4085.地域通貨の実力とは



地域通貨の実力とは

from:内藤

 音羽さま
景気を良くする方法は、3つあります。
戦争経済・・・アメリカは、最早やりすぎ。戦争屋に乗っ取られて
       いる。
高負担高福祉・・・・・スウェーデン
『目減りする通貨』・・スイス(スイスでは、現在は、『目減りす
       る』は、止めて、利息の付かない通貨。
スウェーデンのような、世界一幸福な社会を、実現する。
『定額で目減りする金券・通貨』は、その財源を生み出す力があ
る。・・・・・これは、有名な、森野栄一先生が、監修した、『エ
ンデの遺言』を 見れば、明らか。
また、2〜3、私の、レポートを、添付します。
チェックシートは、地域の人々の関心を喚起する為に、配布します。

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from: Eiichi Morino 

横から失礼いたします。

私もお教えのお願いをしてよろしいでしょうか。

2011年8月17日9:51  :
> 内藤さま
>
> 景気が良い社会=僕らが望む社会
>
> では、ちょっと前提の議論が抜けているのではないか?と僕は感じています。
>
> 資本主義社会は確かに物質的に豊かさはもたらしましたが、
> 精神的な部分の豊かさが欠落してしまったようにも受け取れます。

経済で全てが解決できるのか?というと経済で解決できないことは多い。
貴兄の場合、なにでなにをどう解決されるのでしょうか、具体的に
お教えいただけると幸甚です。

> 特に日本は先進国でもN01の自殺率、労働時間の長さ(労働生産性が悪い?)。
> 休暇が短く、高度な医療や教育を受けられる人は一部=格差も広がっている。

これは精神的な問題でしょうか、経済社会のあり方の問題でしょうか。
このMLも1999年にはじまり、自殺率3万人の大台に乗って以降議論があっ
たと思いますが、至らぬ故、こうしたら解決という議論があるのでしょうから
、お教えいただけるとありがたいです。
と同時に、高い自殺率が続いているのは貴兄による解決策と取り組みがあるや
に思いますが、なぜ解決をみないのか、そのへんもご示唆いただけるとありが
たいです。

また長時間労働の解決策、経済的な、またそれ以外のそれをお教えください。

医療格差の諸原因、解決策をお教えください。また医療格差を身に染みて感じ
ている人間として貴兄の解決策による解決がみられない理由も知りたいところ
です。

> 僕らが望む社会は、経済中心に考えて近づくことができるか?
> というのが僕の問いの根幹です。

貴兄の望まれる社会とそこに至るすじみち、手法、また現実がそうでないとす
れば、何故か、そこらへんもお教えいただけると参考になります。

> 例えば、僕らが望む社会の1つの案として、自殺がゼロで、労働時間も適度、医
> 療も教育もみんなが平等に受けられる、
> という定義をしたとします。

貴兄の望む社会はどれくらいの案があるのでしょうか。

> その望む社会に向けて、地域通貨がどのような役割を果たすのか?機能するのか?
> この繋がりを議論しておかないと、地域通貨を導入したはいいけど、医療費や教
> 育費があがり格差が広がり、地域通貨が機能しなかったということにな りえま
> すね。
地域通貨はそれほどたくさんの問題を一気に解決しうるもの
ではないようですが、貴兄のアイデアと貴兄の理想の社会に
向けた取り組みを具体的に出していただき、このような取り
組みでこうした解決をみたが、地域通貨はどうなのかという
議論にしていただけると助かります。
地域通貨の取り組みのなかでは、地域で高齢者介護が必要だ、
では通所介護施設を運用しようとか、具体的な目標を意識し
それを実現してきているところもありますが、貴兄のおっしゃる
ようにすべて解決されているわけではありません。あくまで地域
的なものです。もちろん、そこでは介護の現場で地域通貨が活用
されています。

また地域通貨を導入したら教育費、医療費があがり格差が広がる
というのはどのような推論でそうなるのでしょうか。

貴兄のお取り組み、成果、考え方等を参照したり、見学したり
できるところをお教えください。

> この辺りの議論したプロセスや結果などがあればお聴かせいただきたいなという
> のが前回のお願いですね。

地域通貨は各地に成功例も失敗例も、なにをもってそう判断する
かによりますが、多々ありますので、直接お尋ねになるのがよい
かもしれません。
もちろん、貴兄には、各種の問題のつながりや解決策がおありのよ
うですから、それに期待させていただきたいとも思います。

> もし資料などがあれば、情報量的に遅れている部分は追いつきたいとおもってい
> ます。
資料は各地のそれぞれ個性的な取り組みに直接お願いするのが
よろしいかと思います。

私どもも追いつきたいと考えておりますので、貴兄への、お願い
方多々ですが、よろしくお願いいたします。

> 音羽
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From: otowa
こういうディスカッションは非常に重要だと思うので、どしどしご
意見いただけると嬉しいです。

一点、誤解がないようにお話ししておきたいのは、地域通貨につい
て肯定も否定もしていなくて、どちらかというと肯定するために、
どういう使い方が最も有効なのか?を考えたいと思っています。

