人以上が死亡している。このうち20−25％は過酷な強
制労働が原因」と発表した。
アムネスティ・インターナショナル、ヒューマン・ライツ・ウォ
ッチ、国際人権連盟の世界3大人権団体を含む国内外40余りの人権団
体が昨年9月に設立したICNKは同日、国連が北朝鮮に対する特別調査
に着手するよう求める記者会見を行い、上の通り述べた。
ICNKは脱北者の証言から、北朝鮮には政治犯収容所が現在6カ所あ
り、15万−20万人が収監されていることや、強制労働・拷問・公開
処刑などの反人道的待遇を受けていることも明らかにした。
そして「国連北朝鮮人権特別報告官1人の活動だけでは政治犯収容
所の収監者たちを救済できない」とし、国連が総会や人権理事会を
通じ、北朝鮮内で行われている全ての反人道犯罪について調査委員
会を設立するよう求めた。
また、国連に提出した救済請願書には、北朝鮮の政治犯収容所に
収監されているものと思われるシン・ギョンソプさん（60）のほか
、カン・ミホ（42）さんとキム・ジョンナム君（11）親子の名前を
掲載した。シンさんは米国で先日出版された書籍『14号収容所から
の脱出』の主人公で脱北者シン・ドンヒョクさん（30）＝本名：シ
ン・イングン＝の父親だ。ICNKは「同じ収容所にいた妻や長男が脱
出を試みたて失敗した1996年、シン・ギョンソプさんは拷問により
体が不自由になった。二男が脱出した2005年に死去した可能性もあ
る」としている。
かつて耀徳収容所に収容されていた姜哲煥（カン・チョルファン
）北朝鮮戦略センター代表（44）の妹カン・ミホさんは、昨年5月に
息子のキム・ジョンナム君と共に行方不明になっており、ICNKでは
耀徳収容所に再び収監された可能性が高いと見ている。
金真明（キム・ジンミョン）記者
朝鮮日報／朝鮮日報日本語版
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北朝鮮：１５日に大規模軍事パレードを計画
北朝鮮が故金日成主席の生誕１００年となる１５日に首都平壌で
大規模な軍事パレードを計画していることが３日、分かった。複数
の外交筋が明らかにした。長距離弾道ミサイル発射実験とみられる
「衛星」打ち上げと近接した日に実施されることになり、欧州連合
（ＥＵ）加盟国など招待を受けた関係国の一部には「打ち上げの正
当化に利用されかねない」とボイコットの動きが出ている。
北朝鮮の軍事パレードは故金正日総書記の生誕７０年となった２
月１６日以来。北朝鮮は４月１５日を富強国家「強盛大国」建設の
大きな節目と位置付けている。（共同）
毎日新聞 2012年4月4日 7時41分（最終更新 4月4日 10時02分）
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40メートルのICBM開発か＝北朝鮮、近く公開も―韓国紙
時事通信 4月3日(火)10時13分配信
【ソウル時事】3日付の韓国紙・朝鮮日報は、北朝鮮が今月中旬に
発射する見通しのテポドン2号より大型の大陸間弾道ミサイル（ICBM
）級のミサイルを製造したと報じた。米韓軍当局は、15日の金日成
主席生誕100周年か、25日の軍創建80周年記念日に公開される可能性
があるとみている。
同紙によると、韓国政府筋は2日、「最近、米国の偵察衛星などが
平壌市サンウム洞のミサイル工場で、全長約32メートルのテポドン2
号より大きい40メートルの大型ミサイルを発見した」と述べた。た
だ、発射可能な本物なのか、実物大の模型なのかは確認されていな
い。
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北朝鮮局長「打ち上げ計画変化なし」 米朝非公式協議後
2012年4月3日11時1分
ドイツで開かれた米国との非公式協議に出席した北朝鮮外務省の
李根（リ・グン）米州局長は２日、「人工衛星打ち上げ」と称する
北朝鮮の長距離弾道ミサイル発射計画について、ベルリンの空港で
「衛星打ち上げに変化はないか」と記者団に問われ、「そう理解し
てもらえばいい」と答えた。
非公式協議は民間シンクタンクが主催し、米側からは元政府高官
が出席して３月３１日から２日間開かれた。主にミサイル発射問題
が議論されたとみられるが、李局長は「進展はあった」「互いの立
場をよく理解した」などとしたが、詳細は明らかにしなかった。
「衛星」が何の役に立つのかとの質問には「祖国の発展に大いに
助けになる」「農業の助けになる」などと答え、平和目的であるこ
とを強調した。（ベルリン＝松井健、ソウル＝貝瀬秋彦）
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ミサイル：北朝鮮の専門人材1万人、韓国は3000人未満
2012/04/03 09:14
今回のミサイル発射費用、1900万人の1年分食糧に相当
北朝鮮には約1万人のミサイル専門人材がいることが分かった。韓
国のロケット開発人材の3倍以上だ。
韓国軍関係者は2日「北朝鮮には1万人以上のミサイル研究・開発
人材がいることが分かった。かなりの研究レベルを保っていると聞
いている」と語った。
北朝鮮は1970年代半ばから弾道ミサイルの開発に着手、80年代に
スカッドB（射程距離300キロ）とスカッドC（同500キロ）を生産・
実戦配備した。
これまでに北朝鮮が長距離ミサイルや核兵器開発・試験に投資し
てきた費用は約30億5000万−31億5000万ドル（約2500億−2590億円
）と韓国軍当局は推算している。光明星3号（テポドン2号）だけで
8億5000万ドル（約700億円）がつぎ込まれる見通しだ。
韓国軍関係者は「今回のテポドン・ミサイル発射費用は、北朝鮮
住民1900万人1年分の食糧費」と話す。韓国軍当局は、北朝鮮がミサ
イル専門人材の養成にもかなりの額を投じたものと推定している。
