3618.ギリシャ財政危機問題



ギリシャの財政危機問題は、とうとうEU全体で支えることになっ
たが問題点も多い。その検討。  Fより

2009年12月のドバイ問題の次は、ギリシャ財政問題が来ると
言われてきたが、ギリシャがEUに支援要請したのが2月であり、
支援要請から2ケ月たって、やっと支援が決まった。

ギリシャの負債は3000億ユーロ近くに上る。10年物国債利回りがド
イツ債のほぼ3倍5%程度となるなかで、同国財政は崩壊の危機に
ひんした。

しかし、支援が決まる2ケ月間でユーロに対する信用は大きく後退
した。ドルの復権が起こり、外貨準備におけるユーロの比率が大き
く落ちている。

ユーロは各国の財政政策にはふれない奇妙な、独創的な通貨である
。このため、EU当局は中央銀行はあるが財政政策は各国政府が行
うので、財政政策を縛ってきた。

それが財政安定化協定であり、これが最重要とEU当局は見ている。
財政赤字3%超なら“罰金”をユーロ参加国に義務付けているのが
、財政安定化協定である。

EU当局は、ギリシャがデフォルトに陥った場合にほかのユーロ圏
諸国に波及し得る影響よりも、救済に伴うモラルハザードの方を心
配しているため、簡単には支援をしなかった。しかし、その結果は
ユーロ信用不安であり、1ドル=1ユーロに近い線までユーロが落
ちている。

このため、IMFとユーロ圏諸国が支援を決めた。3ケ年計画で、
総額15兆円であるが、2010年単年では5兆円であり、日本の
子供手当て分より少ない。

この支援資金を提供する代わりに、ギリシャに対し、公務員数や給
与の削減、年3回計2カ月分の賞与の廃止など厳しい条件を課す。

しかし、この支援資金には金利が5%が付いている。ギリシャ国債
発行時の金利7%であるから、それより少ないが、ユーロ自体は価
値が代わらないので、相当な負担になるはず。

このため、著名投資家のジョージ・ソロス氏は、5%という資金調
達コストでは、景気後退と歳入減少という「死のサイクル」に陥る
と述べた。また、「デフォルトや債務の繰り延べに踏み切れば、銀
行危機が起きる可能性がある。したがって、現在政府が進めている
対策以外に現実的な選択肢はない」とも述べた。

欧州中央銀行(ECB)のシュタルク専務理事は「急激な国家財政
の悪化を特に懸念している」とし「危機の次の段階にすでに突入し
た可能性がある。金融・経済危機に続くソブリン債危機だ」と述べ
た。

この理由はユーロ圏ではギリシアのみの問題ではなく、通称「PI
GS」と呼ばれるのはポルトガル、イタリア、ギリシア、スペイン
で、マーヒオトリヒト条約に決められたGDP対比債務率などに違
反している国がある。この国が危機になると連動してEU諸国全体
の経済危機に繋がる恐れがあるあために、ECBは危機感を高めて
いるのだ。

ユーロ圏諸国ではユーロ下落で輸出が好調になる「勝ち組」ドイツ
、オランダ、オーストリア、フィンランドとユーロ下落で輸入品が
値上がりして苦境になる「負け組」にはフランス、ベルギーに上記
四カ国が加わる国々に分かれる。

このため、「負け組」の面倒を見るドイツはユーロから離脱し、独
創的な通貨同盟を再構築するべきだろうという意見が出てくる。
ヨアチム・スタバッテリ<独チュービゲン大学客員教授>などの意
見である。

さあ、どうなりますか??
日本もそうなる可能性があり、他山の石として見るしかない。
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ギリシャ:財政危機 ユーロ圏財務相、支援策協議へ あす緊急会
合も
毎日
 【ロンドン会川晴之】ギリシャの支援策を協議するため、欧州共
通通貨ユーロを採用しているユーロ圏諸国(16カ国)の財務相が
、緊急電話協議をする方向で調整に入った。ロイター通信など欧州
メディアが30日、伝えた。早ければ同日中に実施するとみられる。
また、電話協議とは別に、5月2日にはブリュッセルで緊急財務相
会合を開くことになった。支援実施に向けた大詰めの調整が続いて
いる。

