3596.無縁社会の防止には



NHKの追跡AtoZでの「無縁社会の衝撃」をビデオで見た。本
当に衝撃的である。前回の無縁社会は老人層の孤独死であったので
、まだ気が休まるが、30代・40代の若者が無縁社会での孤独死
を真剣に考えていることに驚いた。

この無縁社会の解消には、有縁社会を作ることが必要になる。人々
が支え合う仕組みと思想である。「地縁」「血縁」という有縁社会
を潰したのは、戦後の利己主義的な教育で、人と人の関係を規定し
た論語を教育せずに、利己主義が良いとGHQ・日教組と評論家た
ちが大合唱をしたことによって、無縁社会になったのである。

個の「自立」は「孤立」になる。人間は弱く、一人では生きていけ
ない。孤立するから自分の位置が確認できなくなる。

そして、評論家の内橋克人さんが登場したが無縁社会が若者を孤独
した認識はしているが、「地縁」「血縁」を否定していた。解決方
法を提示しないという結果に唖然とした。

人と人の関係を規定した思想は仏教思想には無く、儒学思想にしか
ない。儒学思想は、五常(仁、義、礼、智、信)という徳性を拡充
することにより五倫(父子、君臣、夫婦、長幼、朋友)関係を維持
することを教える。これしか日本には人と人を規定する思想はない。

この思想を戦後、GHQと日教組、進歩的な評論家が封建主義思想
として徹底的に排除したので、初等中等教育には、一切、儒学思想
を入れていない。これが人と人の関係をどうしたらよいのか日本人
は分からなくなっている理由である。

新しい公共とは、人が支え合う関係であり、この構築をするのにも
必要なことである。

早く、人の基本であるので初等教育に入れるべきである。


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無縁社会の衝撃
http://www.nhk.or.jp/tsuiseki/file/list/100403.html

1月末に放送したNHKスペシャル「無縁社会」。放送後、“無縁“な
人たちの間で、大きな反響を呼んでいる。NHKに届いた反響は1500件
を超えた。その多くが、「無縁な自分の将来が不安だ」と訴える内
容だった。とりわけインターネット上では、「祭り」といわれる異
常現象が頻発。視聴者が番組を見ながらネット上に書き込みをする
ツイッター、掲示板、ブログで数十万を超える異常な頻度で書き込
みがあった。

特に目立ったのは30〜40代の書き込みだ。「ネットだけが“つなが
り”だと信じてきたのに、それだけでは救われないのではないか」
、「結婚をはじめて考えるようになった」など、働き盛りの世代が
自分と社会とのつながりを不安視する記述が目立つ。

単身高齢者が“無縁”で暮らす高齢者施設では、共同墓地の建設に
着手するなど、生前から死後の準備をする動きが活発化している。
“無縁ビジネス”ともいえる新たなビジネスは共同墓建設にとどま
らず、保証人代行サービス、見守り代行サービス、話し相手サービ
スなど、様々な分野に広がっている。無縁社会と向き合おうとする
視聴者ひとりひとりの生き様をルポするとともに、社会と個人のつ
ながりが薄れつつある日本社会で必要とされる「絆」の新しい形と
は何か、追跡する。 



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