3872.中国軍が北朝鮮・羅先特区に駐屯



中国は、北朝鮮と羅津の港を長期の借益をして、そこの開発を20
億円以上掛けてすることにあったが、その見返りに中国軍の駐留も
行い、自国の権益を確保することになった。

中国が羅先で投資した港湾施設などを警備するため、少数の中国軍
を駐屯させることを中朝が話し合ったと聞いている。中国軍が駐屯
したとすれば、政治的、軍事的理由というよりも、施設警備や中国
人保護が目的とみられるが、北朝鮮崩壊時は、それ以上の働きを期
待している可能性がある。

そして、中国吉林省の上海向けの国内貨物が同港から初めて日本海
に出航したという。吉林省から輸送される貨物は陸路で数百キロ離
れた遼寧省の港まで運ぶのが一般的だが、羅津港を経由するルート
は輸送コストを節約できる。 

どちらにしても、日本海に中国が出てきたことになり、今後その港
を守る中国海軍艦艇が来る可能性があり、日韓安全保障上大きな課
題になる可能性がある。
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北朝鮮の港借りて中国貨物を初出荷 内陸部の吉林省
2011年1月16日3時3分
  
 【瀋陽=西村大輔】北朝鮮北部の羅津港を借りる形で、中国吉林
省の上海向けの国内貨物が同港から初めて日本海に出航したことが
、中国当局者の証言でわかった。他省に比べ経済発展が遅れている
内陸の吉林省にとって、日本海へ出る物流ルートの確保は長年の懸
案だった。羅津港の共同開発は中朝経済協力の一環でもあり、今回
の出荷で協力事業に弾みがつくと関係者は期待している。 

 関係筋によると、吉林省琿春市で生産された石炭約2万トンを積
んだ貨物船が11日午前、同市から数十キロ離れた羅津港の第1埠
頭(ふとう)から上海に向けて出航した。同埠頭は中国企業が
2008年に10年間の使用権を取得した。北朝鮮側は関税は徴収
せず、海のない吉林省の企業は中国国内の港と同じような条件で利
用できる。一方、北朝鮮側も、核問題や緊迫する半島情勢のために
韓国や日本などの航路が途絶えた羅津港を利用する船が増えれば港
湾使用料などの収入増加が見込まれ、中国側の資金で港や周辺のイ
ンフラ整備も期待できる。 

 吉林省から輸送される貨物は陸路で数百キロ離れた遼寧省の港ま
で運ぶのが一般的だが、羅津港を経由するルートは輸送コストを節
約できるという。 
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中国軍が北朝鮮・羅先特区に駐屯、港湾施設など警備
2011/01/15 09:07:41
 北朝鮮の経済特区で中国・ロシアと境を接する羅先特別市(咸鏡
北道)に最近、中国軍が進駐したことが14日までに分かった。中国
軍の北朝鮮駐屯は1994年12月に中国軍が板門店の軍事停戦委員会か
ら撤収して以降17年ぶりとなる。

 韓国大統領府(青瓦台)関係者は同日、「中国が羅先で投資した
港湾施設などを警備するため、少数の中国軍を駐屯させることを中
朝が話し合ったと聞いている。中国軍が駐屯したとすれば、政治的
、軍事的理由というよりも、施設警備や中国人保護が目的とみられ
る」と指摘した。

 駐屯した中国軍の規模は明らかになっていない。しかし、北朝鮮
で突発事態が起きた際に中国軍が介入する可能性が指摘される中、
中国軍の羅先駐屯は異例のことだ。これまで北朝鮮は「自主」「主
体」を掲げ、韓国に対しては「米軍撤収」を主張し続けている。

 中朝国境では最近、中国軍の動きが活発だ。中国の対北朝鮮消息
筋によると、昨年12月15日ごろ、夜半に中国製の装甲車、戦車約50
台が中国の三合(吉林省)から豆満江(中国名・図們江)を超え、
北朝鮮の会寧(咸鏡北道)に入ったという。三合地区の住民は当時
、装甲車が走る騒音で目覚めたという。会寧と羅先特別市は直線距
離で50キロの距離にある。また、同じ時期に中国側の丹東(遼寧省
)から軍用四輪駆動車が北朝鮮の新義州(平安北道)に入るのを目
撃したとの情報もある。同消息筋は「中国製装甲車は騒乱鎮圧用に
、四駆車は脱北者取り締まり用に使われる可能性がある」と指摘し
た。

 実際に中朝間では、金正日(キム・ジョンイル)総書記の2度の訪
中以降、軍事交流が活発だ。昨年10月には中国軍最高幹部の郭伯雄
・中央軍事委員会副主席が訪朝し、金正日・金正恩(キム・ジョン
ウン)父子と会談した。当時金総書記は「中朝の血盟関係」を強調
した。

 羅先地域には、昨年12月から中国代表部が常設されたと伝えられ
ている。現在中国は、羅先港の埠頭(ふとう)の改良、補修を終え
、東北地区の資源を南方に輸送している。今月3日、中国の新華社通
信と吉林省の現地メディアは、中国が昨年12月7日に吉林省琿春市の
鉱山で生産された2万トンを上海などに輸送する際、羅先港を初めて
使用したと伝えた。今年4月からは中国側の電力が羅先地区に供給さ
れるという情報もある。

 北朝鮮専門の電子メディア「デイリーNK」は最近、北朝鮮内部の
消息筋の話として、北朝鮮と中国が昨年12月、羅先港に埠頭3カ所を
増設し、吉林省圏河と羅先を結ぶ高速道路と鉄道を建設する内容の
投資契約を結んだと伝えた。住民の間では工事労働者として働くた
めの競争が起きているという。また、羅先には北朝鮮側の要請で入
国する中国人の数が増加しているとされる。

 消息筋は「中国人に対する北朝鮮保衛部の規制はほとんどなくな
った。北朝鮮も中国軍の駐屯は望んではいないが、中国資本を受け
入れるためには仕方がない判断したもようだ」と述べた。

姜哲煥(カン・チョルファン)記者
アン・ヨンヒョン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版


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