軍略2 虚風老 戦わずに勝つというのは、それだけの条件を積み上げていって、 状況において、相手が動けなくなることを指す。 万が一にも相手が無謀にも向かってきた場合でも、完璧に勝つ実力 があることが必須であろう。 だから、むしろ事前にたくさんの手を打っておく必要があるし、自 己の実力が必要なわざじゃ。 無手勝つ流とは、こちらをむなしゅうして、(自己を死において) 相手が抱えきれない損害を持つことに気づきとひるみ(結果として の自分に相打ちをしてもという覚悟がある場合)をもって、自己の すべての計らいを無くした上で取られる「自然体」である。こちら に利得意識(一種の迷い・濁り)がある場合なりたたないといえる。 どれくらいの「状況」を作り出せるかは、普段の様々な計らいにあ るし、その状況をどうゆうふうに利用できるか、また、できないか については日常業務の積み重ねである。 戦略とは条件的に有利にしようというふんだんの努力と日々刻々と 変化する状況や、相手(複数の相手があることじゃし)への対応の 中にしかないといえるじゃろう。 力の流れを読む、というのは理屈ではむつかしいの。 虚風老 ============================== (Fのコメント) 孫子塾の海上先生とお会いしたら、これからは中国とは戦わずし て勝つ方法を見つけることであり、中国も日本を必要とする戦略を 構築することが大切であると。 日本が自立するためには、食糧、エネルギー、資源の3つを自給で きれば、海外とのシーレーンを守る必要もなく、中国とも海外で戦 う必要もない。シーレーン防衛自体が意味を成さない。 このためにも、その孫子の戦わずして、勝つということが重要にな っている。勝つという意味もなくなる。日本が戦略の雛形を作れば 、世界も真似をせざるを得ないので、日本に教えを請いに来るし、 中国がアフリカに侵略または進出する必要もなくなる。それぞれの 地域が自活すれば、征服する必要もなくなる。 米国のように軍隊を出して、他国に遠征することも無くなる。 その時代が来るし、それを最初にできるのは日本しかないと。 1つの考えである。日本の技術で先頭を切って進むしかない。