日本経済の糧は、米国から中国にシフトした。この動向。 Fより 中国の経済成長力は2009年度8%で、2010年度8.5%と予想してい る。この成長力は、5年間で56兆円もの公共事業への財政支出が 大きいことによる。この中国の成長で、日本企業も大きな恩恵を受 けている。中国近傍に居ることで日本企業は中国への進出がしやす い。 このため、日本は10〜12月期に4.3%経済成長を果たし、景気の2番 底の心配がなくなっている。また、2009年12月の鉱工業生産指数は 前月比2.2%上昇し、10カ月連続で改善した。どうも私が関係する IT企業にも新規案件はないが、日本企業からメンテ依頼が舞い込 むようになっている。 10月までは、生産機械が壊れてもその修理さえ必要がないほど日本 企業は減産していたが、ここへきて機械の修理を依頼され始めてい るし、古い生産機械の更新を依頼される案件が出てきた。やっと、 企業全体が息を付ける状態になったようである。しかし、設備の拡 張はまだないし、自社の厚生福祉施設を廃止してしまうなど、限界 までのコスト削減を行っている様子も見える。中国での売価が低い ので、コストをギリギリまで詰める必要があるようだ。 この生産した商品のほとんどが中国向けになっている。リーマンシ ョク以前であれば、米国市場向けであったが、今は中国市場向けに なっている。このことは統計でも分かる。09年の米国向け輸出額は 8兆7446億円。中国向けは10兆2391億円で、比較可能な統計がある 1979年以降では初めて首位に立ったという。 中国の上場企業の業績も急回復している。14日までに上場企業の約 1700社のうち、4分の1に当たる444社が2009年12月期の業績の上方 修正を発表。上方修正した444社のうち159社が「利益が2倍以上」 に拡大。114社が「50〜100%増益」とした。 中国に居る竹下さんも中国の活気は大変なものであるというし、日 産、ホンダなど日本の自動車会社も、中国での利益が米国の利益を 抜いている。半端な工場拡張では市場占有率が落ちるということで 投資規模もでかいことになっている。 中国での景気刺激策として、公共事業に09年9243億元の財政支出を しているが、中国財政収入は前年比11.7%増の6兆8477億元(約91 兆円)となり、公共事業の支出より税収の伸びの方が大きいことに なる。 欧米日が景気刺激策の財政支出が財政の収支状況を悪化させて、持 続可能ではない状態になっているが、中国は持続可能な景気刺激策 としての公共事業ができ、2010年の公共投資も09年並みの9927億元 (約13兆6000億円)になる。 しかし、中国はドルとのリンクで人民元を為替操作していることで 2009年末の外貨準備高が2兆3991億5200万ドルとなり、前年末に比 べ23.3%増え、日本(1兆493億9700万ドル)の2.3倍に達した。 このドルリンクの効果で09年の輸出額が前年比16.0%減の1兆2016 億6300万ドル(約111兆円)で輸出が世界的に大幅減になっているの に、16%減に抑えて、ドイツを抜いて世界最大の貿易輸出国になっ ている。 しかし、ドル流入などの影響で金融機関の人民元貸出残高は31.7% 増の39兆9700億元(約534兆円)になり、1年間の増加額は9兆5900 億元と前年の2倍近くに膨らんだ。この資金が土地投機になり、不 動産価格などが急上昇している。このため、住宅2軒目は「頭金40 %以上」義務付けして投機規制に乗り出したが、1月には新規貸し 出しの停止を一部金融機関に指示したようである。融資拡大でカネ 余りが深刻になり、資産バブルやインフレ懸念が強まったことが背 景で、過剰な資金供給を抑える中国当局の姿勢が一段強まっている。 しかし、金融引き締めへの警戒から株式相場が下落基調を強めこと で、中国人民銀周小川総裁は「適度な金融緩和を10年も続ける」と も発言している。 どちらにしても、中国の金融当局は、アクセルとブレーキを一緒に 踏むような際どい政策が必要であり、人民元のドルリンクを見直す ことも必要になると見る。 中国の金融当局の政策が失敗すると、土地や株などへの投機資金が 引き上げることになり、バブル崩壊の危険性もある。そのバブルに 踊る中国経済に、外需として日本経済は依存している。 よって、中国バブル経済の操縦如何で日本も低迷経済から抜け出せ るかの際にある。このため、中国経済の動向を追うしかない。 