4072.QE2は失敗だった



どうも、米国FRBに対して、QE3を期待する声があるが、そも
そも、QE2は効果があったのであろうか?

雇用や消費には効果が無かったというのは、衆目一致した見方であ
るが、金融市場には大きな効果があったと言う人が多い。

本当にそうであったのか?
金融緩和で、銀行はゼロ金利の資金をヘッジファンドに貸した。こ
の資金を株式にまず投入したが、直ぐに天井になり、年利30%の
効率的な市場ではなくなり、コモディディへ流れ込む。コモディデ
ィ市場は、株式市場と違い、マーケットサイズが100分の1程度
であるので、直ぐに値上がりした。

しかし、実需が増えるわけではなく、今年は例年に比べて気候が良
いことと、耕作面積が増えたことで、金を除く小麦、トウモロコシ
などの食糧市場は、値下がりしてきた。

このため、ヘッジファンドの成績が、大きく落ちている。ヘッジフ
ァンドの運営が上手くいかないと、ジョージ・ソロスさえ、手の内
を晒さなければならない他人の資金運用をやめることにした。

金融緩和すると、食糧市場に金が入り、インフレが起こるが実需で
はないので、いつか剥げ落ちることになる。

バーナンキ理論は、恐慌的な状況になったら、ヘリコプターでカネ
をばら撒けということであるが、米国のQE2ではそれは、残念な
がら、理論自体がおかしいことを知らしめたのだ。

やはり、米国が中国の元とリンクして、為替介入してドルの下落を
起こして、産業を中国から取り戻すことしかないことを証明した。

同様に、日本も同じである。為替介入して元と円をリンクすること
である。そして、中国から早期に産業を奪え返すことである。

そうすれば、中国も過度な為替介入を諦めて、元を実勢どおりにす
るはずである。大混乱を起こして、その後、中国の政策を変えるし
かない。プラザ合意がないと、これしかない。もうそそろ世界は気
がつくべきである。





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