3905.リビア情勢2



@daichi_at_KCLさんの「カダフィの選択は独裁者としてはおそらく
生き残るための最善の方策。」は正しい。エジプトの独裁者であっ
たムバラクは権力喪失後国外脱出しないために、逮捕され裁判に掛
けられるという悲惨な目にあっているが、このような目に会わない
ためには独裁者は、死ぬまで戦うしかないのである。

リビアのカダフィは死に物狂いで、反体制派戦闘部隊と戦い粉砕す
る覚悟である。政府軍・親衛隊は戦車・戦闘機など最新兵器を持っ
ているので、反体制派軍より優位にある。このため、ここ当分は、
カダフィ軍の優位になる。しかし、石油地帯を反体制に取られてい
るので、この油田地帯を取り返しに来ることは確実である。金がな
いと傭兵を維持できない。油田地帯の攻防になる。

このため、米国人救出が終わった段階で、反政府勢力と接触を持ち
米国は空軍の投入を志向している。カダフィとの戦いで、石油地帯
確保が目的である。

空母か空軍基地が必要であり、空母は向かっているが、リビア軍戦
闘機は仏ミラージュ、ロシアの最近戦闘機S−27であるために、
F−16かFー15などの米空軍が必要になる。その空軍の基地は
、イタリアかスペインの基地であり、EUとの協議が必要になって
いる。

EUの内、石油利権を持つ英国も介入に積極的である。石油利権確
保という餌があるので、EUもカダフィ後を睨んだ英米との戦後体
制を協議しないと、米軍単独では行動が出来ないし、反体制派から
の要請を受けないと介入できない。このため、反体制派にアドバイ
ザーを送り込んだ。

米空軍基地として、使えそうな基地は2つで、アヴィアーノ空軍基
地(イタリア)かモロン空軍基地(スペイン)である。

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米国、リビアへの軍事力行使の可能性検討=国連大使
2011年 03月 1日 07:20 JST

 [ワシントン 28日 ロイター] 米国はリビア情勢への対処
で、軍事力を行使する可能性について北大西洋条約機構(NATO
)加盟国や他の同盟国と協議している。ライス国連大使が28日明
らかにした。
 ただ、現時点では緊急事態に備えた計画にすぎないと説明した。
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反体制派と接触 米オバマ政権 カダフィ後へ影響力確保を模索
2011.2.28 21:00 サンケイ
 【ワシントン=犬塚陽介】オバマ米政権が、リビアの最高指導者
カダフィ大佐の政権崩壊を視野にリビア東部で暫定政権の樹立を目
指す反体制派との接触に乗り出した。カダフィ氏による武力弾圧に
“弱腰”姿勢が批判されてきたオバマ政権だが、在留米国人の退避
完了を機に積極姿勢に転じ、単独での対リビア制裁を実行。カダフ
ィ氏退陣後のリビアへの影響力確保を模索し始めた形だ。
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カダフィ氏、油田支配権失う 地方の有力者が管理か
2011.3.1 00:31 
 欧州連合(EU)欧州委員会のエッティンガー欧州委員(エネル
ギー担当)は28日、リビアの最高指導者カダフィ大佐は、国内の
油田、ガス田の支配権を失ったとの見方を示した。

 エッティンガー委員は、リビアの油田、ガス田の管理権の多くは
、騒乱でカダフィ政権の統治が揺らいだ隙を突いて台頭した地方の
有力部族や指導者に移ったと指摘した。

 石油輸出国機構(OPEC)加盟国であるリビアの混乱は供給不
安をあおり、原油相場の高騰を招いている。

 リビアはイタリア、ドイツ、フランス、スペインなど主に欧州諸
国に原油を輸出している。(共同)



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