4089.日本の予言体系



世界的な景気後退などの混乱する世界の可能性が高まってきている。
この事態を予測する必要があるが、キリスト教やユダヤ教の予言体
系が明らかにされているが、日本にも、昔から予言体系が存在した
が、それが見向きもされないでいる。これを復活させよう。
            津田より

0.はじめに
東北大地震で、多くの神社の手前まで津波が来て、そこで引いたと
いう事実があることをご存知でしょうか、このため、神社から撮影
した津波のビデオが多数存在している。これが可能であるのは、岩
手でも宮城でも、津波の上限ラインジャストとも言うべき奇跡的な
線上に神社あり、そこで津波が引いていることによる。

これはいったいどういうことなのかというと、当然のごとく神社の
主が神社を津波から守ったということではなく、昔の人間が経験に
よる知識を後世に残したいと思ったからである。昔からの数度の津
波を経験し、それを子孫に語り継ぐ知恵である。

大きな地震があったら津波が来て大変なことになるから、この神社
の位置まで逃げてきなさい、と過去の知恵を神社という形にして、
説教しているのだ。

神道・仏教は、生活の知恵を宗教の形で示したのであり、これが日
本人の知恵の生かし方、生き生きと生きている形にしたのである。
それが神社の位置という形で残っているのだ。

日本には日本固有のコミュニティがあり、その上に習慣と教訓があ
る。この世に生きる術を宗教という形で知り、学んで後世に伝えよ
うとする人の知恵である。

1.予言体系の根本
このように日本固有の知恵があり、その究極的な形が未来を見通す
予言体系にもなっている。日本でもユダヤ教、キリスト教の予言体
系を五島勉さんが紹介して有名になり、特に「ノストラダムス」の
予言書は非常に有名になったが、ヨハネ黙示録などの旧約聖書の予
言がユダヤ教、キリスト教予言体系のベースになっている。生から
死までの繰り返しのない予言体系になっている。

これに対して、東アジアにはインド哲学から来ている仏教の預言書
体系がある。インドのヒンズー教と同根としての仏教哲学は生まれ
て、そのため破壊と創造の繰り返しで世界はできているという予言
体系ができている。アジアと欧米では予言体系の根本が大きく違う
ことになっている。

その最初の預言書は、釈迦が書いたとされる「未来経」であるが、
この預言書は無、誕生、成長、全盛、衰退、崩壊、無の連鎖である
というのだ。諸行無常、盛者必衰の予言観である。この予言観が仏
教伝来とともに、日本にもたらされる。

仏教に最初に影響されたのが、聖徳太子であり、この太子が書いた
とされる予言の書として「未来記」「未然紀」がある。太子は秦氏
との関係が深いことから、仏教+景教の影響を受けていたとされる。
このため、旧約聖書をある程度知っていたともされる。

「未然紀」は、三儀預言とも言われる。過去、現在、未来を1000年
単位で述べている。繰り返しの歴史観が出ている。この預言体系か
ら日本の預言は始まっている。

聖徳太子は、将来の形が見えるので、施薬院(今の病院)、悲田院
(今の孤児院)を日本で最初に行う。この太子の施策を参考にして
、後世に光明皇后が同じ施策を行うが、現在は光明皇后の施策しか
歴史書には出ていない。また、この裏には景教の影を見て取れるの
である。

楠木正成は、隠岐に流された後醍醐天皇の呼びかけに応じて挙兵し
たが、その時戦勝祈願をするために浪速の天王寺に詣でた。そこで
寺宝として伝わる聖徳太子の予言書を見せてもらう。そこには鎌倉
幕府の滅亡と後醍醐天皇の勝利が予言されており、彼はそれを読ん
で自信を深めたという。これが「未来記」である。

2.太子を継ぐもの
聖徳太子の預言を継ぐものとして、伝教大師こと最澄が書いたとさ
れる予言書が「末法灯明記」であり、他に弘法大師こと空海が書い
たとされる予言書に「弘法大師御手印縁起」、智証大師が書いたと
される予言書に「智証大師御記文」などがある。しかし後世に大き
な影響を与えていない。

室町時代にまで「太子信仰」が活発化し、「未来記」がもてはやさ
れる。太子の預言書がいかにすごいのかということである。

しかし、江戸時代になると平和になり、「未来記」とは違う時代に
なっていく。仏教も江戸幕府の政策で衰退して、この仏教から日本
的な教派神道に預言のリレーのバトンが渡される。江戸時代に教派
神道として黒住教、天理教、金光教が出てくる。教派神道の特徴は
、霊媒師が神の声を聞いて、それを人間に伝える形式である。

この形式を生み出した黒住教は、黒住宗忠が江戸時代(文化11年11
月11日・西暦1814年)に、岡山県岡山市で開いた教派神道で、神道
十三派の一つである。今日、神道系の新宗教で一般的になっている
主神、宇宙主宰神の霊媒師という宗教である。天理教、金光教、大
本(大本教)、生長の家、等、後の新宗教運動に直接・間接に影響
を与えた。

3.大本教
そして、戦前の大本教に引き継がれる。大本教は、1892年(明治25
年)、出口なおに降りた国祖・国之常立神の神示を立教の原点とす
る教派神道系の教団である。同じく霊能者である出口王仁三郎と
1898年(明治31年)に出会い、大本として独立する。

出口なおには、厳霊・国常立大神の神示がお筆先(自動筆記)によ
り間接に伝えられた。これにより出口なお『大本神諭』、出口王仁
三郎『霊界物語』を生む。

その教義は、ひな型の論理と立て替え・立て直しである。ひな型の
論理とは、大本教内で起こったことが日本に起こり、日本に起こっ
たことが世界に起こるという法則。立て替え・立て直しは、日本と
世界が「かんながら」の世の中に強制的な力で成らされるという革
命的な理論である。

立替・立直しは、2度起こるという。日本には1度目として第2次
大戦がある。もう1度が、今回の震災と津波であることがわかる。
そして、それが大きくなって世界に起こることになるという。

4.日月神示
日月神示(ひつきしんじ)は、神典研究家で画家でもあった岡本天
明に「国常立尊」(別名、国之常立神)と呼ばれている高級神霊よ
り自動書記によって降ろされたとされる神示である。大本教の後継
であることがわかる。大本と同じ神様が光臨したという。

この日月神示は教団の形がない。1書物である。この書は大本教の
主張とほとんど同じだが、より詳細に記述されている。今の世は、
体主霊従であるが、将来のミロクの世では霊主体従になり、世界を
ミロクの世にするためには、世界の立直しが必要であるというのだ。

そして、どちらにしても、これから世界的な大きな出来事が続き、
立直しが始まるようである。その基点が日本であるというのだ。

霊主になるためには、食生活を改める必要があるというが、福島第
1原発事故後、放射能が濃縮する牛や牛乳などの摂取が制限されて
いるので、どうも魚や野菜に食生活の中心が移動している。また、
少しの放射能では影響されない体になる可能性もあるし、放射能を
除去する技術も、この事故で得ている。

世界の2/3が放射能で死ぬ事態になるということであり、その後
の放射能除染が世界的に必要になることが考えられるので、ここは
十分、研究しておくことである。これが世界の立直しでの日本の役
割になりそうである。

1794.日月神示
http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/k6/161030.htm
3001.日月神示の時代へ
http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/L0/200726.htm


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