国際スワップデリバティブ協会(ISDA)は1日、ギリシャは民 間債権者に対し債務交換を通じて強制的な損失負担を迫る一方で、 公的部門の債権者については損失を免除しているものの、これはク レジット・デフォルト・スワップ(CDS)の決済を発動させるク レジットイベント(信用事由)には該当しないとの判断を示した。 また、ユーログループのユンケル議長(ルクセンブルク首相)は1 日、ギリシャは第2次支援を確保するうえで必要とされるすべての 法的措置を講じたとする声明を発表した。これにより、ギリシャが 追加条件を満たすことができれば、第2次支援の下での第1弾融資 が3月20日までに実施される可能性が強まった。 ということで、ギリシャのデフォルトは当面回避されることになっ た。しかし、ヘッジファンドは次の獲物を探し始めるので、日本の 国債危機をどう見るか、ここに来ている。 この国債危機回避は、政治の実行が問われることになる。自民党の 谷垣総裁と、野田首相の極秘会談で消費税増税を両党で行うという ことが決まれば、これはヘッジファンドとしても、日本国債を狙え なくなる。 現時点、CDSが金利に比べて、0.5%も高いことから、次は日 本としてヘッジファンドが準備をしているが、日銀の金融緩和での 国債買取と消費税増税が決まると、ヘッジファンドも動けなくなる。 さあ、どうなりますか? ============================== ギリシャの信用事由認定されず、いずれCDS発動との見方も 2012年 03月 2日 07:44 JST [ロンドン 1日 ロイター] 国際スワップデリバティブ協会( ISDA)は1日、ギリシャは民間債権者に対し債務交換を通じて 強制的な損失負担を迫る一方で、公的部門の債権者については損失 を免除しているものの、これはクレジット・デフォルト・スワップ (CDS)の決済を発動させるクレジットイベント(信用事由)に は該当しないとの判断を示した。 ただ市場関係者は、ギリシャが民間債権者との債務交換で集団行動 条項(CAC)の適用を余儀なくされる公算で、向こう数週間に CDS決済が発動されるとみている。 ISDAは声明で「ギリシャをめぐる情勢は依然流動的で、今回の 判定委員会の決定により、市場関係者が一段の照会を行う権利、も しくは能力に影響を与えることはない」とした。 ============================== ギリシャ追加融資に弾み、ユーログループ議長「必要な措置完了」 2012年 03月 2日 06:43 JST [ブリュッセル 1日 ロイター] ユーログループのユンケル議 長(ルクセンブルク首相)は1日、ギリシャは第2次支援を確保す るうえで必要とされるすべての法的措置を講じたとする声明を発表 した。これにより、ギリシャが追加条件を満たすことができれば、 第2次支援の下での第1弾融資が3月20日までに実施される可能 性が強まった。 同議長はユーロ圏財務相会合終了後に声明を発表。そのなかで「必 要とされているすべての法案はギリシャ議会および内閣によって承 認された。残されているいくつかの懸案についても近く完了するは ずだ」との見方を示した。 ギリシャはこれまでに財政再建、年金改革、金融規制および構造改 革に関する法律を導入してきた。今後、こうした法律を施行するた めの手続きが必要になる。 ユンケル議長は「これにより、ギリシャの調整に向けた努力を再び 活性化させることができる。これと並び、新たな支援プログラムに 向けた一連の合意済みの政策を厳格に実行に移すことは、公的財政 、およびギリシャ経済を持続可能な軌道に乗せるための根幹をなし ている」との考えを示した。