3938.物語の時間から詩の時間へ



物語の時間から詩の時間へ
From: tokumaru

皆様、

昨晩の会、東日本大地震とそれに伴う津波・原発事故という受難の
時代に、西新宿のバーでの源氏物語をめぐる話はなかなかよかった
ですね。

物語の時間が、詩の時間に変わっていくという話。つまり、起承転
結があって、一次元的に話が進んでいく、物語が展開していくとい
う時間が、物語の時間であるとするならば、それが崩壊して、思い
出の一場面が時間も場所もランダムにスナップショットのように脳
裏に浮かんでくるのが詩の時間というものでしょうか。

そのような物語は、源氏物語に限らないのではないかと、思い至り
ました。三島由紀夫の「豊穣の海」も第四部あたり、詩的な時間で
流れているのでは。

ストーリー性が失われ、物語そのものの構造が崩壊していく。そこ
に残るのは、ひと時の夢、いつ・どこのものかもわからない美しい
思い出。

人類文明もそういう時期を迎えているのでしょうか。

得丸久文
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現代という芸術アラカワ:海神たちの置き土産
From: tokumaru

皆様、

現代という芸術アラカワ、の連載アップしましたので、
お時間許せばご覧ください

とくまる

http://www.milestone-art.com/MILESTONES/issue121/htm/p17tokumaru.html



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