原発の発電コストについて j-wave いつもメルマガ楽しみにしています。 原発の発電コストや稼働率について私の意見を述べたいと思います。 又、参考になればと思います。 原子力発電は発電コストは安い、CO2を排出しないから環境に優しいと言うのは 全くの嘘です。 経済産業省や電気事業連合会や東京電力が出すデータはそのままうのみには出 来ません。 1.発電コスト試算は「初年度発電原価試算」と「耐用年発電原価試算」が 有り、原子力の場合原油価格が急騰すると「初年度発電原価試算」で計算し、 原油価格が急落すると「耐用年発電原価試算」に切り替えました。 要するに原油価格次第で都合の良い方法でコストが安くなる様に計算しています。 しかも「耐用年数発電原価試算」は発電所のコストではなく「モデルプラント」 における試算なので実稼働している発電所の数値とは全く違う物です。 従来原発の耐用年数(運転年数)は減価償却の終わる「法定耐用年数」16年 でした。 経済産業省や電力会社は耐用年数16年だと原発が他の発電コストに対抗出来 ないので無理矢理40年に変更しました。 メルマガで発電コスト原発5円/KWHはおそらく耐用年数40年での計算です。 原発はどう考えても、どう安全に運転しても40年は持ちません。 2.原発の発電コストには原子炉の解体と廃棄物処理の費用は含まれません。 実際に解体が始まっている、東海原発出力16.6万kwの場合、解体に約350億円、 廃棄物の処分に約580億円、合わせて約930億円もの見積もりがなされています。 現在稼働している100万kw級の原子炉(54基)を廃炉にする時必要な費用を計算 すると気が遠くなります。 (これはメルマガで言及されていたのでその通りです) 3.原発を作ると、それに伴い電気の捨て場として揚水式発電所を作らなけれ ばなりません。原発と揚水式発電所はセットで建設されます。 不思議ですがそうしないと原発は作れないのです。 要するに平常時の電力は大幅に作りすぎているのです。 稼働率の話ですが、水力発電、特に揚水式は仕組上、電力需要のピーク時に しか稼働しません。 原発の稼働率が高いのは出力調整が出来ない為、常にフル稼働状態になるから です。 原発以外の発電方法が稼働率が低いのは出力調整と停止している時間も含め て計算しているからです。 4.原発の立地場所は都会からは、かなりの距離が有ります。 従い他の発電方法(主に石炭火力、LNG火力、石油火力)に比べ莫大な送電 ロスが発生します。 その数値は100万kW級の原子力発電所約6基分相当(1年間約458.07億kWh)に もなります。 それに伴い、送電ロスを出来る限り少なくする為、大規模な変電所が設置され、 その建設・保守・管理費用は巨額なものとなります。 引用 http://www.nuketext.org/index.html 1は単純なコストですが、実際に2.3.4をコストに入れた場合、明らかに 原発が他の発電方法に比べ大幅にコストが高くなるか判ると思います。 化石燃料はほとんど日本で採れない事についてはウランも同じだと思います。 30トン(原発1基の1年分)の燃料用ウランを作るために採掘されるウラン 残土は約240万トンになります。 採掘?発電?廃棄物処理?原子核の崩壊停止(放射線停止)まで常に放射能 汚染の危険が伴います。 ついでに原発は冷却後の廃熱を海に捨てるので直接地球温暖化が促進されて しまいます。 これほど危険で発電コストが高く環境に悪い原発が推進されるのは、それを 食い物にして利益を上げようとする企業や団体が政府に圧力を掛け、教育現場 やマスコミでは熱心に安全性とコストが安いのをアピール(プロパガンダ) してきたからなんですよね。 危険で環境にも悪影響を及ぼす原発は徐々に廃止される事を願っています。