饗宴をやめて、花を見よ。 皆様 花見の自粛といいますが、花だけ見て、宴会を自粛すればよいので はないでしょうか。震災復興といいますが、もはや消費社会を卒業 すべきではないでしょうか。そんなことを考えました。 得丸久文 饗宴をやめて、花を見よ。消費生活ではなく共同社会を復興せよ。 花見を自粛すべきかどうかの意見があるが、そこに花が咲いてい る以上、じっくりと花を眺めればよい。酒盛りして大騒ぎする饗宴 をやめればよいのだと思う。 世界が日本に義捐金を送ってきているときに、日本人が浮かれた 宴会している場合ではないが、花に心を寄せることは思う存分やれ ばよい。 今回の地震と津波が、大祓の祝詞に登場する祓戸の大神の御業で あるならば、それは過剰な消費生活、過度の自然破壊を行なってき た人類文明の驕慢を正すのが目的だったと考えられる。 文明を反省せよ。エネルギー危機、食糧危機に苦しむこれからの 時代に、つましく、勤勉に、お互いに助け合って生きていけるよう 、新しい文明をつくりだせ。これが祓戸の大神の思し召しではない だろうか。 だとすれば、復興すべきは、今までのような街ではない。物をあ まり所有しない、近所との間に垣根のない、江戸時代の長屋のよう な生活ではないだろうか。今の避難所の生活は、とても大変だと思 うが、もしかしたらその大変さの中に、思いやりや喜びや生きがい といった新しい価値が発見されているのではないだろうか。 それらの価値を中核にして、復興を行えばよいと思う。それが世 界の人々に対する恩返しになるのではないだろうか。 ============================== 哀しい桜 今年の桜は遅いようです。 久しぶりに所用で出かけ、東横線の中目黒あたりで 車窓から見下ろす目黒川の五分咲きは、風に震えておりました。 深更に帰るさ 並木のご近所桜のようよう花をつけた見上げる枝も 哀切でした。眺めるがわの反映でしょうか。 地震(なゐ)ふるも 桜はただに花ひらく 見上ぐる情(こころ)哀しくあるらむ 暗闇にさくらの花は ほのじろく しづかに咲けり 時過ぎゆくも この花も 筏となれり 水の面(も)に いかに眺めむ この桜花(さくらばな) 日比谷 ============================== 日比谷さん、 花に哀切を感じるのは我々の心が哀切なだけで、 今年の花が遅いことに、 国中で暖房を控えていることが影響しているだけなら、 花は遅咲きを喜んでいるかと思っていました。 でも実は花も地震や津波や放射能の異変を 感じているのかもしれませんね。 平年は花見客でにぎわうのに、 今年はいったいどうしてこんなに静かなのと 花は心を痛めているのかもしれませんね。 花愛でる人の声なき宵闇は街ごと冷えておづおづと咲く 酔客の声も愚行もなつかしき夜風冷たく幹を震わす 文明はいまや滅びの真っ盛り散るを愛でよと花は咲くらむ 得丸久文 ============================== 深山に咲く山桜を愛でずして、桜を語るのは大和民族としては片手 落ち、倣岸に言い捨ておく、〇〇でした。 地下のマグマの動きによるのか、はたまた太陽の黒点の減少期との 関連か、赤壁の戦いに勝利の予言した男、森羅万象、孤において修 練成果の賜物、知恵現代の劉備玄徳は未だ現れず。 浅山 ============================== 日比谷さん 自粛の時こそ静かな花見が楽しめますね。 提灯ものぼりもなくてなまめかし 桜の幹に女神宿れり 酔客の声も愚行も懐かしき 人の楽しみ花は許せり 文明の盛りはすでに過ぎさりて 散るを愛でよと花は咲くらむ 見るひとのなきこと寂し花の道 鳥声ひびく後は任せよ 東京の花は祈るやみちのくの 潮をかぶりし桜の無事を 得丸