 欧州連合(EU)、国際通貨基金(IMF)、欧州中央銀行(E
CB)は、ギリシャ政府とともに、財政再建策の作成を急いでおり
、週内に作業を終える方針。支援は3カ年計画で、必要額は1000
億ユーロ(約12兆5000億円)を超える見込み。

 一方、米格付け会社ムーディーズは30日、ギリシャの主要銀行
9行を格下げした。支援策の内容次第では、ギリシャ国債の格付け
をA3から数段階引き下げる可能性もある。
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独がギリシャ支援を具体化 野党も協力、関連法成立へ
 【ベルリン共同】財政危機のギリシャ救済問題で、最大の拠出国
となるドイツ政府は29日、ギリシャ支援関連法案を5月3日に閣
議決定する方針を明らかにした。重要な地方選挙を同月9日に控え
、国民の反発を恐れて慎重姿勢だったドイツが、ようやく支援策を
具体化させる。

 ドイツ政府は、信用不安の拡大で通貨ユーロの安定が脅かされて
いることを重視し、野党にも協力を要請。与野党の賛成で法案は同
月7日に議会を通過し成立する見通しとなった。

 野党の社会民主党(SPD)と90年連合・緑の党は29日まで
に「市場の投機的な動きを断ち切る必要がある」とし、早期審議入
りと法案に賛成する意向を表明した。

 支援は3年計画となる見込みで、欧州連合(EU)のユーロ圏諸
国が拠出する初年分の最大300億ユーロ(約3兆7千億円)のう
ち、ドイツは最大84億ユーロを負担。残る2年分は週内に終了す
る見込みのギリシャとEUなどとの協議を見極めて決める。

 ユーロ圏諸国はギリシャへの金融支援決定のため、5月10日ご
ろに緊急首脳会議を開く予定。
2010/04/30 09:00 【共同通信】
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ユーロ圏財政危機、根絶には最大6000億ユーロ必要も
−エコノミスト 4月28日(ブルームバーグ):

ゴールドマン・サックス・グループ、JPモルガン・チェースおよ
びロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループのエコノミ
ストによると、ユーロ圏に広がる財政危機を根絶するには、欧州当
局者は最大6000億ユーロ(約74兆円)の資金拠出あるいは国債購入
を迫られる可能性がある。 
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ギリシャがEU・IMFに救済要請−ユーロ誕生来最大の試練

 4月23日(ブルームバーグ):ギリシャは23日、450億ユーロ
(約5兆6000億円)規模の救済策の発動を要請した。統一通貨ユー
ロは前例のない試練に直面することになった。欧州の政治的統合に
も逆風となる。 

  ギリシャのパパンドレウ首相は、欧州連合(EU)と国際通貨
基金(IMF)の支援を要請した。借り入れコストが維持不可能な
水準に上昇し財政赤字削減を困難にするなかで、支援要請に踏み切
った。 

  ギリシャの負債は3000億ユーロ近くに上る。10年物国債利回り
がドイツ債のほぼ3倍となるなかで、同国財政は崩壊の危機にひん
した。危機がユーロ圏内のスペインやポルトガルにも波及する脅威
を受けて、EUは緊急融資の計画を取りまとめた。 
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ギリシャ、金利高止まりなら「死のサイクル」に=ソロス氏

[アテネ 19日 ロイター] 著名投資家のジョージ・ソロス氏
は19日、ギリシャのスカイ・テレビに対し、ギリシャには外部の
支援が必要であり、資金調達コストが高止まりすれば、景気後退と
歳入減少という「死のサイクル」に陥ると述べた。
 同氏は、ギリシャ国債の上乗せ金利拡大について、市場の憶測も
一因だが、最大の原因はギリシャの実体経済にあると指摘。ギリシ
ャは事実上、支援策発動を要請する計画を進めているとの見方を示
した。

