4007.菅首相辞任後の政局は?



面白いが、あきれた政治劇を見せられた。菅首相の粘り越しの対応
を見ると、権力への執着は大変なものであるということが分かる。
            津田より

0.はじめに
自民・公明・みんなが提出した内閣不信任案に、菅首相への不満か
ら小沢派議員を中心に71名+αもの賛成者が出そうという段階で
、鳩山前首相が仲介に入り、菅さんと6月中の辞任で合意した。

実を言うと、仙谷さんは石破氏などとシナリオを用意して、内閣不
信任賛成多数で可決されたら、菅首相の総選挙を押しとどめて、小
沢派を除名処分した後、自民党と大連立を組み、2次補正などを連
立内閣で組み立てる意向であった。自民党現執行部は利権を知って
いる小沢さんとは組みたくないので、小沢派が排除されているほう
が良い。

逆に、小沢派は80名程度の新党を作り、こちらも自民党・公明党
と連立を作る意向で自民党森元首相などのシニア層と連係していた
ようである。自民党シニア層は小沢さんの手法を知っているので、
利権を山分けすることを考えたが、このように自民党でもシニア層
と若手層が分裂している。利権に対する見方が違うのである。

菅首相は、仙谷官房副長官の動きを知っていて、権力維持の方法を
探っていたが、自派以外には岡田幹事長しか自分の味方がいない。
仙谷さんは前原派の大番頭である。

しかし、小沢派70+鳩山派10が賛成に回ると、80名以上にな
り不信任案は可決されるので、絶体絶命のピンチになったと菅首相
は思った。この情勢で鳩山さんが仲介してきたので、それに乗った
のである。しかし、実際は小沢派でも賛成に回る人数は50名以下
であり、後は欠席や棄権であり、不信任案決議を可決できる数では
なく、小沢さんも鳩山さんの仲介は渡りに船であったようだ。可決
しても小沢派が追い出されることも仙谷さんの動向から察知してい
た。このため、次の総選挙では壊滅的な負けになる。

この仲介結果を受けて、2日12時からの民主党代議士会で菅首相
が「野党から提出されている内閣不信任決議案に対し、民主党衆院
議員の皆さんに否決の対応をお願いしたい」と協力を要請。その上
で「私がやるべき一定の役割を果たした段階で若い世代の皆さんに
いろいろな責任を引き継いでいただきたい」と語り、鳩山前首相は
党代議士会で発言し、午前の首相との会談で、東日本大震災の復興
基本法の成立と平成23年度第2次補正予算案の成立にめどがつい
た段階で辞任することで合意したことを明らかにした。

この菅首相の言葉で、小沢派の多くの議員は、総選挙にならずに胸
を撫で下ろしたのだ。このため、2日13時からの不信任案の採決
では反対293票、賛成152票となり、不信任案は大差で否決さ
れたのである。

しかし、ここで共同通信の世論調査が出てきた。菅首相の支持率が
大幅UPの33・4%となり、かつ「辞めるのは当然」とする回答
は48・1%、「辞める必要はない」は45・1%で拮抗したので
ある。

この世論を見た菅首相は、まだ政権を持続できると思った。このた
め、3日午前の閣議で、「通年国会になる可能性があるので、法案
をどんどん出してほしい」と指示し、少なくとも年末までは政権運
営にあたる意向を示した。また、午後の予算委員会でも「冷温停止
という状態になる。そのことが原子力事故の一定のめどだ」と答弁
した。

これに対し、鳩山氏は「不信任案が出る直前には『辞める』と言い
、否決されたら『辞めない』と言う。こんなペテン師まがいのこと
を、時の首相がしてはいけない。不信任案に賛成しておくべきだっ
た」と怒りをぶちまけた。