ご質問の解決策の1つは、コミュニティの再構築です。基本お金は必
要ありません。他もあるかもしれませんが。

資本主義を推し進めた結果が今の社会の姿です。これって望む社会
でしょうか?
内藤さんがフィンランドに触れていましたが、参考になる話しが諸
外国にはちらほらあるとおもいます。

ドイツが脱原発を表明できたのも、原発専門家を廃した倫理委員会
を設置し、「自分たちが望む社会」について議論した上で、原発が
必要か否かを議論し、意志決定をしています。

経済性の話しは要素の1つではあるけど、中心ではありませんね。

経済の話しは最大多数の最大幸福に結論が行きがちです。
一見説得力があるのですが、一部は排除されても仕方がない(人権
が認められない)ということになります。
自分がそんな社会で暮らしたいのか?ということが重要な観点です。

いかがでしょうか?
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From: Eiichi Morino 

背景には、人のつながりの希薄化が予測されるでしょう。しかし失
業や債務の重圧という経済要因も大きいでしょう。

地域通貨の取り組みのなかで、人の連帯を作り出しながら、しかし
倒産して、夜逃げを余儀なくされた仲間につき、地域通貨の仲間が
それを解決しえなかった事例をいかにも残念に語ってきたケースも
あります。たかが地域通貨は経済関係ですが、それが作り上げるコ
ミュニティは力及ばずその程度のところでした。
これまでは。

しかし貴兄のコミュニティは違うののでしょうね。お金は不要とい
うと、経済問題を抱えた人間はみな解放されるのかもしれませんね。

世界的にみても、雇用がないなら自分自身で雇用をつくろうという
のも地域通貨が不況のなか登場したときの掛け声のひとつでしたが
、十分に実現できているところはほとんどまだないでしょう。
地域通貨はまだそれほどの蓄積を重ねてはいませんから。いまのと
ころ地域通貨の実力はその程度のところにあります。(WIRのような
例外はありますが)

貴兄には、より有効なコミュニティ建設のツールがおありなのだと
思います。

より閉鎖的で自立した自存性のたかいコミュニティや地域経済を
作り出そうという取り組みのご案内を受けることもありますが、
まだ始まったばかりか、掛け声だけの段階というようにみえます。
長野やいくつかの地域で計画されているのとはどうやら違うよう
ですね。

地域通貨の今後の発展のためにも、ぜひ参照させていただきたいと
思います。

ベンサム流の虚構を信じている資本主義の擁護者とは地域通貨は日
常のなかで相対・対峙することになってきましたが、もっと有効な
ツールによってなさっているのであれば、このMLの参加者の方々も
関心がわくことでしょう。

実践例、解決事例は、どのようなタームで検索すれば知ることが
できましょうか。
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From: Eiichi Morino
こんにちは

2011年8月17日17:12  :
> こんにちは
>
> こういうディスカッションは非常に重要だと思うので、どしどしご意見いただけ
> ると嬉しいです。
>
> 一点、誤解がないようにお話ししておきたいのは、地域通貨について肯定も否定
> もしていなくて、
> どちらかというと肯定するために、どういう使い方が最も有効なのか?を考えた
> いと思っています。

通貨ですから、交換のさいに使われる仕組みですが、貴兄の
場合は不要なんではないですか。
>
> ご質問の解決策の1つは、コミュニティの再構築です。基本お金は必要ありません。
> 他もあるかもしれませんが。

どこで、どのような取り組みをなさっているのでしょうか。
そのコミュニティを参照できるところをお教えください。

>
> 資本主義を推し進めた結果が今の社会の姿です。これって望む社会でしょうか?
> 内藤さんがフィンランドに触れていましたが、参考になる話しが諸外国にはちら
> ほらあるとおもいます。

資本主義ではなく公正で自由な、人権が尊重されるような
社会を目指す取り組みは、各地で行われていますし、
そうした仲間たちが欧州をはじめおりますが、貴兄の場合は
どこのどれを参考にしなさいとご示唆なさるのでしょうか。
おすすめは?

>
> ドイツが脱原発を表明できたのも、原発専門家を廃した倫理委員会を設置し、
> 「自分たちが望む社会」について議論した上で、原発が必要か否かを議論し、意
> 志決定をしています。

緑の党の創設を手がけたのはドイツのゲゼリアンですが、貴兄の
評価なさっているのは、どこですか。ゲゼリアンにも多々、ドイツ
だけでもありますが。お教えください。

>
> 経済性の話しは要素の1つではあるけど、中心ではありませんね。

中心であるとは私たちは言ってこなかったし、これからもない
でしょう。しかし、経済システムにある根本的な欠陥を主に
現行の貨幣システムにみてきました。

経済性あるいは効率性のようなことが第一ではりません。
ケインズが説得論集の序で述べている精神を共有する
ものです。

貴兄は資本主義を推し進めた結果とおっしゃっていますが、
それは中心ではないのですね。なんでしょうか?