 ギリシャ国債の上乗せ金利は19日に過去最高を記録した。支援
策は、ユーロ圏加盟国が初年度に最大300億ユーロ、IMFが最
大150億ユーロを拠出する内容。

 ロイターが入手したインタビュー原稿によると、ソロス氏は「支
援策の発動は必要だ。市場金利は高すぎ、ギリシャは必要な条件を
満たすことができない」と指摘。

 ドイツは金利を5%にすることを主張したが、救済策の効果を弱
めるもので、残念だと述べた。

 ソロス氏は、こうした高金利ではギリシャが予算の追加削減を迫
られ、経済活動が低迷し、歳入が減少する「現実的なリスク」があ
ると指摘。

 「そうなれば、悪循環に陥る。死のサイクルと言ってもよい。こ
れは本当に危険なことだ」と述べた。

 同氏は、債務再編が解決策として望ましいが、ギリシャの国内銀
行が大量の国債を保有しているため、実施は不可能だと分析。

 「デフォルトや債務の繰り延べに踏み切れば、銀行危機が起きる
可能性がある。したがって、現在政府が進めている対策以外に現実
的な選択肢はない」と述べた。
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世界経済、ソブリン債危機にすでに突入した可能性=ECB専務理事

[フランクフルト 15日 ロイター] 欧州中央銀行(ECB)
のシュタルク専務理事は15日、世界経済は金融危機の次なる段階
であるソブリン債危機にすでに突入した可能性があると警告した。
 同専務理事はワシントンで講演し「急激な国家財政の悪化を特に
懸念している」とし「危機の次の段階にすでに突入した可能性があ
る。金融・経済危機に続くソブリン債危機だ」と述べた。

 また財政危機で揺れるギリシャに関連し、財政規律を守らない国
に対する規制を強化する必要があると主張。「大幅な赤字の是正に
時間がかかり積極的に対処されないという過去の経験から、安定・
成長協定の実施を強化し、同協定に含まれる財政規律規制を厳格化
することに対する説得力のある議論が出始めている」と述べた。

 同専務理事はユーロ圏は多くの問題を抱えているとしながらも、
米国、日本、英国はより深刻な状況に直面しているとも発言。「公
的債務の水準を安全圏まで引き下げることは、英国、米国、日本に
とり、一層難しいことのようにみえる」と述べた。
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ギリシャへ3兆8千億円の緊急融資枠 ユーロ圏16カ国
2010年4月12日3時6分

 【ロンドン=有田哲文】欧州連合(EU)のユーロ圏16カ国は
11日、財政危機に直面するギリシャへの緊急融資枠として300
億ユーロ(3兆8千億円)を用意すると発表した。年5%前後の固
定金利などの融資条件も決めた。実施する場合には国際通貨基金(
IMF)とも協力する。 

 ギリシャ国債は、ユーロ圏の支援姿勢に足並みの乱れがあるとし
て市場の信任が低下、指標の10年物の利回りが年7%を上回る異
常な状態が続いていた。
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欧州中銀 担保基準の緩和継続…ギリシャ支援、2010年末まで
 【ロンドン=是枝智】欧州中央銀行(ECB)は8日、フランク
フルトで理事会を開き、短期金融市場に資金を供給する際に金融機
関から受け入れる担保の基準について、一部を除き緩和措置を
2010年末まで継続することを決めた。

 ギリシャ支援を念頭に置いたものだ。

 財政危機のギリシャの国債は格下げされ、ECBの通常の担保基
準であれば不適格になり、ギリシャの銀行の資金繰りが急激に悪化
しかねない。このため、受け入れ担保の最低基準を「BBBマイナ
ス」まで4段階引き下げた現行の緊急対策を続ける。

 独仏などユーロ圏16か国に適用する政策金利については、過去
最低の年1%に据え置いた。
(2010年4月9日 読売新聞)
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 ユーロ圏が「勝ち組」と「負け組」が鮮明に別れた
  ドイツは「マルク」(世界最強通貨のひとつ)に復帰するのか?
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」2010年4月1日2926号

 発端はギリシアだった。
 債務不履行の危機に瀕してEU諸国がいかにギリシア救済の措置
をとるのか。IMFには限界があり、EMF(ヨーロッパ通貨基金
)の構想が浮かぶ。

 ギリシアのみの問題ではなかった。
 通称「PIGS」と呼ばれるのはポルトガル、イタリア、ギリシ
ア、スペインで、マーヒオトリヒト条約に決められたGDP対比債
務率などに違反している。連動してEU諸国全体の経済危機に繋が
る懼れが高まったのである。

しかるにこれら四カ国はドイツ、フランスの通貨と共通であり、し
かし金利がそれぞれの中央銀行が決めるとなれば、当初から懸念さ
れた「ユーロ」の整合性が円滑にいかないことのなによりの証明と
なる。
通貨発行は主権行為に属することではなかったのか。

