4183.国家戦略(第2回PJ)



土曜日に第2回PJ(政策ジャパン)の打ち合わせがあり、行って
きた。今回の議論で、前回の国家観、国家戦略のまとめをしようと
なった。

国家戦略は、日本の外と内の2面で議論する必要がある。外との関
係をまず議論した。日本の現状から考えて、自由、法の支配、議会
制民主主義、市場経済などの価値観が重要であろうとなった。

この中では、中国と米国の中間に位置した方がよいのはないかとい
う意見や米国に従属した関係をこのまま続けるのは、よいことかと
いう意見もあったが、原則としての日本の立場を明確にすることが
必要と、最初に議論した。この日本の位置づけは、次の議題とした。

TPP議論も出たが、このポジションから見ると、米国とのTPP
に反対するのはおかしいとなった。

次に、日本国内の原理はどのようにするかの議論になった。大きな
政府にするのか、小さな政府にするのかの軸を議論するより、公助
、共助、自助の3つの社会福祉の軸が重要となり、ゆるやかな共助
が日本には必要となった。

この中では、やっと封建制度としての隣組など共助の組織を戦後分
解してきたのには訳があり、堅苦しいとか談合とかを追放して自由
な自助的な社会を作ってきたのではないかとの議論もあったが、そ
れが行き過ぎていると議論が定着した。

栄さんが、田舎で地域共同体の崩壊が起こっていると。昔は神社や
お寺が地域社会の中心であったが、今は市民会館などが中心である
が、そこに行く人が居ない。とくに地方は老齢化が進み、老人は家
から出ないので、一層地域の連帯が無くなっていると現状の説明が
あった。共助で地域の豊かさを作る必要があるということだと皆が
一致した。

地方で活力があるのは、農業の企業化を進めて、輸出など農業を6
次産業化したところであるという。6次とは、1次産業としての農
業、農産物の加工という2次産業、それをネットで販売したり、輸
出したりする第3次産業の3つを合せた農業のことである。

この議論の後、YSさんから現在の生協や農協などの組織があり、
また貧困ビジネスなども出てきていると。それを認めるのかという
ことになり、民間活力や市場原理の下で皆を豊かにする共助の組織
化ということが重要なのだとなった。

今のTPP反対派の議論である国体護持とは「国破れて、山河あり」
になってしまうと八木さんが発言して、それで国家戦略の議論が終
了した。

もう1つ、八木さんから、日本企業は国内市場がある程度大きいの
で外に出ない。音楽業界は、国内2000億円市場であるが、韓国
のSMエンターテイメントの人によると、韓国市場は150億円し
かない。このため、最初から世界を狙うことになる。このため、各
国語のサイトを作り、そこに少女時代の音楽を無料で流している。
現地でのライブが収入源で、少女時代のメンバーに現地語を教えて
いるという。

これを日本の音楽業界はしなかったし、無料の音楽を流さないこと
で、外から内を守るという意識があり、鎖国状態であった。このた
め、日本も韓国音楽や韓国ドラマが出てきた。韓国ドラマは再放送
が無料で出来るが、日本のドラマは再放送権は1ケ月以内となって
いるという。

日本が外に出て、世界を相手にするしかない。TPPもASEAN
+6も重要であり、世界に日本の企業、農業などが出て行くことが
必要であるという。韓国の仕組みを真似すれば、日本のソフトは優
秀であるので必ず売れると見ているようだ。八木さんは、フジTV
の審議委員であるだけに、韓国事情がよく分かっている。

次に各論を議論した。世界に打って出る、開国をどう進めるのかと
、共助の政策をどすうるか、人口問題という3点を議論することに
なった。

栄さんからは、グローバル化とローカル化の2つが重要であり、グ
ローカル化であり、地方と海外を繋ぐ必要があるとしたが、中央の
ガバナンスが効かなくなる問題点もあるという議論も出た。

過疎地から郵便局が撤退すると社会インフラがなくなる。特に郵便
貯金などのカネを預ける仕組みがなくなるのが問題と栄さん。栄さ
んは、地方で生活しているのでTPPの問題点を意識している。

ここで、時間が尽きたようだ。次回の議論はここからとなった。

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