しかし、松本防災担当相は3日午後の参院予算委員会で菅直人首相
の民主党代議士会での発言について、「早期の退陣表明と受け止め
た」と述べ、鳩山グループは、党の両院議員総会で首相の早期退陣
を求める方針を確認した。両院議員総会は党所属議員の3分の1の
署名が必要であるが、翌4日には中山義活・経済産業政務官は、民
主党の両院議員総会開催に必要な署名数について「もう集まった」
とした。

代議士会での発言と鳩山さんの発言全体で全員が早期退陣と受け取
ったので、鳩山氏の反発と同じような菅首相への反発の高まりが民
主党議員の多くが持ってしまった。このため、3日午後には松本防
災担当相や渡辺党国民運動部長など政権内部や党幹部の多くが違和
感を表明し始めたのである。

この反発を受けて、菅総理大臣は枝野官房長官に電話し、早期退陣
を求める鳩山前総理大臣と交わした確認文書について、「文書の思
いは分かっている」と述べ、そう遠くない時期に退陣する意向を伝
えた。この電話後、枝野幸男官房長官は4日午前、菅直人首相の退
陣時期について「そんなに長く居座る気持ちはない」と述べ、早期
に辞任するとの見方を明らかにしたのだ。

日本経団連米倉会長は、「挙党一致、与野党一致の協力をやりなが
ら復興に取り組んでいただきたい。大連立しかない」と述べたが、
その経済団体も望む大連合に向かって動き始めた。

自民党の石原幹事長は、菅総理大臣は今月中に辞任すべきだという
考えを示したうえで、退陣後は、期限を切る形で、民主党と自民党
のいわゆる大連立ができると言い、仙谷官房副長官は4日、自民党
の大島理森副総裁と会談し、菅首相の早期退陣を念頭に、2011
年度第2次補正予算案や特例公債法案などの扱いや、首相退陣後の
政権の枠組みについて意見交換した。

1.今後の体制はどうなるか?
 自民党・公明党と民主党の大連立内閣になる。自民党は国交省・
復興関係と経済産業省が取り分でしょうね。民主党は厚生労働省、
環境省が取り分でしょうね。外交・防衛・財務・文科・総務・法務
・農水を自民・公明・民主が取り合うことになる。

どちらにしても、保守色が強くなり、改革的な色彩は少なくなるし
、大幅増税や原子力政策などの問題は、一定期間後の総選挙後にし
か方向を決められない。自民党、民主党の違いが無くなるので、わ
かりづらいことになる。

具体的な人の名前を割り当てると、その可能性が少なくなるので、
現在、出ている首相候補の野田さんや原口さんではないように感じ
る。首班指名として谷垣さんが自民党から出るとなると、民主党は
党首として仙谷さんになる可能性もある。

しかし、谷垣さんを首相にすると、半年後には総選挙となり、民主
党には2年程度の政権担当の期間があるのに、大幅に短くなるので
損である。このため、仙谷代表代行は首相を民主党という線で交渉
しているはずである。こうすれば、解散権を民主党で持つので心配
はない。

ということで、首相は民主党となると、誰が首相候補になるのかと
いうことになる。順当な線では前原であり、野田である。鳩山Gの
平野、小沢Gからは原口ということも考えられる。

しかし、自民党は、連立期限を2年程度にして民主党の要求を汲ん
ででも首相を要求してくる可能性もある。総選挙にしたいはずであ
るが、首相になって自民党利権を確保する必要もある。しかし、こ
のような大島・仙谷氏などの長老の党間交渉とは別に、小沢派では
ない自民・民主の中堅若手が連合している。この自民・民主連合の
動きが、気になる。

2.政策中心の政治家集団
民主・自民連合は、2つある。「国難対処民自連」と「復興再生議
連」である。2つに樽床さんの名前が見える。復興再生には古川氏
、吉良氏の名前が見える。国難対処民自連では長島氏の名前がある。

この長島昭久民主党議員が、週明け、事態収拾に向け我々「国難対
処民自連」で行動を起こす。と言っているので、この民自連の中核
が大連合で、一定の役割を持った動きをする可能性もある。自民党
と民主党の中堅・若手の保守・現実主義集団の動きに、注意が必要
になっている。

