4110.見沢知廉をご存知ですか



見沢知廉をご存知ですか

From: tokumaru

皆様、

中央公論の「世界の名著」の「現代科学II」についてネットで検索
していたら、たまたま高木尋士という人のHPにたどりつき、そこ
で見沢知廉という作家のことを知りました。

僕と同世代の、6年前に自死した作家で、右翼⇒新左翼⇒新右翼と
いう遍歴をし、公安のスパイをリンチ殺人したために、20代から
30代にかけて12年間も刑務所に入っていたという人です。

すると、その日、昼休みに書店で、見沢知廉の未発表原稿をもとに
、高木さんがまとめた小説をみつけ、これは何かの縁だなと思って
、『囚人狂時代』という作品を半分くらい読んでみましたが、ま、
なかなかに面白いですが、どうしても友人にも読んでもらいたいと
いう気にはなりませんでした。

千葉刑務所時代に見聞きしたことをおもしろく書いていて、安部譲
二の『塀の中の懲りない面々』みたいな作品でした。

明日は新大久保でトークライブもあるようです。来週は彼をテーマ
にした演劇があり、10月には映画も上映されるようです。

見沢がおこした事件について鈴木邦夫が解説しているHPも見つけ
ました。(これが一番面白かったかな)

必読あるいは必見かどうかはわかりませんが、同世代の活動家の人
生をたまたま見かけて、少し心に残ったのでご紹介します。

とくまる
。

http://chiren.sejp.net/

http://www.tenno-gokko.com/


http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Gaien/2207/misawa/data020520_1.html

http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Gaien/2207/misawa/data020520_2.html

http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Gaien/2207/misawa/data020520_3.html

http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Gaien/2207/misawa/data020520_4.html

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シャノン批判

このところ、数学者の書いたものを読んでいます。

フォン・ノイマン、そして彼の師であったヒルベルトの公理主義。

論理学というのは数学だったのですね。

どちらも何回か読んで、やっと書いていることの3分の1か4分の
1が読み取れるような難解な文章ですが、逆にいうと、そういう本
こそ面白いという気がしています。

シャノン批判、よろしくお願いします。

とくまる


フォン・ノイマンは、きれいな数式がひとり歩きする審美主義に堕
した科学を救う唯一の方法は、数学を再び経験主義に戻すほかない
と述べています。

彼はそれが具体的に何であるかを述べていませんが、その数式が生
まれた経緯を説明しないシャノンの「H = −p log p − q log q」
や量子力学におけるシュレディンガー方程式のことを思い浮かべま
すね。

「経験的起源から遠く離れた数学は、『現実』の問題に触発された
世代から二世代、三世代後の世代において、重大な危険にさらされ
る。

ますます純粋審美的になり、ますます『芸術のための芸術』に陥る。(略) 

研究分野が、なんら抵抗もしないまま、あまり重要でないバラバラ
の領域に分裂し、統制を失った些事と煩雑さの集積した学問になり
さがる危険性がある。

言葉を変えれば、経験的起源から遠く離れてしまうと、あるいは、
『抽象的な』近親交配が長く続くと、数学的分野は堕落する危険性
がある。

こうなったときの唯一の治療法は、若返るために再び起源に戻るこ
とだ。多かれ少なかれ、直接的で経験的な発想を再注入するのだ。

これが学問の新鮮さと活性を保つ必要条件であり、未来においても
同じだと私は信じる。」


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