4121.日本の問題の整理



現時点、あまりにも多くの重大な問題点が日本にあるため、そのす
べてを解決することはかなり難しい。優先順位をつけて、1つ1つ
解決するしかない。国債問題と復興問題、原発事故対応問題は並列
に進めることが重要であるが、中国の軍拡と米国のオフシェア・バ
ランシングで安全保障関係にも問題が出ている。

しかも一挙に、出ている。このほかに円高問題、TPP加盟問題、
企業が海外に脱出しているので空洞化問題、人口減少問題、年金問
題など

整理して順序だてて解決する必要がある。

一番、問題なのが、国債問題である。
日本国債を買っているのは、95%が国内で、銀行・保険などが約
70%を占めている。年金基金・公的年金が20%、家計5%だ。
公的年金の資金は徐々に取り崩し方向、銀行預金も減少している。
その銀行と保険は、企業への貸し出しを減らし、国債を買っている
が、その元の預金が減り始めている。

個人と企業の預金が減り始めると、国債の発行量積み増しができな
いのと、海外での消化ではAaーなので、5%程度の金利が必要。
そうすると、今の国債は金利1%程度である。

金利が4%程度大きくなるが、銀行が売るときは金利5%にするこ
とは値引きになり、損失が生まれる。それを国債を買い換える時に
、より大きな金額の国債を日本も必要になり、徐々に金利負担がで
きなくなる。もう限界であることを日本国民も気がつく必要がある。

もし、財政赤字であるのに、国債が消化できずに、IMFから資金
を援助してほしいとなると、IMFは消費税の増税、社会福祉費の
減額を即座に要求してくる。このまま、国民のわがままを聞く政党
があると、IMF管理で政治をすることになる。それこそ、本当の
属国化である。オバカな人たちはわからない。

しかも、財政を大幅に切り詰めると、景気が大幅に後退して税収も
大幅に減り、1ドル=150円以上の円安になる。海外からの物資
が大幅に価格上昇する。その一番大きいのは、石油の値段で、それ
を使う電気料金も値上げ、食料品も値上げになる。海外からの農産
品の輸入も価格が高騰して食費も切り詰める必要になる。

悲惨な状態になることがほとんど確定している。しかし、海外に逃
げた製造業は、日本に戻る可能性はある。

これだけではない。円高問題、ユーロ危機で景気問題も出てきてい
る。今まで日本の政治が空回りをしている間に、世界の環境も大き
く違うことになっている。世界が順調なときに日本の問題を解決し
ておけば、簡単であったのに、世界環境が悪化しようとしている時
期に問題を解決することになっている。

民主党政権も謙虚に事態を見て、断固として政治をする必要がある。
円高を放置してTPPに行こうとしているが、それは順番がおかし
い。円高を解決してからTPPであり、増税である。内需は無理。
外需に活路を見つけるしかない。TPPはブロック経済で米国陣営
に入ることであり、今後のブロック経済をどの陣営で経済を立て直
すかの選択になる。米国か中国かの選択だ。

1930年代と同様な雰囲気のする時代になっている。中国の横暴
な要求が各所に出てきて、それに周辺国家が不満を持っている。そ
のため、米国が裏から不満国をサポートしている。次にくるのが、
ブロック経済圏での貿易しかできないことになる。日本は戦前、ブ
ロック圏に属さないことで経済危機になる。

これを同じ様になると見て、今から準備をすることである。

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