4090.円高放置は日本衰退になる



日本の政治家だけが、今でも日本を経済大国としてみている。その
ように見ている人は既にいない。日本は弱小国であり、それ相応な
経済政策をとるべきだなのだ。中国は世界2位経済大国でありなが
ら、為替介入も緩和的な金融政策も同時に行っている。どうして、
経常収支が黒字である中国の大国がやっているのに、弱小国・日本
はしないし、できないのか。民主党政権の怠慢でしょう。このため
企業は日本を脱出する。脱出できないと倒産だ。

民主党も自民党にも実業家が少ない。今は2世、3世が多く、政治家
になることを運命づけられる。5年以上企業に勤めて議員になった
人が少ない。議員秘書経由の人が多いし、2世も数年企業に研修に
出して、秘書にしている。

その上、民主党は中小企業のおやじたちと付合いがなく、情報が入
らない。大企業労組とは付合いがあるが、労組は経営を知らない。
このため、企業の経営を見た政治が行われていない。特に中小企業
を見ていない。それも製造業の中小企業のことを見ない。このため
、今までも大田区や東大阪市の中小企業は激減している。製造ノウ
ハウが無くなってきている。

大企業労組は、給与を保証されているので、円高のほうが得をする。
このため、円高を歓迎している。消費者の目線でしかものを見ない。
この目線で政治をしているので就職先がなくなることになる。民主
党政治の決定的な欠陥だ。雇用対策もカネをばら撒くだけで、雇用
を生み出していない。

円高であると、日本での生産をあきらめて、通貨安の国で生産する
しかないことになる。それが海外への工場流出につながっている。
これを民主党や大企業労組はわかろうとしない。このため、円高放
置または、積極的な円高応援団になっている。日本での生産をあき
らめさせているのは、政治家のバカさかげんである。

韓国と貿易をして輸入はよいが、輸出は無理になる。30%の現時
点ウォンベースでは高くなる。これは米国へでも欧州へでも同じだ。
輸出ができない。そして、国内市場は飽和状態である。これでどう
すれば企業は採算を取ればよいのか不思議である。そのような状態
なのに、円高はさほど問題がないという。日本での生産をあきらめ
させるコメントがくる。そして、それが日本を益々衰退されている。

政治の貧困が日本企業を疲弊させている。日本人がもう経済大国と
思わないで、弱小国と見て、経済政策などを行う必要になっている
のにである。米国などと同じ先進国とは見ないで、韓国と同様か以
下のレベルの国と思い、あまり欧米の評判を見ないで行動すること
だ。米国は為替介入しても韓国には文句を言わない。

ベンチャーも日本では無理。円高を日本政府は放置したままで、動
かない。日銀も動かない。円の通貨流通量が経済規模で、ドルやユ
ーロに比べて少ないことが、円高を招いている。

これを改善しないと円の独歩高になることは明確だ。韓国と同様な
金融政策、為替政策を同時に打つことである。同時に、日銀の当座
預金にマイナス金利を導入して、海外銀行の預金を事実上封鎖する
べきである。

中央銀行の当座預金に手数料を取って、事実上のマイナス金利にす
ることは、スエーデンの中央銀行などで1970年代に行い、この
ごろではスイスなども検討している。スイスのユーロとのペッグ制
も面白い。日本は人民元とのペッグ制にして中国から企業を日本に
戻すべきだ。

日本の円高が止まらないことを良いことに、中国も韓国も、地道な
努力を嫌い、かっこよく儲けたいというのが本音であるので、地道
な努力を必要とすることは日本から導入するとか、だまして日本企
業を進出させようとする。これにだまされる日本企業も企業である。
韓国と中国は収奪国家であり、気をつけるべきである。

中国の新幹線事故で、その科学技術的なレベルを暴露した。ロシア
の空母も、海軍少将によると、完成には程遠く、完成までには7年
もかかるという。軍事技術でも米国に追いつき、追い越すには大変
な時間がかかる。J-20の試験もこのごろ、とんと報道されなくなっ
た。これも問題が出ているのであろう。

韓国ウォンは為替介入でウォン安にして、日本は為替介入しないた
めに円高に放置している。韓国企業が世界で日本企業に勝っている
ように見えているだけで、新興国での日本企業の進出国での新製品
に負けている。日本も韓国同様に円安への多面的な対策を打ってい
けば、韓国はサッカーと同様に日本に負けるはずだ。

どちらにしても、日本政府と日銀の対応が非常におかしいことが原
因で、日本は急速に衰退の道を歩んでいるようである。一刻も早く
民主党は、その政策を企業の繁栄に寄与できる政策にシフトするべ
きである。消費者目線から生産者目線で世界経済を見ることである。

全体的な傾向を1930年代と言うセンスが問われている。代表選
挙では、そのような政策を打ち出す代表を選択して欲しい。

コラム目次に戻る
トップページに戻る