だいたい、この民自連は、保守・現実主義者集団であり、リアリス
トたちである。両党に割れているが、同じような考え方になってい
る。日本の現状を見た現実主義では、同じような政策になる。

このままの日本にしたら、日本は衰退することは、政治家なら誰で
も分かる。その改革案は、いろいろな人たちがアイデアを持ってい
る。このアイデアを経済産業政策では経済評論家・津田栄Gと外交
安全エネルギー政策では園遊会Gで作成している。この政策につい
ては、このコラムでも紹介していくことにする。

この2つの政治連合に期待している。とうより、大連合後の政界再
編に期待しているのだ。

さあ、どうなりますか??
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原子力は六つの重要戦略の一つ 国家戦略室が原案
 東京電力福島第1原発事故を受け、政府が新たに設けた国家戦略
室がまとめた「革新的エネルギー・環境戦略」素案が4日、判明し
た。

 六つの「重要戦略」の一つとして原子力を挙げ、「世界最高水準
の原子力安全を目指す」など、原発推進路線を堅持する姿勢を鮮明
にしたのが特徴。国家戦略相が議長となる「エネルギー・環境会議
」を新たに設置し、7月中に戦略の「中間整理」をまとめ、来年中
の決定を目指す。

 原子力政策の大幅修整には踏み込まないため、抜本的なエネルギ
ー、環境政策の見直しにつながらないことを危惧する声が政府内か
らも出ている。。
2011/06/04 16:45 【共同通信
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仙谷・大島氏が会談

 仙谷由人官房副長官は4日、自民党の大島理森副総裁と都内で会
談した。菅直人首相の早期退陣を念頭に、2011年度第2次補正
予算案や特例公債法案などの扱いや、首相退陣後の政権の枠組みに
ついて意見交換したとみられる。(2011/06/04-22:39)
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自民幹事長 退陣後は大連立検討も
6月4日 20時45分NHK

自民党の石原幹事長は富山市で講演し、菅総理大臣は今月中に辞任
すべきだという考えを示したうえで、退陣後は、期限を切る形で、
民主党と自民党のいわゆる大連立も検討できるという考えを示しま
した。

この中で、石原幹事長は「うそをついて辞任しない人とは話はでき
ないし、辞めると言って辞めない人と一緒に政策を作ることはでき
ない。菅総理大臣の下では、今年度の第2次補正予算案にめどを立
てるのは不可能だ」述べました。そのうえで、石原氏は「菅総理大
臣には今月中に退場してもらい、信頼関係のある者どうしで、年内
や来春までといった期限を区切って国難に対処していかねばならな
い。その形は、大連立でもいいし、閣外協力でもいい」と述べ、菅
総理大臣は今月中に退陣すべきで、退陣後は、期限を切る形で、民
主党と自民党のいわゆる大連立も検討できるという考えを示しまし
た。このあと、石原氏は、記者団に対して、菅総理大臣が辞任しな
い場合には、菅総理大臣に対する問責決議案の提出も検討する考え
を示しました。
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そう遠くない時期に退陣”の意向
6月4日 19時36分NHK

菅総理大臣はみずからに近い閣僚に電話し、早期退陣を求める鳩山
前総理大臣と交わした確認文書について、「文書の思いは分かって
いる」と述べ、そう遠くない時期に退陣する意向を伝えました。

菅総理大臣は、2日、震災対応に一定のめどが立った段階で退陣す
る意向を表明しましたが、具体的な時期は明言しておらず、早期の
退陣を求める鳩山前総理大臣らとの間で対立が激しくなっています。
こうしたなかで、菅総理大臣はみずからに近い閣僚と電話で会談し
ました。この中で菅総理大臣は「先の記者会見で、東京電力福島第
一原子力発電所の冷温停止について発言したが、そういうつもりで
言ったのではない」と述べ、与野党の間で広がっている、来年1月
の退陣を念頭に置いているのではないかという見方を否定しました。
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「首相は長く居座らぬ」=9月までの退陣示唆−枝野官房長官

