4076.円の事実上、基軸通貨へ



円高になり、実質上、基軸通貨のような扱われ方をしているように
感じる。言い換えると、デファクト・スタンダード的な意味で円が
基軸通貨になっっている。

基軸通貨としての条件は何かを列記すると、

1.経済は安定して、経常黒字であること。
2.国内政治が安定して、民主主義国家であり、暴動などが起こり
  えないこと。
3.周辺諸国と戦争などの危険が無いこと。
4.景気変動を受けて、通貨価値が変動しないこと。
5.通貨供給量が多く、国際通貨としての位置があり、認知されて
  いること。
6.国債の安定性が高いこと。CDSが低いこと、格付けが高いこ
  と。

などであるが、スイスフランは通貨供給量が少なく、国際通貨とし
て、認知されていないし、英国ボンドは経常赤字であり、かつ暴動
があることで、無理。中国の元は、国際通貨でなく、国際化も遅れ
ている。カナダドル、豪ドルも資源国通貨で、景気の変動を極端に
受ける。

国際通貨としては、ドル、ユーロ、ボンド、円の4つであり、消去
法で、円が残って、ここに国際的な逃避が起こっている。中国は米
国債を償還して、日本国債を積極的に買っている。

徐々に日本国債は、その安定性で買われる様になる。
円が基軸通貨になることで、円高が進み、日本企業は益々、国際化
していくことになる。

日本人の覚悟が重要である。また、政治家の皆様も覚悟を持って、
政治をしてください。

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