4024.移民問題について



月2回のリアリストG検討会で、移民政策を議論した。移民政策と
して移民を積極的に行う方向ではなく、知識階層の移民を増加させ
ることが必要だとなった。知識人層とは、専門知識を持った人たち
のことで単純労働者は入れてはいけない。専門知識とは、介護技師
や看護師を含み、将来の専門家としての留学生なども含む。

その理由は、現時点でも高卒の就業率が60%しかない。しかし、
浜松の零細工場などは今でも外国人労働者に頼っている。日本人は
低給与で汚い仕事を嫌うので、今までは、どうしても必要であった
ようだ。

しかし、今後、零細な工場までもが海外展開する時代が来ている。
日本の製造業空洞化は、繊維産業や部品工場などでも親企業の工場
が海外に出るので、出て行く方向になっている。

このため、新しい産業を興すにも、知識層を取りむ必要があるのだ。
取り込むためには、大学の国際化や、大学のブランド化を高める必
要があるが、残念ながら大学のランキングでは東大は24位で、1
番から17番まで米英の大学である。この2ケ国は英語であり、世
界から優秀な人が来やすいことである。

日本の大学も国際化が叫ばれて、英語での授業など増やしているが
、留学生の質が英米の留学生の質に比べて低く、奨学金も貰ってい
るが日本語を覚えようとしない。これでは日本に留まるとは思えな
いという。

それなら、逆を考える必要がある。日本の船会社の船員は、ほとん
どがフィリピン人で、このため、日本郵船はフィリピンに船員教育
の海洋大学を作り、そこを出た学生を雇っているという。このよう
に発展途上国に医学大学や看護学校を作り、教育課程で日本語を教
えて、そこを卒業したら日本の辺地医療現場に来てもらうような仕
組みが必要であろうとなった。

逆に、日本の最高の医療を世界に出すことも必要であり、人材の両
方向が必要なのである。このため、日本は人材開国が必要で、日本
人が世界に出て、世界から人材が日本に来る両方が必要だとなった。

移民問題では、2重国籍問題が大きく取り上げられるが、昔は欧州
も実行していて、日本でも導入しようとしたが、残念ながら、欧州
各国は2重国籍で2ケ国のどちらでも税金を収めない人たちが多数
いたことで、現在は2重国籍を認めない方向にシフトしている。

日本は、日本近傍に中国、韓国、北朝鮮があり、その置かれた状態
が違うと、昔から否定的であったが、欧州でも否定的であるという
ことで、その芽がなくなったようである。

そして、外国高度人材受入政策がH22年度から開始して、日本の
高度人材を受け入れる基準は相当に甘くなっている。日本企業に働
く外国人は2年もすると、日本国籍をとれるようである。もちろん
、2年間日本企業に勤めているので、日本語ができることが条件の
ようである。

また、日本社会では犯罪が、2000年までは上昇したが、それ以
後急速に減少している。中国からの来訪者が増えて、犯罪は増えた
と言うが、統計は減少している。イメージと実際は大きく違うよう
である。そして、犯罪を犯す中国人が多いので、日本人だけである
と、統計より少なくなるようだ。殺人は、20年以上前から減少し
ているが、殺人事件の報道が多いので、増加していると思っている
人が居るが違う。

日本は1990年から国民所得が減り初めて、当初は犯罪が増えた
が、2000年ごろから、所得は減っているのに、犯罪も減ってき
た。そして、それと平行して自殺者は増えている。人口は2010
年から減少に転じて、現在出生率は1.4程度であり、今後は加速
度的に人口が減少していくことになる。

単なる無気力。法を犯してでも生きようという意欲がないだけでは?
@CLONE P0806

しかし、生活(生きていること)が出来ていることになる。意欲が
あって殺人するより良いし、周囲が面倒を見ているのであろう。

日本人は、島国根性で外に出て行かない。海外に行く留学生の数も
少なくなっている。そして、日本で貧しくなっても、居心地が良い
のか日本にいる。皆が徐々に貧乏になっていくが、助け合っていく
ことで、楽しく生きることになるのか??

もし大多数がそれで納得すればいいのかも知れません、皆、平等に
貧しいのに。でも貧富の差は今も拡大中。@311RB

日本が好きと思い込む事で、外国で生活したいけど勇気の無さを認
めたくない部分もあるかも。言葉も壁ですね。@necoko77

統計を見ると、金持ち層も減少している。年収1500万円以上の
層はその下の650万円〜1500万円の減少の2倍程度多い。金
持ち層も減少しいることが分かる。

この理由は製造業がなくなり、サービス業が中心となり、付加価値
が上がらないことでそうなるようだ。次の製造業が出てこないと、
日本人の貧困化が止まらないのでしょうね。

そして、日本に来ている外国人労働者数では、ダントツなのが中国
人である。次に韓国人である。この2カ国人以外は少ない。外に日
本企業が出て行くことで、日本人が世界に出て行くことになる。

出ていけるのはごく限られた人間。@hiromx5

大企業の社員とその家族をサポートする学校とか商店とかサービス
などの要員で、日本人の労働人口の最大でも2割まででしょうね。
しかし、この人たちは製造業や管理者であるので裕福であるが、日
本の税金を納めないので、日本政府も税収が上がらない。

また、発展途上国に大企業は出て行くが、大企業ではなく出て行く
人たちは、発展途上国での社会保障制度がなく、老後日本に帰って
も年金もない状態になる。このように、年金制度や健康保険制度な
どの国家サービスを提供して、その見返りの料金を支払ってもらう
仕組みを作ることが必要なはずである。

海外での日本国籍を持った人のサポートをするのも国家の役割であ
る。最初には、選挙区を作ることである。海外を人口割で地域割り
して、定数を割り当てたら、よいのである。国家もサービス業とし
て、捉え直すことが必要な時代になったように感じるが、どうであ
ろうか??

もう1つ、移民問題と関係しているのが、日本の人口減少問題であ
る。2055年には、8500万人に日本の人口は減少することに
なる。そして、2100年頃には、5000万人程度になるという。

この人口減少を抑えるためには、移民が必要であるというのである。
しかし、その場合でも、知識人たちを日本人にしないと日本の民度
が下がるのでよくない。

参考資料
「高度人材受入推進会議」 
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/jinzai/index.html
「外国高度人材受入政策の本格的展開を(報告書)」 
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/jinzai/dai2/houkoku.pdf


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