3449.シュンペーター



世界恐慌の解決策 (@_@)

>世界経済が苦境期に経済理論は革新的な発展を遂げることになる。
>今不況期にも経済理論が揺り戻りを受けて、ケインズ学派が力を持
>ってきているが、しかし、そのケインズ学説だけでも現在の苦境か
>ら抜け出せない。特に日本は1990年以降の長期のゼロ成長で大
>きな試練にさらされている。この苦境から脱出する理論が必要にな
>っている。        Fより

歴史的に考えても、現在進行形の世界恐慌の解決策は、戦争しかな
いでしょう。戦争により、工業国の工場を破壊して過剰な工業生産
力を削減する以外に方法はありません。

現在の世界では東アジアの日中韓の三カ国に工場設備が集中してい
ます。従って、日本が中国に核攻撃されて滅亡するか、韓国が北朝
鮮に侵略されて滅亡するか、中国が内戦状態になるか、の三つの選
択枝しかないと思われます。日本としては、第一の状態は回避した
いので、第二及び第三の選択枝を追求していくべきでしょう。 
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(Fのコメント)
戦争で破壊するという案は、あまり良い方法ではない。米国は戦争
経済にする可能性がある。これは、世界とっては悲惨なことになる。
そのため、それと同様な効果を狙う必要がある。

それがイノベーションであると、ションペーターは言っている。
新しい需要を想像するしかないというのが、彼の意見であり、現実
的には、この方法しかないと経済理論では言っているようだ。

金融政策も財政政策も一時しのぎはよいが、恒久的な解決にはなら
ない。このため、恒久的な解決には、新しい需要の創造が必要であ
り、その需要の創造をするためには、新技術、新市場しかない。

この理由で、世界的に環境問題を解決する技術開発の競争が起きて
いる。日本はこの技術において、優位な立場にいる。この立場で雇
用を生むことが、最終的な解決とすることである。

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Schumpeter, J. A (1883.2.8-1950.1.8) 

 アメリカ(オーストリア生まれ)の経済学者。『理論経済学の本
質と主要内容』Das Wesen und der Hauptinhalt der theoretishen 
Nationlokonomie, 1908で一躍経済学者として知られ,ツェルノヴィ
ッツ大学,グラーツ大学教授 (11)となり,彼に特有の理論の骨格を
示した『経済発展の理論』Theorie der wirtschaftliche Entwicklung, 
1912を仕上げた。

第一次大戦後,オーストリア共和国政府の蔵相,ついで銀行総裁に
なったが,まもなく学界に帰り,ボン大学教授(25),のちアメリカ
に渡り,ハーヴァード大学の教授(32)となりのち帰化した。生涯き
わめて精力的かつ多面的な経済学上の労作をのこした。

ヴィーン大学ではベーム・バーヴェルクの弟子であったが,早くか
ら独自の理論をたて,特に資本主義社会の動態を「企業新機軸
innovation」の概念で説明しようとした点は,極めて独創的である。

一方では経済分析の技術的純粋性を強く主張したが,同時に広い視
野と深い歴史的素養の上に,帝国主義論,社会主義論,階級論など
にも特徴的な筆をふるった。「計量経済学会Econometric Society」
の創設者の一人で,また死去の直前,新設された「国際経済学協会
International Economic Association」の初代会長。
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ヨーゼフ・シュンペーター
提供: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

一般均衡 
シュンペーターはワルラス流の一般均衡理論を重視した。初の著書
『理論経済学の本質と主要内容』はワルラスの一般均衡理論をドイ
ツ語圏に紹介するものであった。

古典派が均衡理論をもって現実経済を診断するのと異なり、シュン
ペーターは均衡をあくまで理論上の基準点として捉える。均衡状態
はイノベーションによって不断にシフトしており、イノベーション
が加わらないと経済は均衡状態に陥ってゆく。均衡では企業者利潤
は消滅し利子もまたゼロになるという。市場均衡を最適配分とみる
古典派の見解と異なり、シュンペーターにとって均衡は沈滞である。

