4301.北朝鮮の衛星打ち上げ



北朝鮮の朝鮮宇宙空間技術委員会は16日、4月12日から16日
の間に人工衛星を搭載したロケットを打ち上げると発表した。

これに対して、日米韓は強く反発し、自制を求めた。米国と長距離
ミサイルの発射実験を一時停止することで締結した2月29日の米朝合
意は事実上、破棄される。そうなれば、米国は合意内容に従い、北
朝鮮に提供するはずだった24万トンの食糧支援を取り消し、金正恩
(キム・ジョンウン)氏が望む対米関係改善も当面困難になるのは
明らか。

今回の打ち上げは、東倉里から発射されて、1段目は韓国南西部・
辺山(ピョンサン)半島の沖140キロ、2段目はフィリピン東方
沖190キロに落ちる予定。

この衛星を日本は打ち落とすと宣言。このため、PAC3を先島諸
島に配備して、イージス艦を沖縄で待機して、SM3B2Aで打ち
落とすことを狙っているようだ。

しかし、神浦さんは、
海自のイージス艦に搭載のSM3では北の人工衛星(長距離・弾道
ミサイル)は迎撃できません。高度と射程の他に、SM3はミッド
コースで迎撃するMD兵器。ロケットエンジンの第3段目を噴射し
終わるまで上昇(ブースト)段階。ミッドコースに移るのはフィリ
ピンを過ぎた頃。これでは撃墜無理。残念。

と、PAC3は、ミサイルが最終段階での撃墜であり、これも無理。
ということで、北朝鮮の衛星を打ち落とすことは、ほとんどできな
いはず。失敗して途中で落下した時は、その状況により可能性には
あるが。

しかし、なぜ今回、いつもの舞水端里ではなく東倉里なのでしょう
ね。北朝鮮も沖縄を狙うためでしょうか?

はたまた、中国を目標としているからでしょうかね。中国から食糧
援助を引き出すために、中国を狙う衛星を打ち上げることにして、
打ち上げ施設の試験をするとか。

国内の権力闘争という朝鮮日報の意見も捨てがたいですね。

さあ、どうなりますか?

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北朝鮮ミサイル、来週破壊命令へ 野田政権が安保会議
2012年3月22日6時51分

 北朝鮮による事実上の長距離弾道ミサイルの発射予告を受け、野
田政権は21日、安全保障会議(議長・野田佳彦首相)を来週中に
開く検討に入った。ミサイルが日本の領土・領海に落下する事態に
備え、自衛隊法に基づく「弾道ミサイル破壊措置命令」を発令する。

 4月12〜16日の間に南方に人工衛星を打ち上げる予告に対し
、関係省庁の幹部は21日、対応を協議した。ミサイルが上空を通
過する可能性がある沖縄県の先島諸島に地対空誘導弾パトリオット
3(PAC3)を配備する必要があることを確認。3年前は北朝鮮
が予告した発射予定期間の初日の8日前に安保会議を開いたが、今
回はPAC3の沖縄への輸送や沖縄県との調整に時間がかかるとみ
て開催を早める方針だ。

 破壊措置命令では、PAC3に加えて迎撃ミサイル搭載のイージ
ス艦を周辺海域に配備し、迎撃手順や部隊の規模、行動範囲なども
定める。
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“先島諸島に迎撃ミサイル配備も”
3月21日 10時35分NHK

田中防衛大臣は、閣議のあと記者団に対し、北朝鮮が発表した来月
中旬の人工衛星の打ち上げに備え、上空を通過するとみられる先島
諸島などに迎撃ミサイルを配備することを検討する考えを示しまし
た。

北朝鮮が来月12日から16日までの間に打ち上げると予告してい
る人工衛星については、その一部が沖縄本島の南西に位置する先島
諸島の上空を通過するとみられています。
これに備えた迎撃ミサイル「PAC3」やイージス艦の展開につい
て、田中防衛大臣は、記者団に対し、「平成21年の例も踏まえつ
つ、配備を検討している。防衛省内で、引き続き意見交換を行って
いくことにしており、私としても決断をしていかなければならない
と思っている」と述べました。
そのうえで、PAC3について、記者団が「沖縄本島や先島諸島に
配備するのか」と質問したのに対し、田中大臣は「具体的な配備先
は検討中だが、そういうことも検討の中に当然入っている」と述べ
、先島諸島などに配備することを検討する考えを示しました。
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韓国・フィリピン沖に落下予測 北朝鮮ロケット
2012年3月19日23時48分

 北朝鮮が予告している4月中旬の「人工衛星」打ち上げで、ロケ
ットの1段目が韓国の西方沖に、2段目がフィリピン東方沖の海域
に落ちる見通しだと韓国政府当局者が明らかにした。事実上の長距
離弾道ミサイル発射実験とみている韓国政府は19日、「重大な挑
発」として厳しく対処する方針を確認した。

