見沢知廉をご存知ですか From: tokumaru 皆様、 中央公論の「世界の名著」の「現代科学II」についてネットで検索 していたら、たまたま高木尋士という人のHPにたどりつき、そこ で見沢知廉という作家のことを知りました。 僕と同世代の、6年前に自死した作家で、右翼⇒新左翼⇒新右翼と いう遍歴をし、公安のスパイをリンチ殺人したために、20代から 30代にかけて12年間も刑務所に入っていたという人です。 すると、その日、昼休みに書店で、見沢知廉の未発表原稿をもとに 、高木さんがまとめた小説をみつけ、これは何かの縁だなと思って 、『囚人狂時代』という作品を半分くらい読んでみましたが、ま、 なかなかに面白いですが、どうしても友人にも読んでもらいたいと いう気にはなりませんでした。 千葉刑務所時代に見聞きしたことをおもしろく書いていて、安部譲 二の『塀の中の懲りない面々』みたいな作品でした。 明日は新大久保でトークライブもあるようです。来週は彼をテーマ にした演劇があり、10月には映画も上映されるようです。 見沢がおこした事件について鈴木邦夫が解説しているHPも見つけ ました。(これが一番面白かったかな) 必読あるいは必見かどうかはわかりませんが、同世代の活動家の人 生をたまたま見かけて、少し心に残ったのでご紹介します。 とくまる 。 http://chiren.sejp.net/ http://www.tenno-gokko.com/ http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Gaien/2207/misawa/data020520_1.html http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Gaien/2207/misawa/data020520_2.html http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Gaien/2207/misawa/data020520_3.html http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Gaien/2207/misawa/data020520_4.html ============================== シャノン批判 このところ、数学者の書いたものを読んでいます。 フォン・ノイマン、そして彼の師であったヒルベルトの公理主義。 論理学というのは数学だったのですね。 どちらも何回か読んで、やっと書いていることの3分の1か4分の 1が読み取れるような難解な文章ですが、逆にいうと、そういう本 こそ面白いという気がしています。 シャノン批判、よろしくお願いします。 とくまる フォン・ノイマンは、きれいな数式がひとり歩きする審美主義に堕 した科学を救う唯一の方法は、数学を再び経験主義に戻すほかない と述べています。 彼はそれが具体的に何であるかを述べていませんが、その数式が生 まれた経緯を説明しないシャノンの「H = −p log p − q log q」 や量子力学におけるシュレディンガー方程式のことを思い浮かべま すね。 「経験的起源から遠く離れた数学は、『現実』の問題に触発された 世代から二世代、三世代後の世代において、重大な危険にさらされ る。 ますます純粋審美的になり、ますます『芸術のための芸術』に陥る。(略) 研究分野が、なんら抵抗もしないまま、あまり重要でないバラバラ の領域に分裂し、統制を失った些事と煩雑さの集積した学問になり さがる危険性がある。 言葉を変えれば、経験的起源から遠く離れてしまうと、あるいは、 『抽象的な』近親交配が長く続くと、数学的分野は堕落する危険性 がある。 こうなったときの唯一の治療法は、若返るために再び起源に戻るこ とだ。多かれ少なかれ、直接的で経験的な発想を再注入するのだ。 これが学問の新鮮さと活性を保つ必要条件であり、未来においても 同じだと私は信じる。」