3494.re:ベーシックインカムと給付付き税額控除



森野さんが主催するMLの議論で、BIと給付付き税額控除の違いを議
論していた。参考にために、転載します。  Fより

森野さんの欧米経済学と江戸経済学の博学な知識が面白い。
このコラムでも随時、森野さんを追いことにする。
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ベーシックインカムと給付付き税額控除
from多賀

1.ベーシックインカムと給付付き税額控除の類似点
そもそも、ベーシックインカム=全国民に所得や就労意欲にかかわ
らず一定の金銭を給付、
給付つき税額控除=一定の税額を控除枠(所得控除などによって差
し引かれる税額)としてセットし、支払う税額が控除枠に満たない
場合は差額を給付する。(よって低所得で税金を支払わない人は控
除枠分の金額が丸ごと給付される)
とします。(自分なりのラフな理解ですが)

ここで、ベーシックインカムの財源を消費税でまかなうとすれば、
ベーシックインカムによる給付と消費税増額分の差額は、低所得者
ほどプラスが大きくなり、高所得者はマイナスが大きくなるでしょ
う。
この「低所得者ほどプラスが大きくなる」再配分効果が、給付つき
税額控除と近いと考えました。

2.ベーシックインカムを要求する意味
これは私の理解だと、ベーシックインカムの給付によって食うため
に働かなくてはならない拘束を緩和することで、人間性の回復を図
る(命を削ったり悪事に手を染めるリスクが下がる、金にならない
が社会的に意義のある活動に能力を振り向けられる…)ことに意味
があると思います。

これに対して、「給付付き税額控除」を主張する人々は、税と社会
保障の一体化(逆に言えば社会保障の切捨て)、税率のフラット化
、労働意欲の喚起などを主張しているようで、立場が真逆のように
見えます。

ただ、どちらも「所得再配分による生きる権利の保護」という点で
は共通しているように見えるので、私などは「給付付き税額控除」
を推進するのもありかとは思っています。

逆に、「給付付き税額控除」の問題点(それが何か私には見えてい
ませんが…)をきちんと突き、本来のベーシックインカムの思想に
より近い制度を求めていく、というのもありだとは思いますが。

よろしくお願いします。
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re:ベーシックインカムと給付付き税額控除
from森野

私たちは資産格差や所得格差の激しい社会経済に生きていますから
、憲法で健康で文化的な必要最低限の保証を謳われるとはいっても
、現実の生活は厳しいものがあります。そこで、資産格差の是正、
所得再配分の考え方にいろいろ出てくるわけで、基礎所得もまずは
そういう文脈で関心をもってきました。

どうも議論は錯雑していて整理が必要なようですね。

フリードマン流のマイナスの所得税は所得ですから所得状況を勘案
します。所得格差の面からアプローチします。

消費の面からのアプローチにはいろいろありますがマイナスの売り
上げにかかる税の実施があります(完全なインボイス方式と、目的
によっては複数税率の実施が必要)

もちろんこれらは、所得ゼロ、購買ゼロの人には意味がありません
ので、

I・フィッシャーの緊急通貨(減価型補助通貨)を貧者に直接給付す
る提案とかいろいろあります。

これと別に、貧者・富者を問わず、一定額を給付するマイナスの人
頭税があります。プラスの人頭税はあのサッチャーがやろうとした
ことで所得状況にかかわりなく課税するものですね
(ネオリベラルによるこの税は過酷でっせ)。

マイナスの場合は、ダグラス主義が典型ですね。もちろんこの場合
も、人間の属性によって額に差をつけていますね(おとなとかこど
もとかで;ダグラスのスコットランド提案が典型)

これらはみな所得状況にかかわるものですね。

ただひとつ、減価型通貨を使用するフィッシャーの提案は、その通
貨の特質から使用された貨幣が持ち手を変えるなかで、税負担され
ることで、カネは富者に集まっていくとすれば一種の富裕税として
機能し、資産格差状況に影響を与えるということはあります。

