中東ネット革命が、広がっている。チェニジアから始まりエジプト へ、そして、リビアである。しかし、リビアは他の政権とは違い、 石油があることと、自国兵ではなく雇用兵で親衛隊を固めているこ とで、前2ケ国とは違う動きになっている。軍の離脱では政権が倒 れない。 リビアのカダフェ政権は、徹底抗戦を宣言しているし、その中心は 自部族と親族、そして雇用兵である。6000人規模の親衛隊を持 ち、戦闘機には自部族のパイロットが中心であり、忠誠心も高い。 これは厄介になったようだ。前2ケ国の政権が倒れた原因を研究し て、自国軍の離反で政権が崩壊するということを知って、チャドな どの隣国から雇用兵を大量に募集してきたようである。自国民を殺 しても、何も感じないカダフェ氏では、相当な戦争状況になる可能 性が高い。 国連安保理が批判決議をしても、介入する国がないことで、カダフ ェ政権とイスラム教ゲリラの戦いになってしまう。イスラム教がカ ダフェから離反したことで、事態は急変している。アルカイダの次 の居場所を提供したことにもなる。 国際社会、特に米国や欧州諸国がカダフェ政権打倒に先頭に立たな いと、イスラム原理主義のゲリラが戦闘の中心を占めて、今後カダ フェ政権が倒れた時に、反欧米政権になる可能性がある。コソボの ような欧米軍が民衆サイドで戦い、崩壊後体制を作ることをしない と、部族社会はまとまらないし、イスラム教原理主義国になるか、 欧米の責任は大きいように感じる。 この騒動でリビアから石油の輸出ができなくなり、石油価格は1バ ーレルが100ドル以上になっている。しかし、バーレーンなど、 今後の民主化運動の地域は石油産出国になり、今まで専制諸国で、 かつ親米国家が崩壊していくことになる。 反米政権を生まないためには、民主化運動を支援して、その後の体 制作成に民主国が支援することであると思うがどうであろうか?? それと、石油を中東に90%依存している日本は、積極的に民衆と の連帯を図り、民主化を支援することであるように思う。 さあ、どうなりますか?? ============================== リビア首都で反体制デモ 治安部隊の銃撃で死傷者多数 2011年2月26日0時20分 【カイロ=古谷祐伸】リビアの首都トリポリで25日、イスラム 教の金曜礼拝後、複数の場所で反体制派による数千人規模のデモが 行われた。これに対し、カダフィ政権側の治安部隊が銃撃で鎮圧を 図り、死傷者が多数出た模様だ。反体制派による包囲網が狭まる中 、厳戒態勢の首都で大規模デモが強行されたことは、カダフィ政権 の足元が揺らいでいることをあらためて浮き彫りにした。 ============================== リビア原油生産、全面停止か=長期化の恐れ―米金融大手予想 時事通信 2月25日(金)9時12分配信 【ロンドン時事】米金融大手バンク・オブ・アメリカ・メリルリ ンチは24日、政情不安が高まるリビアの原油生産が全面的に停止し 、こうした状態が長期化する恐れがあるとの見通しを示した。同社 アナリストのサビン・シェルズ氏がロイター通信に明らかにした。 シェルズ氏によると、世界は本当の供給ショックに見舞われる可 能性があると指摘。日量160万バレルのリビアの原油生産が失われた 場合、原油相場が急伸し、需要の大幅減少につながるだろうと強調 した。 同氏は「(生産停止分の)一部はサウジアラビアの軽質油などで 穴埋めできるが、生産停止が長期化すれば需要減少が起きるだろう 」と述べた。 ============================== デモ弾圧の傭兵、寄せ集めも 2011年2月25日22時13分 【ダルナ(リビア東部)=井上道夫】リビアのカダフィ大佐に雇わ れたアフリカ系兵士が、教室の一角にうずくまっていた。記者と目 が合うと、不安そうな表情でじっと見つめ返してきた。反体制派側 の調べに「チャドから10日前にやってきた」と証言する16歳の 少年だった。 リビアでは、政権側が反体制派に激しい攻撃を加えている。その 中心となっているのがアフリカ系傭兵(ようへい)部隊だ。反体制 派が制圧したリビア東部ダルナに25日入り、捕らえられた傭兵ら の拘置所として使われている高校を訪れた。 ============================== カダフィ氏「最後まで戦う」「一軒ずつ回って粛清」 2011年2月23日12時2分 【カイロ=古谷祐伸】反体制デモが続くリビアの最高指導者カダ フィ大佐は22日夕、国営テレビを通じて演説し、「私はリビアで 死に、殉教者になる」と述べて退陣を拒否した。さらに「最後の血 の一滴まで戦う」とし、デモを断固として抑え込む姿勢を鮮明にし た。だが、カダフィ体制を支えてきたオベイディ公安書記(公安相 )が22日に辞職するなど、体制内の亀裂が深刻化している。 カダフィ氏は首都トリポリの自宅前で、茶色の服にサングラス姿 で演説。拳を振りながら絶叫も交え、独自の論を75分間にわたっ て語った。