3932.放射能の考え方



放射線の障害について   F

放射線は、累積で効くことを報道していない。年間の許容限度があ
り、累積で障害が起きるので、1つづつの放射線は少なくても、累
積効果が出てくる。このため、ここの食品を1つづつカウントして
いくことではなく、全体的な量を把握していくことが必要である。

しかし、老人は甲状腺ガンになりにくいが、子供たちはなりやすい
ので子供を守り、老人はあまり気にする必要がないようだ。老人は
千葉や埼玉、茨城の葉物を食べても大丈夫である。しかし、子供に
は注意が必要である。これもチェルノブイリ原発事故で分かったこ
とである。

今回の福島第一原発事故は、このチェルノブイリ原発事故と同様の
放射線量を出し続けると見えるので、80KM以内でも長時間の滞
在をしないほうが良いと思うが、政府は30KM以内でも禁止にし
ていない。年数が長くなるという累積効果を無視している。これか
ら20年以上は30KMには入れないように思うが??
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得丸
原発がまだまだ予断を許さない状況です。津波や地震の被害はさほどありませ
んでしたが、放射能汚染という点では東京もまた被災地です。

すでに、チェルノブイリ原発事故のときに、欧州が放射能汚染されたのと同程度
の被曝量が福島の一部の地域で確認されています。これからますます被曝量が
増えていくでしょう。

放射能は、被曝すると、被曝した量に比例して、発がん率が増えていくという
おそろしいものです。

「ただちに健康に影響が出ない」ところが恐ろしく、確実に後になってから、
体をむしばむようです。

外出時には、マスクを必ずして、大気中の放射性物質を体内に取り込むことは
さけたいものです。

日本の科学者、ジャーナリスト、そしてもちろん官僚や政治家も、みんなどう
しようもなく無責任で、不誠実で、無知だと思います。

彼らは、おそらく「放射能」「放射線」という概念を獲得していないのです。


得丸久文
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放射線を出す能力のことを放射能、
放射能を持っている物質を放射性物質

という定義かと思います。

つまり、放射性物質から放射線(α、β、γとあります)が出されます。
放射性物質は物質ですから、皮膚や衣服に付着します(これが「汚染」)。
それを水で洗うなどして除去するのが、「除染」です。

ヨウ素131が崩壊(β崩壊)するとキセノン131になります。
原子番号でヨウ素が53、キセノンが54ですから、
中性子が1個減って陽子が1個増えることになります。
キセノン131は安定しています。
「体から出る」というのはちょっと違うかも。

半減期、ですから数が半分になるだけですね。
量が多いと、十分に希薄化されるのに時間がかかると思います。
でも半減期と放射線の量に関係はありません。
半減期はその物質の性質のひとつだとお考え下さい。

南
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得丸
以下友人からのメール転載です:
   :::::::::::::::::::::::::::::::::

[京都新聞(総合)2011(H23)年3月21日(月)朝刊第3面]掲載の
ジャーナリスト:豊田直巳氏の原発事故避難地域での取材記事を以下に転載しま
す。

----------以下 転載------------
「静まる町 迫る放射線」
「原発から数キロ 避難地域ルポ」
「無人の病院で1000マイクロシーベルト、計器の針が振り切れた」

ジャーナリスト 豊田直巳(とよだ・なおみ)さん:1956年生まれ。イラク戦争、
劣化ウラン弾問題などを取材。著書に「戦争を止めるために---フォトジャーナリ
ストの見た世界」など。


 東日本大震災が福島第一原発を襲ったのは、私が事故発生から25年目のチェ
ルノブイリ原発取材を終えて帰国した直後だった。チェルノブイリでの取材体験
から日本がのっぴきならない事態に陥る可能性を直感、「まさか日本で原発事故
取材に出掛けるとは」と思いつつ、3月12日に福島県郡山市に入った。

 翌13日、日本ビジュアル・ジャーナリスト協会(VVJA)の仲間や写真誌「DAYS 
JAPAN」編集長の広河隆一さんと合流した。

 福島第一原発のある双葉町は、13日時点で既に避難指示が出ていたが、入域
制限しているチェックポイントまでは行ってみようと国道288号線を東に向か
った。すると、予想に反して双葉町まで行き着いてしまった。検問も避難指示の
案内板もなかったのだ。
 国道をまたぐJRの鉄橋が崩れ落ち、地震のすさまじさを見せつけていたが、
人影はない。

