3462.戦争経済について、誤解があるようじゃ。



世界恐慌の解決策        (@_@)
   
>世界経済が苦境期に経済理論は革新的な発展を遂げることになる。
>今不況期にも経済理論が揺り戻りを受けて、ケインズ学派が力を持
>ってきているが、しかし、そのケインズ学説だけでも現在の苦境か
>ら抜け出せない。特に日本は1990年以降の長期のゼロ成長で大
>きな試練にさらされている。この苦境から脱出する理論が必要にな
>っている。        Fより

歴史的に考えても、現在進行形の世界恐慌の解決策は、戦争しかな
いでしょう。戦争により、工業国の工場を破壊して過剰な工業生産
力を削減する以外に方法はありません。

現在の世界では東アジアの日中韓の三カ国に工場設備が集中してい
ます。従って、日本が中国に核攻撃されて滅亡するか、韓国が北朝
鮮に侵略されて滅亡するか、中国が内戦状態になるか、の三つの選
択枝しかないと思われます。日本としては、第一の状態は回避した
いので、第二及び第三の選択枝を追求していくべきでしょう。 
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戦争経済について、誤解があるようじゃ。    虚風老
   
戦争をして歴史的に景気が好くなったと思っておるのは第二次世界
大戦後のアメリカや、朝鮮戦争特需での日本経済の立ち直りの起爆
になったことからそういゆう幻想をいだくかもしれんが、どちらも
経済的に普遍性があるかといえばあてはまらないといえる。

戦争において一部の軍需産業が儲かるというのは出てくる。例えば
アメリカのように軍需関連がまるで公共事業のようになっておれば
の。しかしそれは公共事業とおなじで、その原資は税金である。
(兵器が輸出される場合も他国の税金によってまかなわれておるじ
ゃけじゃ。米国産のミサイルを買うのも戦闘機を買うのも日本を
はじめとするそれぞれの国の税金で購入される)

もう一つは自分の国が戦費を使って戦争するというのは、一番財政
経済を危うくする。
もちろん巻き込まれたり、それによって、市場や資源地を失うこと
も経済には痛手じゃ。
イラク戦争でもアフガン戦争でもアメリカに儲けはない。湾岸戦争
では戦費は日本や湾岸諸国が出したからアメリカに損はでていなか
った。ベトナム戦争ではその後アメリカは疲弊してしまった。
(このままでは、アフガンがベトナムの二の舞になりそうなことを
気づきはじめている)

第二次世界大戦はアメリカにとって二つの効果があった。
ヨーロッパと日本という他の工業国の生産システムが一時的に機能
できなくなったということ。インフラやたくさんのモノが戦地にな
ることによって膨大に蕩尽され大需要が生じたこと。それに即応じ
ることができたのは、戦時生産体制をもって産業が活発にあったア
メリカだけだったということ。
第二次世界大戦の主たる理由は先行する帝国主義国に対する後発の
帝国主義(枢軸国)との市場・資源(植民地という人的資源もふく
めて)の争いであったこと。

アメリカの成功はこの戦争によって、ヨーロッパ・日本などが持っ
ていた市場をことごとく優先的にアクセスできるようになり、しか
も産業の競争性で圧倒できたことがある。
1955年当事のアメリカは黄金時代と呼ばれた。世界の富の60
%がアメリカに集まったという説もあるくらいじゃ。

日本といえば、実は戦後復興ができたのはアメリカの下受け(朝鮮
戦争などもそうじゃ)として、また冷戦をつうじてアメリカの支配
した市場(これは株式や資本市場でなく実物の)にほとんど無制限
にアクセスすることができるようになったということであった。

つまりただの安保体制は軍事同盟的なものではなく、市場へのアク
セス権でもあったということで、日本はまさに全面的にアメリカに
依存しておったわけじゃ。

戦争経済といっても、突き詰めれば、市場(有功需要のある)を確
保できるか、資源を確保できるかという争いである。
自由貿易主義というのは、貿易という手段によってこれらの障壁を
減らしていこうというものだが、競争力に劣るモノにとっては、い
つでも国内市場を荒らされ支配されるという怯えがある。
ブロック経済化をおそれるのも、それらから、どちらもが排除しあ
うと縮小してしまうからじゃ。アメリカが「アジア共同体」という
名前に警戒を示し、自分達をかませろというのはもっともな話しで
ある。

