4023.電力系統の負荷変動対応



風力発電は1基2000KW程度で、100基も同じ地域にあると、20万KWと
小さな火力発電所1個分である。これが突然、風がなくなり0KWにな
るとすると、その予備を火力で20万kw分余計に稼動させる必要がある。
この制御を今はLFCで制御している。

負荷周波数制御(LFC)は、数分〜20分程度の周期で変動する負荷調整
を分担する。制御仕上がりを良くするためには、適切な調整容量が
必要であり、通常系統容量の5%程度とすることが望ましい。

電力変動では、もう1つの機器であるガバナ・フリーがあり、それ
は、数十秒から数分程度の短い変動周期の負荷調整を分担し、調整
容量としては系統容量の3%程度以上を保有することが望ましいと
されている。

ということで、今までの電力制御では、総電力の5%までしか不安
定な自然エネルギーを保持することが出来ないということである。
このことが皆が分っていないので、太陽光や風力などの不安定な自
然エネルギーで、総電力の20%以上と簡単にいう。しかし、現状
の電気の仕組みを知っていれば、これができあにことを理解できる。

しかし、北海道電力は総電力が580KWしかない。このため、その
約5%の25万KWの風力発電しか技術的に許容できない。そして、地
産地消というが、それは自然エネルギー適地での発電を抑えること
になる。自然エネルギー振興のような顔をした自然エネルギー反対
と見える。電力会社代弁者とも見える。

Q:@kohjimatinosaru NAS電池等のバッファー系を開発すれば良いよ
          うのではないか?
A:これでは済む部分と、出来ない部分がある。30分程度は蓄電池
 でカバーできるが、それ以上のカバーは蓄電池容量が大きくなり
 、コストが高くできない。このため、20分後の状態で火力を立
 ち上げる必要がある。蓄電池の後に同期インバータを入れるので
 周波数は同期するが、出力が減衰するので、そのような処置が必
 要になる。

Q:@hasegt 太陽光や風力は日雇い非正規雇用のようなもの。エネシ
     フの中核は火力、原子力。
A:エネシフになっていないと思うが、それがエネシフで論議したこ
 と??



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