そこで、我々の生存権を確保するという問題と現行の不公正な社会
経済の変革という問題の関連に関心がもたれますね。

あの定額給付金のときもマスコミがこぞって聞いていましたね。ど
う使いますかと。あの給付金もマイナスの人頭税ですから、こんど
もするとすれば、大金持ちで死んだ人間からも政治献金がもらえる
ようなハトヤマももらうことになるでしょう。

公平性の考え方がいろいろ出てくるでしょうね。

私自身はたんなる、頭数で平等なのが公平と考えうるほどこの社会
は公平で平等な社会ではないと思っていますので、いま所得なく食
い物もなく飢餓と貧困に直面している者ほど傾斜的に給付が行われ
富者であるほど累進的に負担が増大する仕組みが公平ではないだろ
うかと考えています。その意味ではごく常識人です。

その点からいいますと、マイナスの人頭税にした場合の非公平性を
どこで是正するのかが問題になりましょう。それは、その給付の面
ではなく給付の負担のされ方のなかで、富者ほど負担が重くなると
いう仕組みと一体でなければならないということになります。

基礎所得の財源を税制のなかで検討する根拠はこのへんにあるんじ
ゃないでしょうか。

ところがその財源を貨幣発行益に求める見解があります。これは貨
幣量を増加させますので、貨幣の相対価格を引き下げインフレ効果
をもちます。インフレという「見えない税」の負担は経済社会全体
で、資産や所得の状況に拘わらず負担され、インフレの利益は非貨
幣的資産保有者にもたらされます。貧者には負担のみがやってくる
という意味で貧者が尻ぬぐいさせられることになるでしょう。

そうすると、貨幣発行によってまかなう場合もそのマネーの消却プ
ロセスが組み込まれたマネーでまかなうアイデアとなりましょう。
I・フィッシャーの緊急通貨が減価型の自己償却(消滅)型のマネー
になっているのはそのためです。これはMの量の肥大化を防ぎながら
(抗インフレ的)、貨幣の実質回転率を引き上げるゲゼルマネーで
あるゆえんです。

ダグラス主義者もカナダアルバータで繁栄証券を貨幣用途で発行し
ようとしたときスタンプマネータイプを考えたようです。しかし
これは実施されなかったように記憶しています。

I・フィッシャーの場合の特色は、勿論、万人に無差別給付ではなく
、困窮層のみ、そして財政を傷めないゲゼルマネーにしている、ま
たその性質ゆえに、富裕層の持ち越し税負担効果による格差是正効
果ももつというものです(貧者のマネーほど足が速く使われる)。
ここでは無条件の基礎所得ではありませんね。富者が入手した給付
は貯蓄に回されるのがオチと私たちずいぶん聞かされましたね。

基礎的な生存保障をどのような仕組みで行うかという場合、国家発
行の法定不換紙幣で行う場合、その消却をどう想定するのかも考え
て置かねばならないでしょう。そのマネーは国家歳入として戻って
きますが、もしそれを単に廃棄するならその分の税収はなかったこ
とになります。

法定不換通貨の特色はそれが返さなくてよい債務であるところに特
色がありますが、その増発は実質的にインフレプロセスを通して社
会の全メンバーが不平等なかたちで負担していくわけです。

あのダグラスでさえ、国民配当用に発行された社会信用分のマネー
は、批判をうけて、社会の財やサービスで担保されているのだとい
わざるを得ませんでした。しかし、その資産としての保有状況は不
問にふしていたのです。

ゲゼリアンの場合は、社会メンバーのより公平な状況を作るために
、公正な貨幣改革(課税貨幣)、土地地代の社会化(自由土地)、
安定通貨(抗インフレ、抗デフレ)を提案してきました。公正な社
会実現の方向性をもつ具体的な通貨制度、税制、通貨政策を模索し
ているわけです。それは無条件の基礎所得を現行制度のあり方を是
認したうえで給付しようとするものではありません。

そのなかには、社会政策的な財源を広義環境税ですべてまかなう主
張もあります。環境税の貧困層へのより手厚い傾斜的配分(貧者ほ
ど環境負荷は少ないことへの報償の意味を加味される)は提起して
きたところです。

基礎所得を巡る議論にはマクロ経済的な議論も密接にかかわります
。それはわたしたちがどのような経済金融政策をとるべきなのかと
いうことですが、そこまで世上の議論が踏み込まれるべきであり、
それを期待しているところです。