イノベーション 
イノベーションはシュンペーターの理論の中心概念である。初期の
著書『経済発展の理論』では新結合と呼んでいた。

イノベーションとは、経済活動において旧方式から飛躍して新方式
を導入することである。日本語では技術革新と訳されることがある
が、イノベーションは技術の分野に留まらない。シュンペーターは
イノベーションとして以下の5類型を提示した。

新しい財貨の生産 
新しい生産方法の導入 
新しい販売先の開拓 
新しい仕入先の獲得 
新しい組織の実現(独占の形成やその打破) 
イノベーションの実行者を企業者(アントレプレナー:entrepreneur)
と呼ぶ。この意味における企業者は、一定のルーチンをこなすだけ
の経営管理者(土地や労働を結合する)ではなく、生産要素を全く
新たな組み合わせで結合し(新結合: neue Kombination)、新たな
ビジネスを創造する者として重視される。この点を明確にするため
近年は起業者と訳されることがある。

 信用創造
資本主義経済ではイノベーションの実行は事前に通貨を必要とする
が、起業者は既存のマネーを持たないから、これに対応する通貨は
新たに創造されるのが本質であるとシュンペーターは考えた。すな
わちイノベーションを行う起業者が銀行から信用貸出を受け、それ
に伴い銀行システムで通貨が創造されるという信用創造の過程を重
視した。貨幣や信用を実体経済を包むだけの名目上の存在とみなす
古典派の貨幣ヴェール観と対照的である。

「銀行家は単に購買力という商品の仲介商人なのではなく、また
これを第一義とするのではなく、なによりもこの商品の生産者であ
る。・・彼は新結合の遂行を可能にし、いわば国民経済の名におい
て新結合を遂行する全権能を与える」とシュンペーターは語ってい
る。

 景気循環
起業者が銀行組織の信用供与(銀行からの借入)を受けてイノベーシ
ョンを実行すると経済は撹乱されるが、その不均衡の拡大こそが好
況の過程であるとシュンペーターは考えた。一方で、イノベーショ
ンがもたらした新しい状況において独占利潤を手にした先行企業に
後続企業が追従して経済全体が対応し、信用収縮(銀行への返済)
により徐々に均衡化していく過程を不況と考えた。以上は初期の『
経済発展の理論』における基本的な見方であるが、後の大著『景気
循環の理論』では景気循環の過程をより緻密に考察した。
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レオン・ワルラス
提供: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

マリ・エスプリ・レオン・ワルラス
(Marie Esprit Leon Walras、1834年12月16日 - 1910年1月5日)は
フランス生まれのスイスの経済学者。ヨーゼフ・シュンペーターに
よって「すべての経済学者の中で最も偉大」と評された。また、経
済学的分析に数学的手法を積極的に活用し、一般均衡理論の創造に
参画した。

一般均衡理論
彼の最大の著作である『純粋経済学要論』(Elements d'economie 
politique pure, ou theorie de la richesse sociale)は1874年に
上巻が、1877年に下巻が出版された。この著作によってワルラスは
、一般均衡理論の父と考えられている。ワルラスは理念型的な純粋
経済学と現実の経済を扱う応用経済学に分ける[2]ことによって、完
全競争のもとでは一般均衡(すべての市場において需要と供給の一
致し均衡価格が達成される。)が得られ、完全雇用が達成されると
いう純粋経済学上の結論をもとに、自由競争実現の方策を探るとい
う応用経済学上の課題を設定したのである。

彼の理論は難解であり、その重要性は長らく世に認められなかった。
彼は1892年に教授職を退き、1910年、モントレーの近くのClarensで
死去した。

ワルラスの一般均衡理論は、ローザンヌ大学時代の弟子であるヴィ
ルフレート・パレートを中心とするグループ(ローザンヌ学派)に
よって継承され、よく知られるようになった。後にワシリー・レオ
ンチェフによって実際の経済に適用する道が開かれた。

ケインズはワルラスの一般均衡理論で想定されている経済が現実の
市場と大きく乖離していることを強く批判し、ワルラス流の価格決
定モデルは非現実的であると述べた。他方、「新しい古典派」の理
論家たちはケインズを異端と見なし、ワルラスの一般均衡理論を再
評価する。



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