昨日の園遊会G・栄Gの合同検討会は、保守の評論家や米国ヘッジ ファンドに勤めていた金融専門家も交えて、日本の保守主義や米国 の債務限度引き上げができなかった時の対応を議論した。 まず、保守主義であるが、保守の評論家が日本の保守は間違えてい ると。保守というと、何も変えてはいけないというように考えてい るが、日本の長い歴史を見て、それを参考に今後の日本の戦略を考 えるということであると。今、日本が衰退に向かっているときに、 それを歴史的に見て、復古的な維新をしないと衰退が止まらない。 保守主義で有名なのが西部進であるが、伝統を正しいと考え、急激 な変化に反対することとは違うと言うことになる。 一方で、バークの保守思想は、それを堅持するという。バーク保守 主義とはフランス革命により提示された<社会契約>ではなく<本 源的契約>を重視する。多年にわたり根本的に保持してきたものの なかに<本源的契約>の存在があり、祖先から相続した古来からの 制度を擁護し、それを子孫に相続していくとする政治哲学である。 とすると、日本の本源的な契約は、どこのことを指すのかという議 論になった。今の多くの保守主義者は、明治憲法に戻るというが、 それは本源的な日本ではないのでおかしいし、日本的ではないと。 それでは日本の保守の本源的な契約とは、どの時代に学べばよいの かということになる。日本人の根本は何かとなる。日本人は多数の 民族の混血から生まれた。その1つの血ではない。すると、これは ケルトと日本等が保持している自然を畏敬する感覚ではないかとな った。 ヤタカラスは日本だけではなく、ケルトにもある。このように昔は 世界の多くが自然崇拝の信仰になっていた。それを一神教が潰した 。その根源的な契約がなくなり、残っているのが、アイルランドと 日本である。この残っている自然崇拝の精神を生かすことである。 また、日本は3000年以上前に、すでに多民族国家であり、闘争 が繰り返された。この闘争を和平化したのが、聖徳太子であり、和 を持って尊しとした。しかし、実際は、役割分担をそれぞれの集団 が持った。住み分けをした。**部としている。 この和睦に多くの精力を使った記憶があり、現在の容易な移民政策 を日本人は、あまり好まないのは、その記憶があることでそうなっ ている。そして、安易な移民政策を採った欧州が、苦しんでいる。 次に金融問題であるが、米国の債務上限引き上げができなかった時 、どうなるかということであるが、米国政府はあらゆる手段をとっ て、デフォルトを防止するというが、出席した金融スペシャリスト は、技術的にはいろいろな方法があるが、その処理をするコンピュ ータの対応ができない。 国債償還件数が膨大で手作業ではできないはず。米国政府は、米国 債の利払いだけするといってもできないので、相当混乱するという。 8月4日までの国債償還の借り換えはできるが8月15日の国債償 還は金額的に無理であり、利払いという方法で乗り切るというが、 ここまでには合意しないと大変だという。 最後に、今後の世界情勢をどう見るかという議論になった。私は中 国がアジアでその覇権を進めてくる。その一方、欧米は衰退するが 、日本は欧米と組んで中国に対応することになる。ここで、中国は 衰退するという意見と衰退しないという私と、意見が食い違った。 衰退論は、中国の民主化が起こり、中国は南北に分裂するというの である。私の論は、中国共産党幹部も党内民主化はするが、国内の 民主化しないと言っているので、民主化はない。彼らの理想は唐文 明であり、専制君主国家+科挙(平等)であると見える。民主化し ないので分裂もない。 中国は新幹線事故を見ればわかるとおり、車体を埋めている。もし かしたら、乗客の一緒に埋めた可能もある。昔から焚書坑儒をして きた。世論に気を使うようになったが、民主化はしない。高度成長 はいつか低成長になるが、元をプラザ合意のような円高にしないよ うにしているので、急な元高にはしない。徐々に低成長にはなるが 、分裂などにはならない。 また、欧米衰退でも、それは起こらないという論が多く、私は現実 に見えている衰退があるとした。多くは欧米が中国を利用している だけで、その気になれば潰せるという。これは疑問であると私。 私の論は、日本は中国とは組まないが、平安時代の日本と同様で、 中国と良好な関係にするが、中国体制に組み込まれないようにする といった。ここら辺で時間が尽きた。