しかし、欧州での議論に比べて、20年代、30年代のブリティッ
シュ・ファッショの議論が目立ちすぎるジャパンはどないなってる
んだろうなあという実感はありますね。

まあ、ひとことでいいますと、無条件の基礎所得が無条件に万人に
歓迎される公正な社会にしたいものですね、と。いまのところ、そ
うした社会を実現する手法として無条件の基礎所得が提起されてい
るようにはみえないですね。

我が国の権力者には格差を是正しますと得意げに胸を張って約束し
たきれいなおべべを身に纏った大臣がいらっしゃるようですから、
期待しましょう(^_^)
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購買力外部注入
from森野
「マイナスの消費税」とは、
たとえば、複数税率を導入するとして

贅沢品 10%
日用奢侈品 5%
特定課税除外品 0%
生活必需品 マイナス3%
特定必需品(コメ、味噌、しょうゆ、塩など) マイナス5%

としますと、消費者はこれらの品目を購入した領収書における税負
担額総計がマイナスの場合、その領収書をもって、納税デーに役所
にいってマイナスの納税(給付)を受けるというものです。

まず現行消費税とことなり、欧州のような完全なインボイス方式に
消費税を改める、

領収書の事業者によるカラ発行の防止など技術的問題のクリアの二
点が問題です。

これらは解決策はあります。

むしろ最大の難点は、インボイス方式にすること自体が商工業者に
よって政治的にものすごい反対を受ける点です。
(これは若い頃、中曽根が売上税導入を画策したとき売上税の本を
書いていまして、いっこう税のなかみが決まらずもめにもめた経緯
をみてきたのでわかります)

しかし欧州でできていることが日本でできないことはありません。
複数税率も欧州でふつうにしていること。
要は、その中身をきめるのは、政治的意思です。
マイナスの消費税はいわば給付付消費税です(^_^)

これがすべて解決するわけではありませんが、その効果は
○ 購買力外注による経済刺激効果
○ 貧困層支援
○ 全体としての消費税という広く浅い税(^_^)による税収確保
などがあります。

懸念
○ マイナス税額付領収書は現金同様に決済手段として流通して
しまう可能性があります。

○ その防止策をとるか放置するかという問題はあり。しかし
これは購買という実績に裏付けられた信用膨張にすぎないともいえ
る。

○ 各種偽造防止策、運用の検討は必要。

もしコメや自国産農産品に特例的なマイナス税率を設定しますと貧
困層の支援ばかりか、それらの需要確保によって国内農業を活性化
できます。同じ予算があるのであれば、農家への直接所得保障より
もはるかに効果があるでしょう(^_^)。

○ この着想は初め、カナダのダグラス主義者たちによります。
その点は彼らの功績です。しかし選挙用の人気取り政策提案に終わ
ってしまったのが残念

○ 複数税率設定に、もちろん環境税的配慮を付け加えることがで
きます。(個人的には反自家用自動車派としては、白ナンバー車購
入には懲罰的なプラス税率を設定すべき(^_^)と思っている)
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> 運用面では、偽造の問題などいろいろありそうです。ひとつのプ
> ランとして、考える意味はありそうです。
from森野

かなり具体的に考えてみたことがありますが、技術的な問題は解決
できますね。ただ、欧州ではインボイス方式のインボイス自体が悪
用されるのを防ぐためにそれなりの管理コストがかかっています。

またそれに関連して示し合わせて、カラ取引でインボイスを生成し
悪事に応用する手口など、消費に係る税の場合に問題はいくつもあ
りますが、悪事に使われる可能性があるからといって融通手形が禁
止されないというレベルの問題と経済犯罪は区別が必要。その意味
では、給付付き消費税の技術的諸問題は回避可能とそのときはあれ
これ考えてみて結論しました。

税は徴税してみてわかることもあります。実際、非累積型の(非カ
スケードタイプ)の売り上げに係る税は占領軍の米国が日本で実験
して、それから米国で実施したという経緯があります(たしかミシ
ガン州が最初だったか)。
その名残が地方特別消費税だったかな・・・
(正確な名称は忘れた・・)
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安定通貨あるいは指数通貨(Indexwaehrung)
from森野

