どうも、米国FRBに対して、QE3を期待する声があるが、そも そも、QE2は効果があったのであろうか? 雇用や消費には効果が無かったというのは、衆目一致した見方であ るが、金融市場には大きな効果があったと言う人が多い。 本当にそうであったのか? 金融緩和で、銀行はゼロ金利の資金をヘッジファンドに貸した。こ の資金を株式にまず投入したが、直ぐに天井になり、年利30%の 効率的な市場ではなくなり、コモディディへ流れ込む。コモディデ ィ市場は、株式市場と違い、マーケットサイズが100分の1程度 であるので、直ぐに値上がりした。 しかし、実需が増えるわけではなく、今年は例年に比べて気候が良 いことと、耕作面積が増えたことで、金を除く小麦、トウモロコシ などの食糧市場は、値下がりしてきた。 このため、ヘッジファンドの成績が、大きく落ちている。ヘッジフ ァンドの運営が上手くいかないと、ジョージ・ソロスさえ、手の内 を晒さなければならない他人の資金運用をやめることにした。 金融緩和すると、食糧市場に金が入り、インフレが起こるが実需で はないので、いつか剥げ落ちることになる。 バーナンキ理論は、恐慌的な状況になったら、ヘリコプターでカネ をばら撒けということであるが、米国のQE2ではそれは、残念な がら、理論自体がおかしいことを知らしめたのだ。 やはり、米国が中国の元とリンクして、為替介入してドルの下落を 起こして、産業を中国から取り戻すことしかないことを証明した。 同様に、日本も同じである。為替介入して元と円をリンクすること である。そして、中国から早期に産業を奪え返すことである。 そうすれば、中国も過度な為替介入を諦めて、元を実勢どおりにす るはずである。大混乱を起こして、その後、中国の政策を変えるし かない。プラザ合意がないと、これしかない。もうそそろ世界は気 がつくべきである。