現在、韓国の官・民（軍を除く）ロケット研究者は、韓国航空宇
宙研究院所属の200人を含め合計約2000人とされている。防衛産業の
関係者は「軍のロケットやミサイル研究者を含めても3000人未満だ
ろう」と話している。
チョン・ヒョンソク記者
朝鮮日報／朝鮮日報日本語版
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理性を維持せよ 中国共産党機関紙が北朝鮮に呼びかけ（１）
2012/04/02(月) 15:11 サーチナ
中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は1日付けで、朝鮮半
島情勢が再び悪化したことについて、「遺憾だ」とする社説を発表
した。中国網日本語版（チャイナネット）が報じた。以下は同記事
より。
北朝鮮が長距離弾道ミサイル（北朝鮮は衛星と主張）打ち上げ
を固持し、米国は北朝鮮に提供するはずだった24万トンの食糧支援
を取り消した。朝鮮半島の情勢が再び一転し、中国政府の反応にも
遺憾と心配の様子がうかがえる。
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燃料注入、発射前３〜４日＝０９年より時間短縮も−韓国軍分析
【ソウル時事】韓国軍関係者は北朝鮮の長距離弾道ミサイル発射
計画について、テポドン２号系列と予想され、燃料注入は発射の３
〜４日前から行われるのが通常と語った。ただ、今回は２００９年
の発射時より時間が短縮されることもあり得るとの認識を示した。
聯合ニュースが２日、伝えた。
同関係者は「ミサイルの液体燃料は毒性が強く、注入が完了した
翌日に発射しなければならない」と指摘した。（2012/04/02-14:54）
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ソウル被害なら平壌を報復攻撃 韓国軍が計画
2012.4.2 11:03サンケイ
韓国紙、東亜日報は２日、韓国軍が、ソウルや首都圏で北朝鮮の
攻撃による被害が出た場合、即座に平壌を報復攻撃する計画を立て
ていると伝えた。金寛鎮国防相が３月に韓国軍ミサイル部隊を視察
した際にこうした方針を指示したという。韓国軍高官の話としてい
る。
韓国は２０１０年１１月の延坪島砲撃を機に、軍事挑発があれば
、北朝鮮側の攻撃を行った部隊と支援部隊に応射する構えを強調し
てきた。
また、米国と韓国は第２回核安全保障サミットがソウルで開催さ
れた３月下旬、北朝鮮による軍事挑発を警戒。在韓米軍の北朝鮮情
報収集部隊が電波探知や衛星写真で捉えた朝鮮人民軍の動向に関す
る情報を逐一、韓国軍に伝えていたという。（共同）
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北朝鮮、警察幹部の殺害相次ぐ！住民の恨みがうっ積か
2012.04.02ZAKZAK
北朝鮮では新指導者の金正恩氏が１１日に党トップの総書記に就
く可能性が高まるなど権力継承を急いでいるが、国民の不満はかつ
てないほど高まっているようだ。韓国の東亜日報は２日、北朝鮮で
保安署（警察）幹部が殺害される事件が相次いでいると報じた。同
紙は「住民の恨みが統制できないほど大きくなっている」と論評し
ている。
同紙は北朝鮮事情に詳しい消息筋の話として、今年初め、平壌市
の東大院区域の保安署監察課長が、自宅で老母と夫人、子どもとと
もに殺害されたと報じた。上級階層が居住して治安が最も良い平壌
中心部で、金正日総書記の哀悼期間中に起きた事件だけに衝撃が大
きい。
昨年には、平壌市平川区域の保安署長が帰宅途中、おので殺害さ
れた。同年１１月にも両江道三池淵郡の保安署で、違法映像物観賞
現場を取り締まっていた保安署の捜査課長がおので襲われ、重傷を
負ったという。
保安署幹部は住民の統制や監視、処罰を担うため、怨みによる犯
行と推測されている。現地では、最近は下級の保安署員が殺害され
る程度は話題にもならず、その地域でひそかに語られるだけだという。
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北朝鮮、旅行客受け入れ停止＝中国側に通知、ミサイル発射と関連か
【北京時事】北朝鮮が中国の旅行社に対し、４月７〜２０日の間
、北朝鮮への旅行客の受け入れを停止すると通知していたことが分
かった。対北朝鮮国境の都市・丹東（遼寧省）の旅行社が３１日明
らかにしたもので、旅行社は「北朝鮮で行事があるからだと聞いて
いる」としている。（2012/03/31-15:49）
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ミサイル：米国、先端海上配備レーダーを急派
2012/03/31 07:52
ハワイの真珠湾から移動
CNN放送は30日「来月半ばに予定されている北朝鮮の光明星3号ロ
ケット発射計画に備え、米国が最先端の移動式レーダーSBX1を、ハ
ワイの真珠湾基地から出港させた」と報じた。
海上の構造物に設置され、海の上を動くSBX1レーダーは、最大で
2000キロ離れた場所から目標の捜索や追跡ができる。韓半島（朝鮮
半島）近海まで接近しなくても、太平洋上から北朝鮮のミサイルの
動きを監視できるというわけだ。
アラスカやカリフォルニアの空軍基地にある迎撃ミサイルとの交
信も可能。ただし、北朝鮮は光明星3号を南向きに打ち上げると発表
しており、米国が迎撃ミサイルを使用しなければならない状況が起
こるかどうかは不透明だ。
CNN放送によると、米軍は、先端レーダーの配備が北朝鮮の光明星
3号発射計画に備えたものなのかについて、即答を避けたという。米
国国防総省の官僚は、匿名で「予防的措置」とだけ語った。
パク・スンヒョク記者
朝鮮日報／朝鮮日報日本語版