 毎時(以下同じ)20マイクロシーベルトまで測定可能な放射線測定器を取り
出すと、アラーム音を発しながらみるみる数字は上がり限界値の19・99を表
示した。放射能測定が初めての仲間が「この数字はどのくらいのレベルなんです
か」と防護マスクでくぐもった声で聞いた。「おおよそだけど、普段の東京の数
百倍かな」と答える。既にかなりの高濃度汚染地に入り込んでいた。

 車を町の中心部に向けて進めた。人けのない家が並ぶが、地震の被害はそれほ
ど見られなかった。そこで、もう一台の100マイクロシーベルトまで表示する
測定器を取り出すと、これも針が振り切れた。

 この事実を行政当局に知らせようと、双葉町役場に直行したが、役場玄関の扉
は閉ざされたまま。緊急連絡先などの張り紙もなかった。静まりかえった町に、
ときどき小鳥のさえずりが聞こえる。

 入院患者に被ばく者が出たと報じられた双葉厚生病院に向かったが、ここも無
人。玄関には患者を運び出したとみられるストレッチャーが何台も放置され、脱
出時の慌ただしさがうかがえた。地震で倒れた器量機器や診療機具が散乱。消毒
薬の臭いが漂う。

 原発から約3キロの同病院前でも測定器の針は100マイクロシーベルトで振
り切り、上限に張り付いたまま。そこで1000マイクロシーベルト(1ミリシ
ーベルト)まで測定できるガイガーカウンターを取り出したが、これもガリガリ
ガリと検知音を発し、瞬時に針が振り切れた。「信じられない。恐い。」私は思
わず声に出していた。

 放射性物質の違いなどにより同列に論じられないにしても、これまで取材した
劣化ウラン弾で破壊されたイラクの戦車からも、今も人が住めないチェルノブイ
リ原発周辺でも計測したことのない数値だった。

 放射能は風向きや地形によっても異なる。もう少し調べようと海岸に向かった
が、病院から数百メートル行った所で津波に運ばれたがれきと地震で陥没した道
路に行く手を阻まれた。放射能汚染に気を取られ、しばし忘れていたが、紛れも
なくここは巨大地震と大津波の被災地でもあった。その被災地を五感では感知で
きない放射能が襲っている。

 慌ただしく町中の取材を終え、汚染地帯を脱出しようと急いで帰る途中、町方
向に向かう軽トラックに出合う。車を止めて汚染状況を説明すると、「避難所に
いるんですが、牛を飼っているので餌やりに行かないと。だめですか」私に許可
を求めるような困った表情で年輩の女性が聞いてきた。「長い時間はこの辺にい
ない方がいいですよ。気を付けてください」そうお願いするしかなかった。

 町内の道路をまたぐアーチには「原子力 郷土の発展 豊かな未来」との標語
が掲げられていた。しかし、現実には未来を奪いかねない放射能の脅威に町はさ
らされていた。

--------以上転載 オワリ----------

以下はゼミの後輩の意見です

 現場の放射線量は、政府や東京電力やマスコミ各社によって報道されている以
上の非常に高濃度の放射線量に達しているだろう・・と、私は推測してます。

東京電力から一方的に発表される、原発正門前やその他原子炉周辺に設置される
モニタリング・ポストの定位置(おそらく地上1〜2メートル程度の高さか)で
の計測器値などは、ぼくは端から信用してません・・・

 なぜなら、炉心から発生し炉外へと漏れだしている高温水蒸気は、当然上空へ
向かって上昇しますよね。地表よりももっと高い上空に向かって上昇していって
る筈!現に、昨日の消防隊の消火作業時での放射線量の値や、原子炉上空90メ
ートル以上を飛行した自衛隊ヘリコプター内での数値も、政府や東電が発表して
きている濃度より、はるかに高濃度数値でしたよね。

 今朝の京都新聞紙でも、消火作業に当たった東京消防隊職員の話しとして「現
場は思ったより風がかなり強かった・・・」の証言からも解るように、現場では
、かなりの強風が吹いてる以上、地表面すれすれに設置してあるモニタリングポ
ストの計測値より、遙かに高濃度の放射性物質が、政府発表の待避域や避難域よ
り更に遠方にまで拡散してることは、ほぼ間違いないものと思われます。
 このことからも、政府・東電職員の発表している放射線量値は、信用できない
事は明らかです。           

以上
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