3568.米中、関係修復へ動き



米国に対して、中国の負けをどう国内的に取り繕うかが問題になっ
ている。

米国が人民元切り上げを要求していたが、とうとう、米国サイドは
中国を通貨操作国に指定して懲罰関税取得に動き出したことで、中
国も行動を起こし始めた。

しかし、中国国内、強硬派を説得する理由が必要で、国内外にイン
フレが大変であるとしている。

中国の人民元は、他通貨に対して40%以上も安い価値にあるため
に、世界から切り上げを要求されている。このため通貨の価値的に
安いので、インフレや賃金UPという手段で通貨調整の過程になっ
ている。

反対に、日本の円は実体以上に通貨としての価値が高いのでデフレ
や賃金引下げという手段で通貨調整の過程になっている。

円を実体以上に価値を持つとしているのは、世界的には銀行経営が
安定していることによる。このため、デフレという痛みを伴う通貨
調整になっている。しかし、もう1つの通貨調整方法としては円売
り介入をして、強制的に円を安くすることである。

一方、中国は、人民元売り介入を止めて、人民元を切り上げること
である。

さあ、どうなりますか??

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米中、関係修復へ動き 高官会談、5月に戦略対話見通し 
 【北京=佐藤賢】台湾やチベット問題などを巡り摩擦が広がって
いた米中両政府が関係修復に動き出した。スタインバーグ米国務副
長官は4日、北京で戴秉国国務委員と会談。中国側によると、副長
官は両国の関係を重視し、修復を目指す考えを強調した。中国政府
は国内世論向けには強硬姿勢を続けながらも、対米追加制裁を避け
て着地点を模索。5月に閣僚級の戦略・経済対話を開く見通しが強
まってきた。

 米国のスタインバーグ副長官とベーダー国家安全保障会議(NS
C)上級アジア部長は2〜4日に訪中。北京滞在中、戴国務委員の
ほか楊潔チ外相や王光亜外務次官ともそれぞれ会談した。会談は米
側の要請に中国が応えた。

 中国外務省によると、中国側は会談で、台湾やチベット問題で米
国に抗議したのは「当然だ」と改善を要求。「実際の行動」で関係
修復を図るよう促した。スタインバーグ副長官は「全面的な協力関
係の促進のために中国とともに努力したい」と述べたという。
 (00:43) 
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人民銀総裁「金融政策、機動的に調整」 人民元切り上げに含み
 【北京=高橋哲史】中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は6
日の記者会見で、金融政策について「各種の経済指標に基づいて機
動的に調整する必要がある」と述べ、物価情勢などによっては金融
引き締めに転換する時期を探る考えを示唆した。

 全国人民代表大会(全人代)に合わせて会見した周総裁は「いま
は依然として適度に緩和的な金融政策を実施している」と強調。今
年に入って預金準備率を2度にわたって引き上げたことは、行きす
ぎた金融緩和の修正にすぎないとの認識を示した。一方で「我々は
インフレを高度に注意しており、インフレ予想をよく管理しなけれ
ばならない」とも述べ、物価上昇への警戒を強めている姿勢をにじ
ませた。

 人民元相場に関しては「金融危機下で特殊な相場形成メカニズム
を採用することもあるが、こうした政策は遅かれ早かれ『出口』の
問題が生じる」と指摘、将来の元切り上げ再開に含みを持たせた。
(01:28) 


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