中国は、その戦略の基礎に孫子の兵法をおいているので、それを知 る必要がある。 1.示形の術 敵を思うように動かすには、敵が進んで動くような状況を作って やることである。そうすれば、敵は必ず、こちらの狙いどおり動 くであろう。 相手の行動そのものはなく、行動を引きこす原因に刺激する。そ れによって、相手が自分の意思で行動すつようにさせる。 2.貴陽の計 部下を働かせるには、こうしたプラスになるということを強調す べきであって、これではマイナスだという言い方をしてはならな い。 3.激流の計 石は本来、水に沈む。激流がそぼ石を漂わせるのは、水に勢いが あるからである。 勢いをつけることによって、潜在的なエネルギーを引き出す。 4.死地の計 懸命に戦えば生き延びることができ、懸命に戦わなければ全滅し てしまう。そういう状況を死地という。 背水の陣も同様である。 5.囲師の計 敵を囲んだ時は、完全に包囲してしまってはならない。進退に窮 した敵を追い詰めてはならない。完全に包囲してしまうと、かえ って、敵は死力を尽くして戦う。 6.治気の策 相手の気、こちらの気を見て、戦うこと。