 枝野幸男官房長官は4日午前、テレビ東京の番組に出演し、菅直
人首相の退陣時期について「そんなに長く居座る気持ちはない」と
述べ、早期に辞任するとの見方を明らかにした。その上で、9月前
半に米国で予定されている日米首脳会談に関し「首相は(2日の)
記者会見でも自分が出るようなことは言っていない」と述べ、新首
相が対応するとの認識を示唆した。
(2011/06/04-12:49)
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中山政務官「署名集まった」 両院議員総会求める
2011/6/ 4 14:42jcast 

中山義活・経済産業政務官は2011年6月4日、テレビ朝日の番組で、
民主党の両院議員総会開催に必要な署名数について「もう集まった
」と発言した。中山氏は、鳩山由紀夫・前首相グループ幹部で、菅
直人首相の早期退陣を総会で迫る考えだ。週明けにも執行部に提出
するとしている。
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民主執行部からも早期退陣論=週明けにも両院総会要求−鳩山グル
ープ

 菅直人首相の進退をめぐり、4日午前、与野党幹部から発言が相
次いだ。民主党の渡辺周国民運動委員長は同日朝のTBSの番組で
、「(2日の)代議士会での首相発言は辞任表明に近いと理解した。
あの場で発言した以上はそんなに長い時間がこの後あるわけではな
い」と述べ、早期退陣はやむを得ないとの認識を示した。渡辺氏は
党執行部の意思決定機関である役員会メンバー。
(2011/06/04-13:15)
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復興基本法案成立へ、自公の主張ほぼ「丸のみ」

 東日本大震災からの復興に向けた基本理念などを盛り込んだ復興
基本法案は3日、今国会で成立する見通しとなった。

 民主党が自民、公明両党の主張をほぼ「丸のみ」する形で、政府
案を修正する方向となったためだ。3党は6日にも修正内容につい
て正式合意する見通しで、法案は来週中に衆院通過し、今月中旬に
も成立する運びだ。

 3党の修正協議では、政府案を修正し、〈1〉復興を担う新官庁
「復興庁」創設の本則明記〈2〉「復興債」発行〈3〉被災地域の
「復興特区」指定――を盛り込むことで既に合意している。

 3日の実務者協議では、復興庁の設置時期や復興財源を特別会計
とするかどうかなど、残った課題を週明けに整理することとした。

(2011年6月4日08時57分 読売新聞)
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菅首相発言は「退陣表明」=松本防災相
 松本龍防災担当相は3日午後の参院予算委員会で、東日本大震災
からの復興などに一定のめどが付いた段階で若い人に責任を引き継
ぐとした菅直人首相の民主党代議士会での発言について、「退陣表
明と受け止めた」と述べた。(2011/06/03-16:28)
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鳩山さん、不信任案「賛成しておくべきだった」

 菅首相が退陣を示唆しながら早期退陣を否定したことで、3日、
野党だけでなく、民主党内からも批判が噴出した。

 首相は3日午前の閣議で、「通年国会になる可能性があるので、
法案をどんどん出してほしい」と指示し、少なくとも年末までは政
権運営にあたる意向を示した。首相が鳩山前首相に早期退陣を約束
したとされることについては、「覚書に書いてある通りで、それ以
外は一切話していない」と否定した。

 これに対し、鳩山氏は都内の自宅前で記者団に「不信任案が出る
直前には『辞める』と言い、否決されたら『辞めない』と言う。こ
んなペテン師まがいのことを、時の首相がしてはいけない。不信任
案に賛成しておくべきだった」と首相に対する怒りをぶちまけた。

