NHKの追跡AtoZでの「無縁社会の衝撃」をビデオで見た。本 当に衝撃的である。前回の無縁社会は老人層の孤独死であったので 、まだ気が休まるが、30代・40代の若者が無縁社会での孤独死 を真剣に考えていることに驚いた。 この無縁社会の解消には、有縁社会を作ることが必要になる。人々 が支え合う仕組みと思想である。「地縁」「血縁」という有縁社会 を潰したのは、戦後の利己主義的な教育で、人と人の関係を規定し た論語を教育せずに、利己主義が良いとGHQ・日教組と評論家た ちが大合唱をしたことによって、無縁社会になったのである。 個の「自立」は「孤立」になる。人間は弱く、一人では生きていけ ない。孤立するから自分の位置が確認できなくなる。 そして、評論家の内橋克人さんが登場したが無縁社会が若者を孤独 した認識はしているが、「地縁」「血縁」を否定していた。解決方 法を提示しないという結果に唖然とした。 人と人の関係を規定した思想は仏教思想には無く、儒学思想にしか ない。儒学思想は、五常(仁、義、礼、智、信)という徳性を拡充 することにより五倫(父子、君臣、夫婦、長幼、朋友)関係を維持 することを教える。これしか日本には人と人を規定する思想はない。 この思想を戦後、GHQと日教組、進歩的な評論家が封建主義思想 として徹底的に排除したので、初等中等教育には、一切、儒学思想 を入れていない。これが人と人の関係をどうしたらよいのか日本人 は分からなくなっている理由である。 新しい公共とは、人が支え合う関係であり、この構築をするのにも 必要なことである。 早く、人の基本であるので初等教育に入れるべきである。 ============================== 無縁社会の衝撃 http://www.nhk.or.jp/tsuiseki/file/list/100403.html 1月末に放送したNHKスペシャル「無縁社会」。放送後、“無縁“な 人たちの間で、大きな反響を呼んでいる。NHKに届いた反響は1500件 を超えた。その多くが、「無縁な自分の将来が不安だ」と訴える内 容だった。とりわけインターネット上では、「祭り」といわれる異 常現象が頻発。視聴者が番組を見ながらネット上に書き込みをする ツイッター、掲示板、ブログで数十万を超える異常な頻度で書き込 みがあった。 特に目立ったのは30〜40代の書き込みだ。「ネットだけが“つなが り”だと信じてきたのに、それだけでは救われないのではないか」 、「結婚をはじめて考えるようになった」など、働き盛りの世代が 自分と社会とのつながりを不安視する記述が目立つ。 単身高齢者が“無縁”で暮らす高齢者施設では、共同墓地の建設に 着手するなど、生前から死後の準備をする動きが活発化している。 “無縁ビジネス”ともいえる新たなビジネスは共同墓建設にとどま らず、保証人代行サービス、見守り代行サービス、話し相手サービ スなど、様々な分野に広がっている。無縁社会と向き合おうとする 視聴者ひとりひとりの生き様をルポするとともに、社会と個人のつ ながりが薄れつつある日本社会で必要とされる「絆」の新しい形と は何か、追跡する。