我が国経済は来春くらいにかなりなデフレ危機に突っ込みそうです
が、世界を見ると米国を中心に過大な民間債務、公的債務を国内イ
ンフレでしのぎ、そのためのドル安を推進し、経済回復を謀ろうと
いう動きがみられますが、昨年来大活躍の破綻予言者やリバタリア
ン、サバイバリスト、左翼主義者、ゴールド信奉者たちのドル崩壊
論やハイパーインフレの警告が盛んで、もう耳たこ状態の方もおら
れるかもしれません。

そうした人達のハイパーインフレの到来を予測する声とともに、実
際、膨張した投機資金はいまコモディティに流れています。

こうした状況のなか、先般、エントロピー学会の折には河宮さんと
両大戦間の時期を振り返る必要性で話がはずみましたが、いま、そ
うした作業を真剣にしなければならない時期かなという感じをもつ
にいたっています。

狭く大恐慌期にとどまらず、それに先行する時期から第二次大戦後
のインフレまで、およそ1914年ごろから、戦争インフレ、デフ
レ危機、相対的安定期を経てデフレ危機、そうして戦争インフレへ
と経過する時代です。

そうなると、ゲゼルやゲゼリアンの議論を紹介せざるをえません。
世の中に一つの着想や取り組みが消化されていくには時間がかかり
ます。ゲゼルの場合も消滅貨幣の提起を先ずご紹介させていただい
たのですが、これはまだゲゼルの考えのほんの部分にすぎません。
現代の経済の現実に取り組んでいくには、そろそろこれまで取り上
げなかった主張を消化していくべき時期にきているようです。それ
は安定通貨論とそのコアをなす抗インフレ策である指数通貨論です。
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シュトリーゲルの論文
from森野

基礎所得が話題になりましたので、以前WATのMLのほうで
ご案内した資料情報をこちらにもご案内しておきます。

ご参考まで。

http://www.humane-wirtschaft.de/02-2008/striegel_grundeinkommen.pdf

無条件の基礎所得ー公正な理念か?
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「指数通貨論」
from森野

これは物価指数に貨幣購買力を連動させる考え方です。この手法は
インフレによる打撃をもっとも受ける賃銀稼得者階級の利益を擁護
し経済回復をはかるものでした。

これを当時の経済状況との関連で評価してみる必要を感じています。

理論的には当然、フェダーもダグラスもフレデリック・ソディの理
論も考えてみなきゃなりません。

昨今のネットを見るに陰謀理論ふうの言説の跋扈のなかでダグラス
理論がてきとーに利用されているのは見るに忍びないですね。かつ
ての議論を有益な遺産として評価していきたいもの。

ましてこんな時代、時代が要請しているともいえますし。

いま、じぶんなりに考えてみようと思って資料を整理しはじめたと
ころです。

ケインズは1931年のシカゴ・レクチャーを、「我々は今日、現
代世界で最大のカタストフィーのなかにいます。それはほぼ完全に
経済的諸原因に負っています。」とのべることから始めていますね。
膨大な失業をもたらしている危機が資本主義の危機であるとの体制
認識を示したことでよく知られているレクチャーですが、危機はも
っとも進んだ国の経済で、もっとも激しく出現し、「豊穣のなかの
貧困」状況をもたらしたわけです。

この「豊穣の・・・」の言葉はダグラス主義者が好みの表現ですが
、豊穣のなかの貧困で問われたのはダグラス主義自身も例外ではな
かったですね。誰もが解決策を問われたのですが、皮肉なことに
20年代以来主張されていた豊穣のなかの貧困論は、豊穣さを前提
してそのなかでの再分配をいうものであったために、29年から
33年にかけてまっしぐらに落ち込んでいく国内総生産の現実のな
かで、低産出高のなかの貧困や失業に対処しえませんでした。