 鳩山グループは3日午前、会合を開き、党の両院議員総会で首相
の早期退陣を求める方針を確認した。両院議員総会は党所属議員の
3分の1の署名があれば開催できる。

(2011年6月3日13時56分 読売新聞)
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首相、辞任は来年1月示唆 「原子炉冷温停止めど」示す
2011年6月3日1時26分

 菅直人首相は2日夜、首相官邸で記者会見を開き、自らの辞任時
期について来年1月ごろを念頭に置いていることを示唆した。東京
電力福島第一原子力発電所の事故収束を、首相として確実に見届け
る考えだ。民主党の小沢一郎元代表は本会議を欠席して造反したが
、党執行部は党内の反発に配慮。当初検討した除籍(除名)処分を
見送った。

 首相が自らの辞任時期を来年1月ごろと示したのに対し、民主党
内でも首相の早期辞任を求める声が多いうえ、野党が早くも反発し
ている。このため、党内の混乱や国会運営の行き詰まりが予想され
る。 

 首相は会見で、具体的な辞任時期を再三問われたのに対し、東京
電力が事故収束に向けて示した工程表を取り上げて「ステップ2が
完了して放射性物質の放出がほぼなくなり、冷温停止という状態に
なる。そのことが原子力事故の一定のめどだ」と語った。 
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世論は菅首相支持?内閣支持率が急上昇 
 共同通信社が2、3両日に実施した全国緊急電話世論調査による
と、菅首相が「辞めるのは当然」とする回答は48・1%、「辞め
る必要はない」は45・1%で拮抗(きっこう)した。一方で菅内
閣支持率は33・4%で、5月中旬の前回調査の28・1%より上
昇。驚きの結果となった。

 対照的に、民主党執行部と対立してきた小沢元代表支持派議員の
行動は「評価しない」の回答が89・4%と圧倒的多数を占めた。
「菅降ろし」への世論の厳しい見方が浮き彫りになった。

 また、次の首相にふさわしい人は自民党の石破茂政調会長が
13・3%でトップ、民主党の前原誠司前外相が11・3%、枝野
幸男官房長官が10・7%で続いた。ただ「分からない・無回答」
が24・6%に上り「ポスト菅」の本命不在も裏付けた。 
. [ 2011年6月4日 06:00 スポニチ]
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経団連会長「大連立しかない」 財界から政権へ苦言続々
2011年6月2日22時34分

 日本経団連の米倉弘昌会長は2日、訪問先の北京で記者団に対し
、「挙党一致、与野党一致の協力をやりながら復興に取り組んでい
ただきたい。大連立しかない」と述べた。 

 不信任案の否決については「大山鳴動ネズミ一匹という感じ。首
相は不信任案が出てきたことを重く受け止め、今まで以上に必死に
取り組んでいただきたい」と注文した。 

 日本商工会議所の岡村正会頭も「与野党が一致協力して復興対策
を早急に決定し、国の意思を明確に被災地に向けて発信することが
大事だ」と語った。 
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大差否決、あて外れた自公 他の野党からは提出に批判も
2011年6月2日19時49分

 自民、公明、たちあがれ日本の3党が提出した菅内閣への不信任
案は採決では反対293票、賛成152票と大差で否決された。民
主党から大量の造反を期待していた自民、公明両党などからは失望
の声が上がる一方、東日本大震災の復旧がなかなか進まない中での
提出に、ほかの野党からは両党への批判も出てきた。 

 石破茂政調会長は、不信任案への賛成を公言していた民主党議員
が直前になって欠席や反対にまわったことについて「要は議員でい
ることが大事だったということでしょう。そして不信任に賛成する
ことは怖かった。やっぱりそういう度胸のある人がいなかった。そ
れに尽きる」と皮肉った。 
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首相、2次補正編成にめどつけば辞任
2011.6.2 12:35 
 菅直人首相は2日昼の民主党代議士会で、「東日本大震災と東京
電力福島第1原発事故のめどがつくまで、首相としての責任を果た
させていただきたい」と述べた。

