3475.現代という芸術:君にもできることがある



皆様

現代という芸術、今月はおやじカフェをとりあげました

とくまる

http://www.milestone-art.com/MILESTONES/issue105/htm/p11tokumaru.html

現代という芸術  君にもできることがある

フツーのおやじを使った芸術作品 おやじカフェ

 9月にアーチストの友人から「おやじカフェ 店員募集」のメール
が転送されてきた。仮設テントのカフェで給仕するおやじが突然踊
りだすというコンセプト。振付は伊藤キム。ぜいたくな体験だと思
い即申し込んだところ、東京のおやじは忙しいらしく定員割れでオ
ーディションもなく、踊るギャルソンとして晴れてデビューするこ
とになった。

 おやじの数およそ20人、20代から70代のおやじたちと10月頭から
2時間半の稽古を5回ほどこなして、「サントリーOLDのテーマ」、パ
ヒュームの「ポリリズム」、ジュリーの「勝手にしやがれ」、「君
の瞳は1万ボルト」など5曲のレパートリーをなんとか覚えたと思っ
たら、「スカイハイ」と「YMCA」の2曲が追加となり、計7曲を
踊ることになった。普通に給仕をしているときに、スタッフから「
次はO(Old)とP(Poly)入ります」と耳打ちされて心の準備。BGMが消
え、照明がセンターに当たると、おやじ踊りが始まる。

 一部Youtubeで映像公開されているが、正直言って僕の踊りは学芸
会並み(いや、以下かも)。でもとにかく一生懸命に踊ると観客がと
ても喜んでくれたことがわかる。おやじたちが楽しそうに踊る姿を
見て、勇気が湧いてきた、元気をもらったという感想が多かった。

 観る人に勇気と元気を与える、これぞすべての芸術作品が究極に
めざすもの。こんな簡単な芸で最高のほめ言葉をいただいていいの
だろうか、プロの劇団やダンサーに申し訳ないと思ったが、じつは
芸術はシンプル・イズ・ベストなのかもしれない。

 人類の文明はすでに20年以上も前に滅びていて、今は50年かけて
滅びきる時代の真っ只中にいる。だからといって悲観する必要はな
いよ。悲劇のほうが感動は深いもの。ほぅら観てて、おやじたちが
踊るから。

 君にもできることがある。



おやじカフェ 11月14/15, 21/22, 28/29、12月5/6, 12/13日
                                            正午―午後10時
池袋駅西口 東京芸術劇場前特設テントにて開店中



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