英国特殊部隊の兵士が反体制派に捕われたが、これは反体制派の人 たちのは、反欧米的な考えを持つ人たちが多いことで、欧米地上軍 の支援を心良しとはしていない。外国軍隊の介入に反対している。 反体制軍は、しかし、カダフィ軍の圧倒的な空爆に奪ったラスラヌ フで直面して、撤退するしかない状態になっている。西部ミスラタ では、カダフィ戦車隊に攻撃されて、成すすべが無い状態である。 このため、飛行禁止地域の設定にとうとう、反体制派も欧米諸国に 依頼した。この依頼を受けて、英仏を中心としたNATOがリビア 上空の監視飛行をし始めている。 また、ミグ33が空爆の中心であり、ミラージュが出てこないこと を見ると、ミグを操縦しているのはシリア兵ではないかと欧米軍事 評論家は言い始めている。 また、リビアの最高指導者カダフィ大佐は、政権放棄およびリビア 出国について交渉するため、ベンガジを拠点にする反体制派の国民 評議会に代理人を派遣したようである。 西部ミスラタでも、戦車隊が撤退すると、また反体制派地域になる というように、住民は完全にカダフィから離れている。このため、 政権維持が出来ないし、傭兵中心の軍隊はカネが無くなれが、いな くなるので、油田地帯と油田積出港を押さえる必要があるが、それ ができないでいる。このため、カネが無くなることが見えてきて、 海外に出る条件で、資産保全を勝ち取るようである。 さあ、どうなりますか? ============================== NATO、リビア上空の監視飛行を開始 2011.03.08 Tue posted at: 09:23 JST (CNN) 反体制派とカダフィ政権側の攻防が続くリビア情勢を 巡り、北大西洋条約機構(NATO)は24時間体制で同国上空の 監視飛行を開始した。米国のNATO大使、ダールダー氏が7日、 記者団に伝えた。 NATOのラスムセン事務総長はベルギーでの会見で、リビアの内 戦に即時介入する意向はないとしながらも、「防衛同盟、安全保障 の組織として、いかなる結末に対しても周到な計画を立てておくこ とが我々の仕事だ」と語った。ラスムセン氏によると、北アフリカ ・中東問題を話し合うためのNATO加盟国防衛相会合が11、 12日に行われる。 西側諸国はカダフィ政権の弱体化を狙い、リビア上空での飛行禁止 空域の設定も視野に入れている。国連の外交筋がCNNに語ったと ころによると、英、米、仏の当局者が「飛行禁止空域」という文言 の入った草案文面を検討中だという。ただ、軍事介入の決議には安 保理(15カ国)の採決が必要だが、ロシアと中国の反対も予想さ れる。 ============================== 米が対リビア軍事措置検討=有力議員、反政府勢力支援訴え −NYタイムズ 時事通信 3月7日(月)16時18分配信 【ワシントン時事】米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は6日 、国防総省がリビアに対する広範な軍事的措置を検討していると報 じた。ケリー上院外交委員長(民主)やマケイン上院議員(共和) ら有力議員も同日、米テレビのインタビューで、飛行禁止区域の設 定や武器供与など反政府勢力への支援を訴えた。 米政府当局者は同紙に対し、電波妨害を行う電子戦機の使用によ り、リビア政府と軍部隊との通信を混乱させることが可能であり、 このような作戦の準備が既に行われていることを明らかにした。 ============================== 反体制派、大佐側の空爆でラスラヌフ撤退開始 2011.3.8 08:44サンケイ 【カイロ=大内清】内戦状態にあるリビアで、石油施設のある中 部ラスラヌフを制圧していた反体制派の部隊は7日、最高指導者カ ダフィ大佐側の軍部隊による空爆を受け、同市から撤退を始めた。 フランス通信(AFP)などが伝えた。この空爆では避難中の市民 の車も攻撃を受け、子供を含む少なくとも3人が死亡。火力と航空 戦力で勝り、市民に対する無差別攻撃もいとわないカダフィ氏側が 徐々に反体制派を押し返しつつある。 ============================== 米国の中東戦略、「政権変更」に舵切り 2011年 3月 7日 13:42 JST WSJ 【ワシントン】数週間にわたりアラブ諸国の民衆蜂起への対応方 法を議論してきたオバマ米政権は、改革に前向きなこれまでの盟友 の続投を助けるという中東戦略に落ち着きつつある。たとえそれが 、決起した民衆の求める完全民主化の先延ばしを意味しても。 米国は、エジプトやリビアでは程度の差こそあれ即刻の政権交代 を求めてきたが、バーレーンからモロッコの反体制派に対しては、 一部当局者や外交筋のいう「政権変更(regime alternation)」に 向け現在の指導者と協力するよう求めている。 米国のマレン統合参謀本部議長とバーレーンのハリーファ国王 こうしたアプローチの背景にあるのは、米政権に対するアラブ諸 国政府の強い働きかけだ。これらの政府は、オバマ大統領がエジプ トのムバラク大統領(当時)を見捨てたことを受け警戒しており、 バーレーンの国王が同じ対応を受ければ、連鎖反応的に権力の座か ら追われ、一帯がさらに不安定化しかねないと懸念している。 この戦略はまた、米国内の批判を受けたものでもある。オバマ政 権は当初ムバラク氏を支援した後で同氏追放を求める反体制派の全 面支援を決めるなど、発するメッセージが一貫していないとの批判 だ。バーレーンでも、デモ対応を痛烈に批判した後に支配一族に助 け船を出す決定をした。同国の反政府派は4日に最大規模のデモを決 行しており、同政権がより段階的な民主化戦略を売り込む際の課題 を浮き彫りにした。 政権当局者らは、米政権が支配者に対し一貫して、武力を避け、 民衆の要求に応えるような民主的改革を求めてきたと主張する。 ただ、ある政権幹部は、過去1カ月が政策担当者の学習期間だったと 認めた上で、「今回一貫して言ってきたのは、政治的、経済的、社 会的改革の必要があるということだ。ただし、具体的なアプローチ は国によって違う」と語った。