4146.ポトラッチモデル



ポトラッチモデル
森野
http://a1morino.blogspot.com/2011/10/blog-post.html

OWS(ウォールストリートを占拠せよ)がどういう発展と深化を示
していくかは興味深いところ。それが果たしてポトラッチモデルで
動いていくのかどうか。
下記の指摘は、もしそうした傾向が認められるならば、この運動へ
の関心を持続させるのかもしれない。

「OWSが援用しているものはオープン・ソース・モデルである。大規
模なオープン・ソース・プログラムが組織に欠けていることがない
ことに注意しよう。リーナス・トーバルズはリナックス開発の明瞭
なリーダーで、彼の下には代理のコホートがいた。しかし、これは
大志を抱いたもので、そうでなければきわめて非公式のものであっ
た。

それが機能した理由の一つは、なにが望ましい結果であるかに関し
て規準が共有され、コミュニティーのメンバーが、仲間によって認
知され評価される貢献をすることで、彼らが何かを手に入れたと感
じたということであった。ポトラッチ・モデルで作用する大規模な
集団があり、そこでは高度に動機づけられた仲間集団の賞賛を経て
報酬を受けるということは強調されてよい。
対照的に、エリートの間で広がっている仮定では、ただ金銭だけが
動機づけであり、誰もが結局購入しうるのである。」

http://www.nakedcapitalism.com/2011/10/on-OccupyWallStreet-and-the-power-of-open-source-and-consensual-processes.html

世界に広まってきてますね

http://english.aljazeera.net/news/asia-pacific/2011/10/201110154143743457.html

かつてのティーパーティ運動支持者によるウォールストリート占拠
運動への公開書簡及び警告は興味深かった。

http://www.reddit.com/r/occupywallstreet/comments/kyjo2/an_open_letter_and_warning_from_a_former_tea/

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American Pirates!
From: Hidekazu Aoki

う〜む、そうですね、ロスチャイルドとかをシンボライズした瞬間、世の中の仕組み
を担うことで所得や利益を得ているあらゆる階層の「責任」といったものが、きわめ
て曖昧になってしまう、ということがいえませんか。

陰謀論の最終的な目的は、そんなところにあるような気がしてきました。

ポピュリズムで煽動を図る勢力の狙いはそこにあるんでしょうが、大衆の側にも主に
低所得を原因とする閉塞感や将来への不安・絶望があって、「藁をも縋りたい」とい
うような感情があるように思います。

そのへんところも理解しておかなければいけないように思います。

ベーシック・インカムも多くの人間が低所得で喘いでいるからこそ、ある程度の反響
があるんでしょうが、いざほんとうに導入されるとなると、おそらく低所得層から
「何んで、金持ちにまで金を配るんだ!」という怨嗟というか怒りの声があがるのは
まずは必至でしょうね。

たぶんこの国でベーシック・インカムなんてものが導入されたら、ほんとうに救われ
なきゃならない人たちが救われず、救う必要なぞさらさらない人にお金が渡ることに
なるんでしょう。

それにほんとうにやらなきゃならないとなったら、その時は一人の金持ちと九九人の
貧乏人といった状態になっているでしょう。

ポピュリズムに対抗するには論理しかないのだけれど、声の大きい人がけっこう多い
からなぁ〜。
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なぜあなたの暮らしはちっとも楽にならないのか?
From: Hidekazu Aoki

青木です。クロスポスト、ご容赦。

今朝、配信のダイヤモンドオンラインの記事です。
http://diamond.jp/articles/-/14450

中間層の貧困化とインフレが重なった状況を指す「スクリューフレーション」
で現状をよく説明していると思います。

この「スクリューフレーション」の影響をもろに受けている若年層の怒りが、
「アラブの春」に始まり「オキュパイ・ウォール・ストリート」にまで至って
いる世界同時多発的に発生している大衆抗議行動を引き起こしているのではな
いでしょうか。

それにしても、TPPへの参加や法人税率の引き下げなど、自己窮乏化路線の強
化を結果する方策にしか「出口」を見出し得ないところに、現代経済学が落ち
込んだ思想的「貧困」のひどさを見る思いがします。

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自律する生態系をモデルにした社会システム"ポトラッチ"
http://www.kawachi.zaq.ne.jp/dpbva000/tayou/tayou10-4.html
 "ポトラッチ"とは、南東アラスカのインディアン諸社会で、自己
の社会的威信を高めたり、称号を獲得したりするために、客を招き
、競い合って贈与・消費する饗宴の習俗といわれています。なかで
も、もっとも贅沢と考えられていたのは、銅板をこわしたり海にす
てたりすることでした。この銅板はブランケット数千枚以上の値打
ちのあるものでした。また、ふるまわれた客は、自分の名誉のため
にはそれ以上の返礼をすることが求められたのです。もし返礼のポ
トラッチで、贈り物が貧弱だったりご馳走が少なかったりすると、
その主催者の地位はゆらぎ、自己の社会的威信を失うことになった
のです。しかし、この"ポトラッチ"の社会的意義は、ほんとうにそ
の種族の社会的威信や名誉のためだけで行われたものなのでしょう
か。社会的な機能として、富の分散を目的としていたという解釈も
あるようです。ここでは、自律する生態系をモデルにした社会シス
テムが、必然的に"ポトラッチ"という行為を要請したのだと新たな
解釈を加えます。 


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