4226.国家ビジョンの構築6



製造業が一番、雇用創造力が高い。今は中級・低級な大量生産品は
海外の労働力が安い地域で作り、高付加価値で高級品を日本が作る
しかない。もう1つが、最先端技術、イノベーションを追求するこ
とである。

中小企業は職人芸を磨き、大企業は最先端技術を研究してほしい。
もう1つが、藻類や微生物などを利用した製品開発などには産学協
同研究という手がある。

13.小さな政府
このよう国家ビジョンを述べてきたが、一言でいうと小さな政府と
いうことになる。全体予算が250兆円というのは、公的な予算が
多き過ぎる。日本のGDP500兆円の半分で、政府がいろいろな
過干渉しているということである。

民と官の役割分担を見直して、官中心の日本から、民中心の日本に
変えないと、民がやるより官のほうが、より大きな経費が掛かるた
めに、日本としての行政効率が落ちている。このような非効率なこ
とでは今の世界的な競争条件で、日本が負けてしまうことになる。

特に社会保障費関係は、官より民が行う方向で制度改革が必要な分
野である。NPOやワタミなどの民間が官の仕事を肩代わりして、
厚生労働省の独立法人の仕事を取っていくことで、予算規模を縮小
することが重要である。家や結などの地域社会の機能も見直すこと
である。

日本は貧乏になり、全ての文化的な分野を持つ必要もない。補助金
を日本の伝統文化に特化していくことだ。大学も多すぎで、この補
助金も削減して、不必要な大学を淘汰するべきである。

民間銀行の投資先がなく、国債を買うこと自体が異常である。この
解消のためには規制緩和を積極的に行うことである。農業の自由化
、医療の混合治療などの拡充が必要である。規制すると、その規制
を守ることで利益を得る人たちがいて、自由な発想がなくなる。
医療観光などの積極的な展開を医師会は反対していることで分かる。

官の膨張により、全てが国家試験を経た免許制になってきたが、こ
れも考え物である。民間の認定で良いものは、国家が干渉してはい
けない。国家干渉が多くなっている。このため、規制も増えている。

規制強化ではなく、セフティー・ネットの簡素化などをして、国家
が出過ぎないような仕組みを考えることである。民ができることは
民に任すという発想が必要なのである。

年金も積み立て方式にすれば、年金機構というような巨大な組織で
はなく、国民は自分の責任で、複数社の民間企業から選択し、そこ
の運用で差がつくことでする。すると成績が良い民間企業が発展す
ることになる。こうすれば、民間の競争を引き出すことができる。

銀行なども、今まで国債に投資していた資金を民間会社に投資する
ことになる。そして、国から道州制になると、この民間企業の仕組
みが有効になる。



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