3629.反日と親日を説明するもの



廊下の文明、離れの文明:反日と親日を説明するもの

得丸さん

返事遅くなりましたが、
廊下の文明、離れの文明は、面白いのかもしれません。
地理が、人間の思考に影響を与えるものとしては、和辻哲郎『風土
−人間学的考察』が有名です。読まれましたか?

あと、次の得丸さんからのメールですが、
だから正しい宗教を世界に広める必要があるのですが、なかなかみ
んな自己中心的だから受け入れないのでしょうね、厳しい宗教をに
ついてですが、正しい宗教、と言ってしまうと、また一神教のよう
になってしまう可能性があると思います。

あと、
宗教については、橋本治が「宗教とはイズムである。生き方を自分
で考えられない人が誰かの見つけた生き方を踏襲するためのもの」
といっています。

についてですが、そういう面は確かにあると思いますが、私は、重
要な点を次のように考えます。私たちの人生は理不尽なことでいっ
ぱいです。「なんでわが子は死ななければならなかったんだろう」
「なんで私だけこういう病気にかかっているんだろう」とか。その
時、人知を超えた理屈をどうしても想定しなくてはならなくなる、
そこに宗教が生まれるというのが私の説です。どう思いますか?

 林
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得丸さん

「離れ・行き止まりとは、人間が移動しにくい、敵が攻めてきにく
い土地。平和に暮らすことができる場所。だから、人々の生活、思
想、文化、すべてが平和なものになる。相互信頼の文化が生まれま
す。南アフリカ・インド亜大陸・日本・台湾は、「離れ」にカテゴ
ライズされます。」

ですが、インド史の立場から言わせてもらうと、インドは外からの
侵入を受け入れてばかりの歴史です。他方、インドは、外には侵略
しない歴史を持っています。これらは、インド史において、他の地
域の歴史と違う決定的に重要な点です。

 林 
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林さん、
コメントをありがとうございます。
> インドは外からの侵入を受け入れてばかりの歴史です。

とおっしゃいますが、どれくらいの頻度でしたか?
韓国というか朝鮮半島では2年に一回侵略戦争が起きていたそうです。
それとどれくらい違うのか、興味があります。

得丸
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あと、インド研究の友人からメールが私宛に届いたので紹介します。

Quote:
頻度というと難しいですが、インドはデリー・スルタン朝(1206〜
1526)以来、外来のムスリム政権がとても重要です。デリー・スル
タン朝はデリーを中心とする北インドが中心ですが、その後の(や
はり外来のムスリム政権の)ムガル帝国(1526〜1858)になると、
インドのほぼ全域を一時期支配したこともあります。
 
18世紀からはイギリスのインド進出も目覚しいです。イギリスも外
来政権です。
 
ムスリム政権ではないですが、古くは、クシャーナ朝(1世紀半ば
〜3世紀前半)も外来政権です。
 
但し、インドのすごいところは、インドはそれら外来のもの全部を
インド世界の中に融合させてしまうところにあります。ここがイン
ド史のポイントです。
Unquote:

得丸

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