3424.厚生労働省は大き過ぎ



省庁間のバランスを調整しないと政治主導ができない可能性がある。
それを検討する。        Fより

平成21年度の一般会計予算を見ると、社会保障関連予算は24兆
円で、全体予算の28%であり、国債費22%より多い。ダム建設
中止で話題の人になっている前原国交相が監督する公共事業費は7
兆円で8%である。国債費、地方交付税など行政府以外の予算を抜
いた一般歳出51兆円に占める割合が厚生労働省は約50%にもな
る。

自民党でもやり手であった桝添前厚労大臣も、「厚労省は大きすぎ
で、最低でも労働省と厚生省に分割する必要がある。」と述べてい
たが、長妻厚労相を見ていると、記者会見するごとに違うテーマで
あり、副大臣2名、政務官2名で、これらの処理をしている。これ
では政治家が見る範囲が大きすぎて、政治主導が難しいと感じる。

長妻昭厚生労働相が「細かい数字や基本的な統計の話などは官僚の
答弁をすべて認めないのがよいのか議論がある」と指摘したが、今
の業務範囲を1名の大臣と4名の副大臣、政務官では個人的な能力
があっても難しいに決まっている。担当範囲が多岐に渡りすぎであ
る。

医師・病院不足問題、新型インフルエンザ問題とワクチン、厚生年
金問題、生活保護問題、少子高齢化対策、保育施設不足問題、非正
規雇用問題、雇用調整助成金、職業訓練問題など緊急的な国内問題
のほとんど全てを網羅している。それも全て、国民が緊急に対応し
てほしい分野であり、時間が迫っている。

この緊急の問題を見ると、医療分野、社会福祉分野、労働分野の3
つに分かれる。3つの省庁に分けることも可能であると見る。

現時点、補正予算見直しに手一杯になっているよう見える。鳩山首
相が雇用対策や景気刺激策を盛り込んだ2009年度第2次補正予算案
を提出する考えを示したが、2次補正予算でも、長妻厚労相関連分
野が中心になるので、緊急に臨時の副大臣、政務官を増強するか、
それ以外の応援部隊を増強する必要があるはずだ。

平野博文官房長官が「閣僚、副大臣、政務官がしっかり答弁するよ
うに、という考え方に賛成だ」と表明したが、それが実際に機能す
る内閣の体制を取ることが重要なのである。それが内閣官房や国家
戦略室の役目であると見るがどうであろうか?

組織の作り方で、仕事ができるかどうかが決まる。国民が民主党政
権に好意的な現時点を捕らえて、内閣の組織も見直しをすることが
重要であると思う。

それが今後に予定されている参議院補選に勝利する選挙活動にもな
ると見るがどうであろうか?
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官僚の答弁禁止、閣僚から相次ぎ慎重論
 福島瑞穂消費者・少子化担当相は9日の記者会見で、民主党の小
沢一郎幹事長が提唱した官僚の国会答弁禁止について「野党から役
所に答弁してほしいと言われれば、禁止する必要はない」と反対を
表明した。長妻昭厚生労働相は「細かい数字や基本的な統計の話な
どは官僚の答弁をすべて認めないのがよいのか議論がある」と指摘
した。

 北沢俊美防衛相は政府の憲法解釈を示してきた内閣法制局長官の
答弁禁止について「法制局の立場は法律で定められている。無理や
り外して新政権が機能できるのか危惧する」と指摘した。

 一方、平野博文官房長官は「閣僚、副大臣、政務官がしっかり答
弁するように、という考え方に賛成だ」と表明した。(00:44) 
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2次補正、通常国会に 首相検討「雇用対策に万全」
 【北京=藤田哲哉】中国を訪問中の鳩山由紀夫首相は9日、北京
市内のホテルで同行記者団と懇談し、来年1月召集の通常国会冒頭
に、雇用対策や景気刺激策を盛り込んだ2009年度第2次補正予算案
を提出する考えを示した。雇用情勢については「さらに厳しくなる
と推測されており、雇用対策に万全を期していかなければならない
」と強調した。

 首相は「1月に入って補正の議論も出てくるのではないか。経済
が厳しいので15カ月予算のような雰囲気も出てくる」と語った。10
年4月〜11年3月の12カ月間と10年1〜3月の3カ月間の予算を一
体編成、早期執行することで、切れ目ない経済対策を実施する考え
だ。

 2次補正予算の規模は「どのくらいかはまだ出ていない」としな
がらも「雇用対策はセーフティーネット(安全網)と経済を刺激す
る予算付けがある。経済を内需を中心に転換させながら刺激を与え
て好転させる努力も必要だ」と強調した。(00:15) 
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補正凍結、3兆円に近づく 行刷会議、さらに上積み求める 
 政府の行政刷新会議は9日、各省庁から2009年度補正予算の執行
停止額の上積み報告を受けた。厚生労働省が新たに854億円、経済産
業省が約210億円の執行停止を固めた。停止額は2.8兆円程度で「3
兆円超」の目標には近づいたが、農林水産省や文部科学省はゼロ回
答の方針。来週中の閣議決定に向け、行刷会議は財務省所管予算な
どでさらなる上積みを求める考えだ。 

 政府が6日までに固めていた執行停止額は2兆5169億円。担当の
古川元久内閣府副大臣らは各省庁の副大臣に上積みを求めていた。
(07:00)



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