 こうしてユーロ圏の「勝ち組」とはドイツ、オランダ、オースト
リア、フィンランド。
 「負け組」にはフランス、ベルギーに上記四カ国が加わる。

 思えばサッチャー元英首相が「通貨統合は主権の放棄」といって
英ポンドがユーロに加わらなかったことは正解だった(拙著『ヨー
ロッパの悪夢』、カッパブックス参照)。

 推薦。「ドイツはユーロから離脱し、独創的な通貨同盟を再構築
するべきだろう」(ヨアチム・スタバッテリ<独チュービゲン大学
客員教授>、ヘラルドトリビューン、3月29日)。
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ギリシャ問題にIMF関与 EU、自力支援を断念
2010年3月26日11時59分
 【ブリュッセル=有田哲文、井田香奈子】欧州連合(EU)のユ
ーロ圏16カ国の首脳による会議が25日行われ、財政危機に苦し
むギリシャへの金融支援策について、加盟国の協調融資を中心に、
国際通貨基金(IMF)の融資を組み合わせる枠組みで合意した。
1999年の通貨統合から最大の危機を迎えたユーロ圏は加盟国の
みによる自力支援を断念し、国際機関の関与に道を開いた。 

 これまで支援に慎重だったドイツがIMFの関与を条件に容認に
転じたことで、ギリシャの信用不安問題は山を越えた。ギリシャが
IMF支援を受ける事態になれば、ユーロ発足以来初めてとなる。
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ドイツ、ギリシャ支援に厳しい条件を設定
2010年 03月 24日 10:15 JST

 [ベルリン/アテネ 23日 ロイター] ドイツのメルケル首
相は、ギリシャ政府が資本市場から資金を調達できなくなった場合
に限り、最終手段としての金融支援に同意する考えを示した。

 今週25─26日のEU首脳会議では決定を下さないが、緊急事
態が発生すれば、EU特別首脳会議を開催して決定を下す方針を示
した。

 ドイツ政府高官は、ドイツがギリシャ支援に同意する条件として
、以下の点を挙げた。
 *ギリシャが市場から資金を調達できない状態に陥る。
 *ギリシャを救済する場合は、IMFが「多額の拠出」を行う。
 *EU加盟国が財政規律を維持するための「追加措置」の交渉に
  合意する。
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欧州市場、信用不安ひとまず緩和 ギリシャ財政再建策受け 
ニッケイ2010/03/13
 【ロンドン=石井一乗】ギリシャの財政悪化を発端に動揺した欧
州金融市場が落ち着きを取り戻し始めた。ギリシャが発表した財政
再建策が一定の評価を受け国債発行が好調に終わったことから、同
国の国債利回りが下落するなど、過度な警戒感はひとまず後退。た
だ金利が高止まりする中で、利払い負担が財政の新たな圧迫要因と
なるとの見方も浮上しており、不透明感もなお残る。一方で英国の
国債利回りがじわじわ上昇するなど、市場は新たな懸念材料を注視
し始めた。
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IMF、財政出動の縮小要請へ 4月のG20で日米欧に 
ニッケイ2010/03/09 
 【ワシントン=大隅隆】国際通貨基金(IMF)は日米欧などに
対して、財政出動を2011年から段階的に縮小するよう促す。日英な
どの過大な政府債務への懸念が広がっている状況をふまえ、金融緩
和の継続で景気を下支えしながら、まず財政分野で危機対応を平時
に戻す「出口戦略」を進める道筋を示す。IMFは4月の20カ国・
地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議などで各国に伝える方針だ。
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「ギリシャ支援は不要」 ユーロ圏財務相会合議長
 【ブリュッセル=瀬能繁】ユーロ圏財務相会合議長を務めるユン
ケル・ルクセンブルク首相は5日、財政危機に直面するギリシャ向
けの資金繰り支援策について「必要になるとは思わない」との見解
を示した。ギリシャのパパンドレウ首相との会談後に語った。