さあ、どうなりますか?? ============================== 景気二番底懸念和らぐ 10〜12月4.3%成長予測、エコノミスト平均 景気が再び底割れする「二番底」の懸念が和らいできた。経済産 業省が29日発表した2009年12月の鉱工業生産指数は前月比2.2%上昇 し、10カ月連続で改善した。中国向けを中心に輸出が増加。民間エ コノミストによる昨年10〜12月期の実質成長率予測は平均で4.3%と 、最近の日本では高い伸びになったとみている。ただ今年前半の成 長率は公共投資の減少などで鈍化するとの見方が大勢で、雇用環境 の改善やデフレ脱却にはしばらく時間がかかりそうだ。 ============================== ドルキャリー取引「新興国経済に大きな問題」 中国警戒 2010年1月28日11時42分 【ダボス(スイス東部)=有田哲文】中国人民銀行の朱民副総裁 は27日、米国の金融緩和を利用してドルを借りて他通貨に替える 「ドルキャリー取引」について、「日本のかつての円キャリー取引 よりずっと多額であり、問題だ。いまは新興国に大量の資金が流れ 込んでいるが、米国の金融政策が変われば引き揚げていくことはみ なが分かっている。そのときに大きな問題を引き起こす」と語り、 強い警戒感を示した。「世界経済フォーラム」の年次総会での討論 会で発言した。 ============================== 外需の中国頼み鮮明 アジア消費取り込む工夫必要に 財務省が27日発表した2009年の貿易統計(通関ベース)では、中 国向けの輸出額が戦後初めて米国向けを上回り、日本経済の中国シ フトが鮮明になった。日本企業にとっては、アジアの消費市場を取 り込む商品開発などがさらに求められそうだ。 09年の米国向け輸出額は8兆7446億円。中国向けは10兆2391億円 で、比較可能な統計がある1979年以降では初めて首位に立った。財 務省によると、米中の輸出額が逆転したのは戦後初めてだという。 同日発表した09年12月の輸出額でみると、中国向けは1年前から 43%伸び、リーマン・ショック前の07年12月と比べても92%の水準 まで回復した。中国政府が打ち出した家電や自動車の購入促進策な どが効き、乗用車や自動車部品、半導体などの電子部品の輸出が伸 びている。 ============================== 中国、融資抑制へ窓口指導 一部行に新規貸し出し停止指示 【北京=高橋哲史】中国の銀行監督当局が商業銀行に対し、融資 の増加を抑えるよう「窓口指導」を強化し始めた。一部には1月中 の新規貸し出しの停止を指示したもようで、日系企業にも影響が出 ている。融資拡大でカネ余りが深刻になり、資産バブルやインフレ 懸念が強まったことが背景で、過剰な資金供給を抑える中国当局の 姿勢が一段と鮮明になった。日本などアジア株が下落するなど、株 式市場にも波紋が広がっている。 窓口指導は市中の金融機関に融資の増減を指示する行政指導。中 国人民銀行(中央銀行)は重要な金融政策手段に位置付けている。 市場金利を誘導する近代的な金融政策が確立していない中国では、 こうした「直接介入」が定着している。(10:11) ============================== 中国人民銀総裁「適度な金融緩和、10年も続ける」 【北京=高橋哲史】中国中央テレビによると、中国人民銀行(中 央銀行)の周小川総裁は北京市が21日に開いた会合で「人民銀は2010 年も適度に緩和的な金融政策を継続する」と語った。金融引き締め への警戒から株式相場が下落基調を強めており、周総裁の発言には 市場をけん制する狙いがあったとみられる。 周総裁は「新たな情勢に基づいて政策の的確性、柔軟性、有効性 を高める」とも指摘。インフレ懸念が高まれば金融緩和策を機動的 に修正する考えもにじませた。 (23:01) ============================== 中国の財政収入、11.7%増の91兆円 09年、年後半の景気回復映す 【北京=高橋哲史】中国財政省によると、2009年の中央と地方を 合わせた全国財政収入(速報値)は前年比11.7%増の6兆8477億元 (約91兆円)となった。年前半は不調だったが、後半に国内景気の 回復を映して急速に持ち直した。09年の財政赤字は予算で示した 9500億元以内にとどまる見通しで、中国政府は財政の悪化を招かず に積極財政を続けられると判断している。 全国財政収入は9割を税収が占める。09年の実績を単月ベースで みると、4月までは世界的な金融危機を受けた国内景気の減速で前 年割れとなったが、5月以降はプラスが続いている。