 首相は「野党から提出されている内閣不信任決議案に対し、民主
党衆院議員の皆さんに否決の対応をお願いしたい」と協力を要請。
その上で「私がやるべき一定の役割を果たした段階で若い世代の皆
さんにいろいろな責任を引き継いでいただきたい」と語った。

 これに関連し、鳩山由紀夫前首相は党代議士会で発言し、同日午
前の首相との会談で、東日本大震災の復興基本法の成立と平成23
年度第2次補正予算案の成立にめどがついた段階で辞任することで
合意したことを明らかにした。
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枝野長官、首相の自発的辞任を否定
2011年6月2日11時29分
     
 枝野幸男官房長官は2日午前の記者会見で、菅直人首相が内閣不
信任案の採決前に退陣する可能性を問われ、「震災への対応を含め
、今課せられている責任を自ら放棄する考えはない」と述べ、首相
が自発的に辞任することはないと強調した。不信任案が可決した場
合、内閣総辞職と解散のどちらを選ぶかについては「国民の目を真
摯(しんし)に受け止めれば不信任は否決されると確信している。
解散はひとえに総理の専権事項だ」と述べるにとどめた。 
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小沢・鳩山氏、不信任案賛成へ=造反拡大、会合に71人出席−野
党提出、2日に採決
 自民、公明、たちあがれ日本の野党3党は1日夕、菅内閣に対す
る不信任決議案を衆院に共同提出した。2日午後1時からの本会議
で採決する。民主党の小沢一郎元代表、鳩山由紀夫前首相は賛成を
明言。不信任案可決に向け、小沢氏が呼び掛けた1日夜の会合には
党所属衆院議員71人が出席した。同党から大量の賛成票が出るの
は確実で、否決されても菅政権の一層の弱体化は避けられない。党
執行部は「反菅勢力」の切り崩しを進めており、菅直人首相の進退
をめぐる民主党内の抗争は、分裂含みで緊迫の度を増した。

 不信任案の提出を受け、衆院議院運営委員会は理事会で、2日午
後1時からの本会議での採決を決めた。採決には横路孝弘議長は加
わらず、欠員1で、共産、社民両党を除いた過半数は232票。可
決には、与党系無所属4人に加え、民主党から少なくとも78人の
賛成が必要だ。欠席者数によって可決ラインは変動する。
(2011/06/02-01:40
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鳩山グループ、内閣不信任決議案は自主投票に

 民主党の鳩山前首相グループ(約40人)は1日夜、都内で開い
た会合で、自民、公明両党などが提出した内閣不信任決議案への対
応は「自主投票」とすることを決めた。

 菅首相の震災対応などに強い不満を持つ鳩山氏は1日、賛成を明
言したが、大畠国土交通相、海江田経済産業相ら現職閣僚をはじめ
、多くの議員は反対に回る見通しだ。民主党創設の立役者である鳩
山氏だが、グループ内で孤立感を深めている。
(2011年6月2日00時47分  読売新聞)
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「国民不在」の民主内紛=政局

 菅内閣に対する不信任決議案をめぐり、民主党は分裂含みの危機
的局面を迎えた。執行部と「反菅」勢力は多数派工作を激化させて
いるが、国民不在の印象は拭えない。東日本大震災からの復興の道
筋が描けず、福島第1原発事故の収束も見通せない中での政争が続
けば、政治不信の拡大は必至だ。

 震災と原発事故対応の不手際を理由に退陣を迫る小沢一郎元代表
と、「震災の中で責任を放棄するわけにはいかない」とする菅直人
首相の主張は平行線のまま。未曽有の危機に臨んで、党内対立を解
消する知恵も働かず、政権の置かれた現状は深刻だ。
(2011/06/01-18:41)
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復興再生議連が発足 民・自・公の中堅・若手ら参加
2011年5月27日3時14分
     