ゲゼリアンはどうであったかといえば、ゲゼルから多くを学んだフ
ェダーの影響力が増していきます。ヒトラーは彼の貨幣を国家が直
接発行すればよいという解説に目から鱗であったことを告白してい
ますね。ナチスの公式綱領は彼が策定し、徹底した流動性供給が行
われ恐慌から抜け出していきます。第一大戦の賠償の重みに苦吟し
てきたドイツはそうして世界危機のなかから戦争へ再度突入してい
きます。ゲゼリアンたちは政治的に追い詰められていきました。

キンドルバーガーは大恐慌の諸原因をそれ以前の経済状況のなかに
いくつも指摘していましたが、インフレ、デフレを繰りかえしなが
ら危機を深化させていった時代、そんな経済危機がたんに循環的な
ものであることを越えたような時代の文脈のなかに私たちが着想の
元にしている思考を置き直して学び直してみるかなと思っているわ
けです。
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ベーシック・インカムに関して

「尊厳と貧困:ベーシック・インカムをめぐって」
ロナルド・ドーア教授の関西講演会の情報に対して
from森野

行ってみたいですけど、遠いなあ。

英国の工場、知らんですが、日本の工場ではずいぶん働いたことが
あります。夜勤もずいぶんした。歳を重ねてきて、あのとき、アノ
場所、あの仕事で、傷めたからだが、いまになってこんなに響いて
くるものかと感じている昨今ですが、えらい教授陣に勤労階級の尊
厳がほんとにわかるのかな〜と、関心があります。

公共政策とかいいますが、かつての社会政策や労働経済といってい
たものと違うんでしょうねえ。

「国家による無差別無条件の基礎的所得保障」が「生かされるので
はなく」、「生きるための」条件を作ってくださるのか、関心があ
ります。

そしてそもそもどのような国家運営でそれを実現しようとなさるの
か、それも関心があります。ドーアとかいう人の本は昔、訳書があ
ったのではないかなあ、若造の時分、読んだ記憶があります。もっ
ともなにも記憶に残ってないですけど・・・

かつてエンゲルスが言ってたと記憶していますが、工場の門をくぐ
ると資本の専制がありますよ。尊厳なんかひとかけらもなくなりま
す。

「無差別無条件の基礎的所得保障」が尊厳をどれだけ取り戻させて
くれるのか。まさか「カネでひとのツラをはたく」と共産主義支持
者がおっしゃっているようなことにはならんのでしょうから。まさ
か、尊厳を失っている人間のツラはカネでたたきがいがあるという
ことでもないでしょうし。

公共政策をいうなら、カネというシステムを電車、道路のように公
共のインフラにしろ(私的利用には料金がかかるマネー)、財源が
必要ならゲゼルのいうように、勤労でなく「所有のみに由来する」
所得(モーリス・アレ)である地代を社会化し、母子年金として給
付せよとかいいたくなりますが、公共政策ってのもビスマルク以来
の恩恵的な労働諸階級対策なのか・・・

なにか世の中は最近、物事を考える順番がへんなんじゃあないかな
〜との感じを持っています。

再分配を議論するにつき貧者をタネにするのが流行っていますけど
、貧者として言わせていただきたいのは、世の中の問題はあくまで
、再分配論的には富者なのです。富裕層をどう処置するのか、再分
配論はそこから始まってほしいもの。

富裕層に辛くあたると外国に逃げていくという人もいますが、いき
たけりゃあ、どんどん行かせればいい。グローバリストになって、
最後は己が寄る辺なきを知るのもいいことではないか。
貧者にして勤勉な勤労階級が我が敷島におる限り困ることはない
・・・といなおってやればいい。

どなたかシンポジウムのご報告をしてくださると助かりますね。
古色蒼然とした国民配当論よりは現実的な議論がきけるかもしれ
ませんし。
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フィッシャーの交換方式
フィッシャーの交換方式とは、社会における一定期間の取引に必要
な貨幣量と財貨・サービスの総取引量の関係を表している方程式で
あり、I・フィッシャーがMV=PTと表したものである。

Mは貨幣数量、Vは貨幣の流通速度、Pは一般物価水準、Tは取引
量である。
I・フィッシャーは、長期的にはVおよびTが大きく変化しないと
考え、ここからMとPは、比例関係にある。すなわち貨幣数量の増
加はインフレをもたらすという貨幣数量説が導かれた。



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