>
> 経済の話しは最大多数の最大幸福に結論が行きがちです。

そですか、そういう経済の考え方が支配的な時代がたしかに
19世紀にはありましたが、それが支配的な考えでは
ないと思いますが。

> 一見説得力があるのですが、一部は排除されても仕方がない(人権が認められな
> い)ということになります。

パレート最適でさえ、たとえ死人がでる場合でも成り立つ
ことは昔から指摘されていますね。人間にとって最適か
は問題にしてはいないのでした。

それは現行の経済システムの問題と考えますが、そうでは
ないとするとなにに由来しますか。

> 自分がそんな社会で暮らしたいのか?ということが重要な観点です。

どちらでお暮らしでしょうか。そのコミュニティとはどのような
ものなのでしょう?

>
> いかがでしょうか?

その前に、いろいろ教えていただきたいことがあったのですが。
地域通貨をすると、医療費、教育費が上がってということですが
なぜですか、事実はどうなのでしょう。

自殺率の高さの原因のひとつに、リーマン以降顕著のようですが
(総務省調査)生活苦というのが大きな比重を占めるようになった
と記憶していますが、経済が原因でないとするとなんなのでしょう
か。いかほど人間が尊重される健全な社会でも一定の自殺率がある
ことを指摘する方の議論も承知していますが、貴兄の場合はなにが
原因と考えていらっしゃいますか。

貴兄の前提の議論がお聞きしたかったのですが。
貴兄の解決策やお住みになりたい社会はどのようなものですか。

貴兄のお考えを知りたいところです。
コミュニティの再建だけでは、貴兄の揶揄される地域通貨
なみかもしれませんし。

お教えのお願い多々、お許しください。
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From: otowa@rior.jp

こんにちは

誤解がないように少しだけ。

> しかし貴兄のコミュニティは違うののでしょうね。お金は不要というと、経済
> 問題を抱えた人間はみな解放されるのかもしれませんね。

お金が不要という白か黒かのはなしではなく、お金を使わない方法論もあるので
はないか?という意味ですね。
右肩上がりの経済成長が前提では、前提が崩れた段階で、何も機能しなくなって
しまいます。

経済が伸びるときも縮むときもあることを踏まえて、暮らしへの影響が少ないこ
との方が重要ではないか?という問いです。

右肩上がりの時代は良かったかも知れません。でもそれは長くは続かないことは
歴史が証明していますね。
リソースは限られていて、限られたリソースをどう分配するかを仕組みとして考
えることの方が現実的に感じています。

経済成長のための地域通貨なのか?分配のための地域通貨なのか?
これも例えですが、役割が異なるので機能が異なってくると考えていますね。


> 貴兄には、より有効なコミュニティ建設のツールがおありなのだと
> 思います。

最小のコミュニティは家族ですね。
まずはここから。
独居老人が餓死したり、子どもが餓死したり、そんなことは一昔前はなかったよ
うに記憶しています。
お隣さんが声をかけたり、地域の中で助け合うと言うこともあって、そんなこと
が起こりえなかったのでは?という仮説です。

そうしたモノが経済に意識が行き過ぎて、崩壊してしまったように感じます。そ
の象徴的な言葉が”自己責任”ですね。
自己責任を声高に言ってはでは何も解決しないですね。コミュニティの構築とは
逆方向です。

一度壊れたモノを再構築は大変です。
ただ、人の移動が激しくなった現代で、”あいさつ”をすることからでも変わる
きっかけになるとおもいますね。


> ベンサム流の虚構を信じている資本主義の擁護者とは地域通貨は日
> 常のなかで相対・対峙することになってきましたが、もっと有効なツール
> によってなさっているのであれば、このMLの参加者の方々も関心がわ
> くことでしょう。
>
> 実践例、解決事例は、どのようなタームで検索すれば知ることが
> できましょうか。

まずは自分たちが望む社会について考えるのが最初ではないですかね?

日本人はルールにしたがってパフォーマンスを出すのは得意ですが、ルールを作
ることは苦手です。
自分たちが望む社会のルールや定義を考えた上で、地域通貨がどう生かせるの
か?を議論してみてはどうでしょう?

正解は僕らの世代だけでは出ないかも知れません。
ただ、僕が望む社会は、生まれや育ちに関係なく、機会と結果が平等に得られる
各人に尊厳のある社会だと考えています。
いかがでしょう?ご意見を聞かせていただけると嬉しく思います。
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From: Eiichi Morino
こんにちは

地域通貨が意識し実践し、発言してきたことですよ。

そうしたご講義以上に、貴兄のコミュニティ再建の取り組みからの
言葉を聞きたかったですね。
具体的に自分たちが望む社会のルールや定義を、どう実現されよう
となさっているのか、そこからのお言葉は励みにさせていただきた
いですね。

高みからのご意見は90年代以降繰り替えされてきたものですから
、現実を先に進めたいというのが地域通貨を手がける方々の考えと
思います。

あいさつは実践してなんぼのもんですからね。
地域通貨ではどこでもみられます。


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