 民主・自民・公明3党の中堅・若手議員を中心とする「日本の復
興と再生を実現する議員連盟(復興再生議連)」が26日、発足し
た。民主党の古川元久元官房副長官、自民党の鴨下一郎政調会長代
理、公明党の高木陽介氏ら15人が呼びかけ人となり、3党から約
150人が参加する。 

 東日本大震災からの復興・再生に向け、エネルギーと経済、政治
制度の3分野を中心に政策をまとめ、菅政権などに提言する。当初
、民・自両党のみで準備を進めていたが、2党間で議論が進むこと
を警戒した公明党から所属議員の約半数の19人が名を連ねた。 

 鴨下氏は「あくまでもここは政策中心の議員連盟だ」と政局的な
意味合いを否定するが、議員同士が結びつきを強めることで、内閣
不信任案採決の行方や政界再編に影響を与える可能性もある。 
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民・自の中堅若手、大連立も視野に勉強会設立へ
2011年5月10日18時43分
     
 将来の大連立も視野に入れながら、政界の世代交代を進める――。
民主党の樽床伸二元国会対策委員長や自民党の菅義偉元総務相ら両
党の当選5回以下の中堅・若手衆院議員が、そんな目的の議員グル
ープを17日に立ち上げる。 

 グループは「国難対処のために行動する『民主・自民』中堅若手
議員連合」(民自連)。設立趣意書では東日本大震災を踏まえ、「
この国難に際し、党派を乗り越えて一致協力する」「国民は今こそ
政治力の結集を求めている」とした。呼びかけ人の一人は「勉強会
を通じて、大連立を目指したい」と話している。 

 参加資格を当選5回以下に限定したのは、菅政権や小沢一郎元代
表に距離を置く民主党内の中間派議員に若手・中堅が多いことがあ
る。首相経験者ら自民党のベテラン議員の動きとも一線を画するこ
とで、政界の世代交代を進めたい考え。 
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「菅降ろし」の前に「小沢外し」? 民主&自民中堅・若手が新議連
2011.5.11 01:16サンケイ

 民主、自民両党の中堅・若手議員が近く、小沢一郎民主党元代表
と距離を置く形で新議連を発足させることが10日、分かった。「
菅降ろし」の前に「小沢外し」を模索しようという動きだ。一方、
菅直人首相は内閣改造を断行することで政権の求心力を取り戻そう
と目論む。自民党執行部も再び、内閣不信任決議案の提出のタイミ
ングを探り始めた。菅降ろしの機運は下火となったが、水面下では
主導権争いが激しさを増している。(村上智博、山本雄史)

 新議連の名称は「国難対処のために行動する『民主・自民』中堅
若手議員連合」(民自連)。17日に国会内で初会合を開く。

 呼びかけ人は10人。民主党から樽床伸二元国対委員長、松野頼
久元官房副長官、自民党からは菅義偉元総務相、河野太郎衆院議員
らが名を連ね、復興増税への反対を唱える予定だ。

 しかし、この新議連には別の狙いが秘められている。呼びかけ人
の一人はこう漏らす。

 「小沢グループの連中が入ってくるので、すぐに『菅降ろし』は
やらない。民主党議員の多くは親小沢、反小沢に分けられることに
うんざりしている」。つまりは、「反菅」勢力から小沢色を払拭し
ようという狙いだ。

 「小沢外し」を前提とした倒閣運動の可能性に、自民党執行部が
敏感に反応した。これまで、不信任案を可決させるには、民主党内
の親小沢派との連携が不可欠とみられていたが、党内には政治とカ
ネの問題を抱えたままの小沢氏へのアレルギーは根強い。しかし、
小沢氏抜きで菅降ろしが進むとなれば話は別だ。

 大島理森副総裁は10日の自公両党幹部との会合で「国会での審
議を通じ、いろいろな変化に応じて、不信任案の提出を検討してい
くべきだ」と訴えかけた。


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