競争力のある方から見ればこの自由貿易体制は都合がええ。公平に
みえて世の中には公平などないのである。(アメリカは当然それを
使い分ける。自分達が強いモノ資本市場とか情報通信とかいったも
のの開放についての圧力をかける)

アメリカの最大の売り物は「ドル」であるという説がある。
ドルというのはワシにいわせると「軍票」みたいな性格があるので
、アメリカ軍の世界管理力・中東石油支配力とトライアングルの関
係をもっている。ドル・米軍・石油という関係じゃな。どの一角が
くずれてもアメリカは世界支配の力を失うじゃろうしの。

アメリカの世紀とか西欧の世紀とかいわれるが、それはアメリカが
正しいとか西欧文明が正しいということではない。単に「力」があ
ったからである。
「正義とは力なり」と現実主義的に開き直ってしまえばそれだけで
あるが。

戦争経済は日本にとって儲かるモノではない。
また日本が戦争をして最終的に得られるモノもないのである。なぜ
なら、日本はどのような相手国に対しても占領し支配するだけの軍
事力も人的資源もないからである。
ただ単に疲弊し、海上交通なども阻害され、資源が入ってくるのが
困難になるし製品を作ることも出荷することもできず、経済・生活
ともに直ちに困窮してしまうじゃろう。

戦争と破壊打撃を混同してはならない。破壊打撃は感情ではできる
かもしれないが、利益を計算できないのである。戦争とは目的があ
り戦略がある戦術があり戦闘の態勢がなければならない。計算ので
きない戦争などするものではない。
防衛戦力とは相手方に戦争しても長期的に支配におくことができず
、戦争によって利益がでないということを確認させる力でもある。

戦争を映画やアニメの中の戦闘シーンのように安直にとらえてはな
らない。また、よく「軍」と「武」を取り違えた発言もみる。
「武」の精神は相対で技量を争う。いわば現代ではスポーツのほう
に引き継がれておるといってもええじゃろう。
しかし、「軍」の基本はアウトレンジ攻撃にある。相手の力の及ば
ないところから(防御などもそうじゃが)相手を攻撃するというこ
とにつきる。
「飛び道具など卑怯なり」というのは<武の美>じゃろうけど、軍
は相手の射程外からどうすれば攻撃できるかということをさぐるこ
とである。

そして現代において戦争は国全体を上げてしかできないし(即徴兵
制ということじゃな)
それを遂行しようとすれば、経済財政を破綻させる。

                  虚風老
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虚風老さんへ          (@_@)
   
誤解があるのは虚風老さんの方ですね。私は戦争経済で日本が儲か
るなどとは考えていません。

来るべき第二次朝鮮戦争で、韓国に集積した自動車・造船・鉄鋼・
半導体・液晶ディスプレイなどの工場設備群が破壊されることによ
り、競合する日本の産業が利益を得るというのが重要なポイントで
す。無論、日本から韓国の工場への部品輸出が減るので損失もあり
ますが、韓国企業の最終製品生産が無くなることにより、競合する
日本企業の製品価格が上昇するメリットの方が大きいのではないか
と考えています。

第二次朝鮮戦争での戦争経済によるメリットがある国は北朝鮮ぐら
いではないでしょうか。 

また、私が想定している戦争は北朝鮮と韓国の間の限定戦争で、米
軍は韓国から撤退した後であり、日本・中国・ロシアは中立を保つ
という状況を想定しています。
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(Fのコメント)
米国が戦争を起こすと、日本の経済も破壊するために北朝鮮からの
ミサイル攻撃を容認するか、北朝鮮の日本でのテロを放置する危険
がある。

特に、鳩山政権は日米関係を破壊していると米国防総省は見ている
ので、わざとシランプリをされることが起こる可能性がある。

つい最近の北朝鮮のミサイル発射を鳩山首相は、報道で知ったと言
っていることに危惧を感じている。本来なら、米軍や韓国からの通
知か自衛隊の通知で知るべきである。連絡体制ができていないのか
米軍が通知しなかった可能性もあると見ている。

米国から離れようとするとどういうことになるか米国も思い知らせ
ているように感じる。

このため、(@_@)さんが想定するようにはならない可能性もあ
ることを、知っていてほしいのです。

このため、東アジアで戦争を起こさないことが重要です。このため
には米国離れを起こしている状態では、中国との綿密な連絡協議が
必要になる。

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