 ギリシャ政府が3日に追加の財政再建策を発表し、4日のギリシ
ャ国債の入札が成功したのを踏まえた発言。一方で「必要ならば断
固とした協調行動をとる」と語り、仮にギリシャの資金繰りが困難
になった場合はユーロ圏として支援する用意があることも改めて強
調した。
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 ユーロの危機はギリシアの経済危機をしのぐ
  ジョージ・ソロスが新たなる予言。ユーロは崩壊への道のりか?
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」2010年2月23日2887号

 ユーロは奇妙な、独創的な通貨である。
 通貨統合システムとはいえ、中央銀行があっても中央集権的財務
省がなく、金利と徴税は加盟国の財務省にゆだねられた。
マーストリヒト条約締結の時にドイツの主導による。

 税の徴収なく、通貨を発行する?
 それがどこまで有効か、これからユーロが国際市場で試される。

 すなわちユーロは通貨統合の過渡期にあって政治統合が実現しな
かったゆえに、主権を固く維持する加盟国が、通貨膨張による、あ
るいは通貨の危機に際しての通貨発行を、加盟国の主権を束ねられ
ない「中央銀行」という仮の存在がコントロールしうることができ
るのか、どうか。

 ギリシアの経済危機どころではない。
 ユーロが迎える深刻な事態を私たちは観察しておく必要がある。
鳩山のいう「東アジア共同体」構想がいかに危険かがわかるからで
もある。
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ギリシャ、追加財政再建策 付加価値税・たばこ増税検討 
日経2010/03/04 
 【ベルリン=赤川省吾】過大な財政赤字を抱え、金融市場での信
用不安に直面するギリシャ政府が追加的な財政再建策に着手する。
欧州外交筋によると、付加価値税(消費税に相当)の税率引き上げ
やたばこ増税、公務員の給与カットなどを検討している。パパンド
レウ首相は5日、ユーロ圏主要国ドイツのメルケル首相と会談する。
抜本的な財政再建に自主的に取り組んでいく姿勢を示すことで、欧
州各国からの資金支援に道筋を付ける考えとみられる。
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ヘッジファンドがユーロに猛攻撃、1ドル=1ユーロも視野に
WSJ2010/02/28 
ギリシャ危機を背景に、ヘッジファンドがユーロを大量に売ってい
る。「これは大きく儲ける、またとない機会だ」とあるファンドマ
ネジャーは述べた。一部のマネージャーは、1ユーロ=1ドルにま
で低下する可能性を見据えている。
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独金融機関、ギリシャ支援を検討
日経2010/02/28 
 【ベルリン=赤川省吾】財政難に直面するギリシャ政府を支援す
るため、ドイツの金融機関が動き始めた。ブルームバーグ通信は26
日、独政府系金融機関が資金繰り支援を検討していると報道。一方
、独フランクフルター・アルゲマイネ紙はドイツ銀行のアッカーマ
ン頭取がギリシャ政府と協議に入ると伝えた。今年4〜5月に迫っ
ている国債の償還ピークへの対応について助言するとみられる。
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ユーロ圏財務相会合、ギリシャの財政再建計画を条件付き承認 
日経2010/02/16 
 【ブリュッセル=瀬能繁】欧州連合(EU)のユーロ圏16カ国は
15日夜(日本時間16日未明)の財務相会合で、ギリシャの財政再建
計画を条件付きで承認することで一致した。条件は3月中旬までに
年内の財政赤字削減目標達成が困難と判明した場合、ギリシャ政府
が一段の歳出削減と増税などを実施するという内容。欧州を揺さぶ
る信用不安に発展した財政悪化の打開へ、ギリシャが自助努力を試
される展開となる。
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ECB当局者がギリシャ支援不可能と再表明、他国への拡大を懸念
2010/02/10 
[ウィーン/ヘルシンキ 9日 ロイター] 複数の欧州中央銀行
(ECB)当局者は9日、ECBとしてギリシャを救済することは
不可能で、同国は自ら秩序を回復すべき、との考えをあらためて示
した。

 ECB理事会メンバーのノボトニー・オーストリア中銀総裁は、
フィナンシャル・タイムズ(FT)紙のブログ、FTアルファビル
とのインタビューで「ギリシャはユーロ加盟国の一員であり、ユー
ロ規制下にある。従って主要な政策アプローチとして当然、自らの
問題は自ら解決しなければならない」と述べた。

 その上で「ECBには明確な義務がある。ECBは明確な非救済
条項を有している」と指摘した。


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