 当局者によると、落下海域は北朝鮮が国際民間航空機関(ICA
O)や国際海事機関(IMO)に通報した資料に基づく情報で、1
段目は韓国南西部・辺山(ピョンサン)半島の沖140キロ、2段
目はフィリピン東方沖190キロに落ちる予定だという。

 北朝鮮が2009年4月に「人工衛星打ち上げ」と称して長距離
弾道ミサイルを発射した際には、北東部の発射場から東方に向けて
発射。1段目は日本の西方沖に、2段目は日本を飛び越えて太平洋
に落ちた。
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衛星打ち上げ批判は「自主権の侵害」 北朝鮮が非難
2012年3月18日22時0分

 朝鮮中央通信は18日、北朝鮮が予告した4月中旬の「人工衛星
の打ち上げ」を日米韓などが「ミサイル発射」などと批判している
ことについて、「平和的な宇宙利用の権利を否定し、自主権を侵害
する卑劣な行為だ」と非難した。「撤回すると思うのは誤算だ」と
し、打ち上げを断行する姿勢を強調した。

 日米韓などは「衛星打ち上げ」のためのロケット発射を、事実上
の長距離弾道ミサイルの発射実験とみなしており、国連安全保障理
事会決議や2月の米朝合意に反するとして、批判を強めている。

 これに対し、同通信は18日に出した論評で、北朝鮮が国際機関
に必要な情報を伝達し、海外の専門家や記者を現場に招待するとし
ていることに言及。「正当な衛星打ち上げに言いがかりをつけるの
は、挑発を目的とした反平和的な行為だ」と主張した。
(ソウル=貝瀬秋彦)
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ミサイル:米朝合意を半月で破棄、予測不能な状況に

 北朝鮮が16日に発表した通り、来月にもロケット「銀河3号」に搭
載した人工衛星「光明星3号」を打ち上げれば、米国と長距離ミサイ
ルの発射実験を一時停止することで締結した2月29日の米朝合意は事
実上、破棄されることになる。そうなれば、米国は合意内容に従い
、北朝鮮に提供するはずだった24万トンの食糧支援を取り消し、金
正恩(キム・ジョンウン)氏が望む対米関係改善も当面困難になる
のは明らかだ。先月の米朝合意は、昨年末に金正日(キム・ジョン
イル)総書記が急死した後、新指導者となった金正恩氏が権力掌握
から2カ月後に下した外交分野で最も重要な決定だ。ところが、北朝
鮮は合意からわずか16日後に金正恩氏の決定を自ら撤回してしまっ
た。これについて、韓国政府と北朝鮮専門家は「北朝鮮の内部事情
が徐々に予測不能な状況に向かっている」と指摘した。

■外務省と軍部の主導権争い?
 一部の専門家は、北朝鮮外務省主導で締結した米朝合意を軍部が
覆したと指摘した。ミサイル発射実験の決定は、金正恩時代の政策
主導権をめぐり、外務省と軍部が主導権を争った結果との指摘だ。

 北朝鮮に詳しい消息筋は「金正日政権末期、外務省は軍部に押さ
れ、身動きが取れなかった。金正恩時代の幕開けとともに、外務省
が対米対話で影響力拡大に乗り出したことを受け、軍部がけん制を
始めたとみられる」と分析した。この見方が正しければ、金正恩氏
が北朝鮮の権力機関を全く掌握できないまま、外務省と軍部の争い
に巻き込まれたとの解釈が可能だ。

 韓国政府の関係者は「金正恩氏の権力掌握能力はまだ完全ではな
いとみられる。金正恩氏が軍部の主張に振り回されている状況が相
次いで観察されている」とした。今回の米朝合意が結ばれた2日後に
当たる今月2日、金正恩氏が軍首脳部を引き連れ、戦略ロケット司令
部を視察したことも、米朝合意を承認する一方で、軍部の機嫌をう
かがう動きだったとの見方がある。

 同関係者は「北朝鮮軍部は自分たちの発言機会を探っている。敵
に対するスローガンをめぐり、軍部が必要以上に興奮しているのは
、金正恩氏の本意ではない可能性がある」と指摘した。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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北朝鮮ロケット予告、日米韓が反発 自制求める
2012年3月16日22時28分

 北朝鮮のロケット打ち上げ予告に対し、日米韓は強く反発し、自
制を求めた。米国務省のヌーランド報道官は16日早朝(日本時間
同日夜)、打ち上げを「国際的な義務に直接的に違反するミサイル
発射」と位置づけ、「非常に挑発的だ」とする声明を発表した。
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北朝鮮がロケット発射予告 「4月12〜16日の間に」
2012年3月16日12時25分

 北朝鮮の朝鮮宇宙空間技術委員会は16日、4月12日から16
日の間に人工衛星を搭載したロケットを打ち上げると発表した。故
金日成国家主席の生誕100周年を祝うためだとしている。朝鮮中
央通信が伝えた。ロケットは長距離弾道ミサイルと同一の能力を持
っており、国連安保理決議や2月の米朝合意に反する可能性が高く
、日米韓などが反発することは必至だ。

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