09年通年では 日本の国の一般会計税収(09年度補正後予算、36.9兆円)の2倍以 上に膨らんだ。 中国共産党・政府は08年秋に「積極的な財政政策」を採用。公共 投資などを大幅に増やした結果、09年予算では過去最大となる9500 億元の財政赤字を見込む。当初は財政の悪化を懸念する声もあった が、税収の急回復を受けて「09年の財政赤字は予算内に収まる」 (謝旭人財政相)との見方が広がっている。(01:01) ============================== 中国企業、業績回復が鮮明 前期、上場会社の4分の1が上方修正 中国の上場企業の業績が急回復している。中国経済紙の第一財経 日報によると、14日までに上場企業の約1700社のうち、4分の1に 当たる444社が2009年12月期の業績の上方修正を発表した。政府の 景気対策の効果が大きく、15%減益だった09年上半期(1〜6月) から一転して通年でみると2ケタの増益となる見通しだ。 中国の上場企業は12月期決算で、前年実績に比べて利益が50%以 上増えたり、赤字から黒字に浮上したりする場合などに業績修正を 発表する義務がある。上方修正した444社のうち159社が「利益が2 倍以上」に拡大。114社が「50〜100%増益」とした。 ============================== 中国の外貨準備、23%増 09年末、2.4兆ドル 【北京=高橋哲史】中国人民銀行(中央銀行)は15日、2009年末 の外貨準備高が2兆3991億5200万ドルとなり、前年末に比べ23.3% 増えたと発表した。人民元相場を実勢より低く抑えるために元売り ・ドル買い介入を膨らませた結果、外貨が大量に積み上がった。米 欧は中国に元相場の切り上げを再開するよう圧力を強める公算が大 きい。 中国の外貨準備は06年2月に日本を抜いて世界一になった。09年 末時点も引き続き世界一で、2位の日本(1兆493億9700万ドル)の 2.3倍に達した。 同時に発表した09年末の金融機関の人民元貸出残高は31.7%増の 39兆9700億元(約534兆円)。1年間の増加額は9兆5900億元と前年 の2倍近くに膨らんだ。元売り・ドル買い介入を拡大した結果、大 量の人民元が国内の銀行に集まり、銀行がその人民元を積極的に貸 し出しに回したことが背景にある。(15日 20:20) ============================== 中国、住宅2軒目は「頭金40%以上」義務付け 投機規制 【北京=高橋哲史】中国国務院(政府)は11日までに、投機的な 住宅購入の抑制を指示する通知を全国に出した。2軒目の住宅購入 について、頭金として初めに購入価格の40%以上を支払うことを義 務付けるほか、銀行に金利を高めに設定するよう促すのが柱。住宅 価格の高騰で市民の不満は高まっており、バブル予防へ投機的な不 動産取引の規制を強化する。 ============================== 中国、輸出世界一へ 09年1.2兆ドル、前年比は16%減 中国税関総署は10日、2009年の輸出額が前年比16.0%減の1兆2016 億6300万ドル(約111兆円)だったと発表した。世界的な金融危機の 影響で1983年以来、26年ぶりの前年割れになった。ただ、ドルベー スでの輸出額は08年まで世界首位だったドイツの09年実績(11月時 点)を大幅に上回り、09年通年では中国が初めて世界一となる公算 が大きい。 世界貿易機関(WTO)によると08年の輸出額はドイツ、中国、 米国、日本の順で、ドイツが中国を小幅に上回っていた。 ============================== 中国、10年の公共投資は前年並みの13兆円 【北京=高橋哲史】中国国営の新華社通信によると、中国の謝旭 人財政相は10日の全国財政工作会議で、2010年の中央政府による公 共投資が09年並みの9927億元(約13兆6000億円)に達するとの見積 もりを明らかにした。危機対応でとってきた積極財政を10年も継続 し、景気回復を確実にする。 謝財政相によると、09年の中央政府の公共投資は9243億元になる 見通し。08年11月に打ち出した4兆元の景気刺激策では、中央政府 の公共投資を2年間で1兆1800億元増やすとしており、この目標を 達成するのはほぼ確実だ。 謝財政相は09年の全国財政収入が前年比11.7%増の6兆8477億元 になるとの見通しも明らかにした。財政赤字は09年予算で示した9500 億元以内にとどまるとしている。 (02:11)